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[GC 2008#44]情報公開が進む「Operation Flashpoint 2:Dragon Rising」は,リアルさへのこだわりがスゴすぎ
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印刷2008/08/24 13:06

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[GC 2008#44]情報公開が進む「Operation Flashpoint 2:Dragon Rising」は,リアルさへのこだわりがスゴすぎ

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 オペフラの愛称で親しまれる「Operation Flashpoint」(邦題,オペレーション フラッシュポイント)は,2001年にCodemastersからリリースされたFPS。ゲームの域を超えるほどのリアリティあふれるディテールにこだわり,ビギナーには不条理とさえ思える難度と,オープンエンドの広大な戦場を再現したオペフラは世界的なヒットを記録。しかし続編の制作にあたってデベロッパのBohemia Interactive StudioとパブリッシャのCodemastersは袂を分かってしまう。正確な理由は明らかではないが,噂によれば,もっと難度を下げて幅広いプレイヤーの獲得を主張するCodemastersと,あくまでリアルさを追求するBohemia側との確執があったのではないかとされている。
 Bohemiaは2006年,オペフラの事実上の続編にあたる「ArmA: Armed Assault」をリリースしたが,Codemastersも早くから続編の開発を発表していた。とはいえ,いくら待っても情報はぽつりぽつりとしか出てこず,昨年(2007年)のGCでもティザームービーが公開された程度だった。それがようやく2008年のE3および今回のGCで,より詳しい情報が公開されはじめたのである。

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 CodemastersからBohemiaが離れた理由,そしてすでにArmAが発売されていることから,Codemastersの続編「Operation Flashpoint 2: Dragon Rising」(以下,OFP2)は,より一般向けの内容になるのではないかという観測があったが,フタを開けてみればとんでもない,こちらも徹底的したリアル指向のタイトルだということがはっきりしたのだ。
 「こちら」でお伝えしたように,Bohemiaも「ArmA II」の発売を2009年第1四半期に予定しているところから,つまり,よく似たコンセプトを持った二つのタイトルが正面衝突する可能性があるわけだ。うーむ,この状況。オペフラファンなら思わず「こりゃ面白い」と言うだろう。

「Operation Flashpoint 2: Dragon Rising」でLead AI Designerを担当するClive Lindop氏。E3 Media and Business Summit 2008のカンファレンスでも彼が説明を行った
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 OFP2は,会場内のブースに一般の観客を招いてプレゼンテーション行うというスタイルが取られていた。説明にあたるのは,OFPのLead AI Designerを担当するClive Lindop氏。余談ながら,このように開発者が一般のファンに向けて開発中のゲームの内容を語る機会なんて,そうそうないと思う。さすがはGCだ。ただし,となりのブースでは恒例の“Tシャツ配り”が始まっており,ときおりの大歓声のためLindop氏の話がさえぎられてしまうのには閉口した。うるさいぞ,Midway。

 戦場となるのは日本の北方に浮かぶ架空の島で,その広さは実に220平方kmにもおよぶ。島には湖沼や草原などさまざまなロケーションが用意されており,こうした自然を再現するために,デザインチームが日本などに送り込まれたとのこと。そんな島の沖合に石油資源が発見されたことから,領有権をめぐって中国とロシアが鋭く対立,ロシアに助けを求められたアメリカが参加して戦端が開かれるというストーリーになるらしい。
 同時に島の詳細を示すビデオが流されたが,数万本も植え込まれた樹木や,多くの建物や車,船舶や荷車など,大小さまざまなオブジェクトが破壊可能になっており,破壊されたオブジェクトはミッションを通してそのまま残るため,戦場の状況はダイナミックに変化していく。だが,壊せるからといって,面白がってすべての建物を壊してしまうと,遮蔽物がなくなったりして戦闘の遂行に支障が出るので要注意だ。と,このように,まずはリアルな舞台作りに大きなエネルギーが注がれていることが説明された。

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 ゲームの中心になる「兵士」もまたリアルさが追求されている。顔のグラフィックスだけで非常に多く用意され,兵士はそれぞれにユニーク。これにより,プレイヤーが戦友達により感情移入しやすいうえ,顔で兵士を区別できるため,より命令が下しやすくなる。
 実際の特殊部隊の兵士の動きをモーションキャプチャしたという挙動はリアルで,小さな障害物を乗り越えたり,車両に乗り込んだりといった細かい動きも忠実に再現されている。以前公開されたティザームービーには,ドアを蹴り破って侵入する兵士の姿が描かれていたが,あれはムービー用に作られた動きではなく,ゲーム中,普通に行えるのだ。

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 狙撃銃やアサルトライフルなど70種類を超える武器が用意されており,それぞれが極めて詳細に描かれている。M16ライフルの銃床には,プラスチック成形のときにできるパーティングラインまで確認できるほどで,やりすぎ感すら漂ってくる。
 それらを扱う兵士の動きも細かく,ジャベリン対戦車ロケットの場合,兵士はまず弾体の入ったケースを地面に置き,それに照準装置を取り付けて使用に供するという現実そのままの手順を踏む。構えて撃ちゃいいってものではないのだ。
 また,武器類は(可能であれば)スコープやサイレンサーなどによるカスタマイズが可能だ。
 50種類以上登場する車両類にも本物らしさが追求されており,M2ブラッドレー装甲兵員輸送車の場合,車長ハッチ,操縦席ハッチ,そして後部の搭乗員ハッチが開閉可能。副武装であるTOWロケットランチャーを使う場合,通常状態から発射状態まで実物どおりの動きを見せてくれる。

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 Lindop氏によってデモンストレーションされた戦闘シーンは,広大な戦場を舞台に,中隊規模の機械化歩兵が衝突するという内容だった。ゲームはFPSなのだが,現実がそうであるように,戦闘はもっぱら中/長距離の撃ち合いに終始し,相手の顔を見て銃弾を放つというケースはほとんどなく,豆粒のような相手に向かって照準を合わせ,発砲するシーンばかりだ。
 ファンならぬ人にとっては,「それって面白いのかな」という気持ちになるだろうが,席を埋め尽くしたドイツのオペフラファンの心の琴線に触れるものがあったのだろう,デモが終わると拍手喝采が起きたのである。ひたすら細部にこだわり,それを積み上げていくという方向性は確かにドイツ的である。いや,ソース出せとかいわれても困るけど。
 とはいえ,ここまで書いておいてひっくり返すようで恐縮だが,Lindop氏ら開発チームは依然として「コアゲーマーだけでなく,より多くのプレイヤーに楽しんでもらえるタイトルを開発する」とのこと。
 ゲームシステムへの言及があまりなかったのでなんともいえないが,リアリティの追求とカジュアルさは必ずしも相反する事項ではないという認識なのだろう。彼らのお手並みに期待したい。いずれにせよ,ArmA IIの件ともども,ファンにとって楽しみなOFP2。詳しい発売日は未定だが,2009年内が予定されている。

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  • 関連タイトル:

    オペレーション フラッシュポイント: ドラゴン ライジング 日本語版

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