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【PR】PCやゲーム機,スマホでも使えるRazerのワイヤレスヘッドセット「Barracuda X」を試す。音質も携帯性もすべてにおいて使いやすい
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印刷2021/08/14 12:00

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【PR】PCやゲーム機,スマホでも使えるRazerのワイヤレスヘッドセット「Barracuda X」を試す。音質も携帯性もすべてにおいて使いやすい

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 今回は,Razerのゲーマー向け新型ヘッドセット「Razer Barracuda X」(以下,Barracuda X)を取り上げよう。本製品は,2.4GHz帯を使うRazer独自の無線接続と,有線によるアナログ接続が可能なハイブリッド接続型のヘッドセットだ。

Barracuda X
メーカー:Razer
問い合わせ先:Razer カスタマーサポート
価格:1万2980円(税込,2021年8月14日現在)
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 無線と有線でPCだけでなくPlayStation 5/4やNintendo Switch(以下,Switch)シリーズ,Android端末に接続できるのがウリのこの製品。その実力はどのようなものか,じっくり見ていこう。

Barracuda Xの製品ボックス(左)と同梱物(右)。マイクブームと,USB Type-C接続のトランスミッタ,トランスミッタをPCなどと接続するためのUSB Type-C to USB Type-A延長)ケーブル,充電用のUSB Type-C to USB Type-Aケーブル,4極3.5mmミニピンのアナログオーディオケーブルなどが含まれていた
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RazerのBarracuda X製品情報ページ



これまでのRazerとは異なるミニマルで軽量な小型ヘッドセット


 「Razerのゲーマー向けヘッドセット」と言えば,これまではいかにもゲーム用と言わんがばかりの,大きめでごつくてLEDイルミネーションが光る製品が多かったと記憶している。しかし,最近はその流れが変わってきているようだ。
 Barracuda Xも,そうした新しい潮流に乗ったもので,モバイル機器までをカバーしているからか,小型でミニマルな外観となっている。

小型でほぼツヤ消し黒色,ロゴも目立たないという大変ミニマルな外観。パッと見では,Razer製品とは分からないかも
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 ややコンパクトなBarracuda Xのボディは,スライダーを伸ばしたときに見える金属製の銀色以外すべてプラスチック製のツヤ消し黒で,凹凸も最小限とシンプルな見た目になっている。重量は軽く,実測で約267g(※マイクブームは実測約11g)とモバイル用途でも携帯しやすい。

 Barracuda Xのイヤーキャップ(エンクロージャ)部分は,実測で縦横の厚みがイヤーパッド込みで約100×78×48mmくらいあり,台形に近いシンプルな形状だ。イヤーキャップ外型中央には,例によってRazerロゴがエンボス加工で刻まれているが,輪郭がツヤ有り黒色,内側はツヤ消し黒色となっているので,ほとんど目立たない。

シンプルな形状のイヤーキャップ。携帯も考慮して邪魔になりにくいデザインを採用したのだろう
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首像に装着した様子。見てのとおり,見た目の圧迫感はあまり感じられない。マイクブームを外せば,携帯用ヘッドフォンとしても利用可能という謳い文句に偽りないことが分かる
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 Barracuda Xの操作系は,すべて左側のイヤーキャップ下側にまとめられており,装着時の手前から見て,3極3.5mmミニピンマイクブーム接続端子,充電用USB Type-Cポート,アナログ接続用の4極3.5mmミニピン端子,電源ボタン,音量調整ダイヤル,マイクミュートスイッチなどがある。
 なお,音量調整ダイヤルは,Windowsのシステム音量と連動しないことを確認している。

操作系のまとめられた部分。左写真に左側が装着時の手前側で,手前から順に3極3.5mmミニピンマイクブーム接続端子,充電用USB Type-Cポート,アナログ接続用の4極3.5mmミニピン端子,電源ボタン,音量調整ダイヤル,マイクミュートスイッチの並びだ
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イヤーパッドの厚みは実測で約22mmといったところ。内径は実測で約60×40mm程度だった
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 製品情報ページによると,Barracuda Xのイヤーパッドは,「FLOWKNIT MEMORY FOAM EAR CUSHIONS」(とても柔らかくて通気性がよい)そうだ。形状記憶タイプのクッションがスポーツメッシュ生地で覆われていると理解すればいい。側面に革素材を使ったりはしておらず,全面メッシュ生地でカバーされている。
 なお,スピーカーグリルのカバーには,ストッキングのような素材が用いられている。

イヤーパッドは取り外し可能で,よくあるひっかけて取り付けるタイプのものだ。これを外すとスピーカードライバーが現れる
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 製品情報ページによると,Barracuda Xの内蔵スピーカードライバーは40mm径のサイズで,「Razer TriForce 40mm Driver」という名が付けられている。公称の周波数特性は20Hz〜20kHzだ。
 例によって,スピーカードライバーは少し角度がつけられており,装着時に音が若干だが前から聞こえるようになっている。見たところ空気孔として動作するバスレフのようなものは見当たらないし,モバイル用途も想定されていることから,密閉式ヘッドフォンであると考えられる。

イヤーキャップとヘッドバンドをつなぐアーム部分はプラスチック製だ(左)。イヤーキャップとの接続は二点止めで,前方に約30度弱,後方に90度くらい開くので,いわゆる魚の開き状にできる
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アーム部分の根元に,左右を示す「L」または「R」の刻印がある
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 アーム部分の根元裏側には,左右を示す「L/R」の刻印が確認できるが,視認性がいいとは言えない。ただ,実際は操作系やマイクブームの有無で左右を見分けると思うので,実用上の問題はないと思われる。

 Barracuda Xのヘッドバンドを伸ばすと現れるスライダーは銀色の金属製で,表裏両面とも中央に黒い帯のようなプラスチック素材が取り付けられていた。片手で伸ばしたり縮めたりできる軽い操作感で,目盛は刻まれていないが,動かすとクリック感がある。

ヘッドバンドを伸ばすと,金属製のスライダーが現れる
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 ヘッドバンドの幅は実測約30mm。外側はプラスチック製のツヤ消し黒だが,ツヤ有りの黒色でRazerのブランド名が刻まれている。このロゴも,近くで見ないと気がつかないレベルの控えめなものだ。
 ヘッドバンド裏側は,ほぼ全面わたってクッションが取り付けられており,ツヤ消し黒色のゴムっぽい素材で覆われている。クッション自体に厚みはあまりないものの,Barracuda X自体が軽いので,長時間着用していても,頭頂部に圧を感じることはなさそうだ。

ヘッドバンドの表側にはRazerのロゴがあり(左),内側にはクッションが貼り付けられていた(右)
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マイクブームは柔軟に動く素材でできており,口元の狙ったところにセットできる
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 着脱可能なマイクブームは,マイク部分込みの全長が実測約110mm(※端子部分を除く),ブームの直径は実測約3mm強といったところだ。マイクを自由にレイアウトできるタイプで,狙ったところでピタッと止まる。
 ヘッドセット本体とマイクの接続は3.5mm3極ミニピンで,向きを固定して抜けにくくするためのツメと凹みによって,しっかり本体と接続できた。ヘッドフォンとの接続部分には,謎の3本線が刻まれているが,これは「この線のある方を外側に向けて接続しろ」という程度の意味だと思う。

 マイク部分には,実測で約37×27mmくらいの,比較的大きめで着脱可能なブローノイズ対策用ポップガードが被されてある。これを取り除くと,マイク本体が現れ,そのサイズは実測で約42×17×17mm(※最大部分)だった。
 マイクの両面には,異なる形状の空気孔が開けられており,ブームとの接続部分にはマイクアイコンがエンボス加工で刻まれている。

大きめのポップガードを外すと,マイク本体が現れる(左)。表と裏で空気孔の形状が異なっていた(右)
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 製品情報ページによると,Barracuda Xのマイクは「Detachable HyperClear Cardioid」,つまり着脱可能でハイパークリアなカージオイド型で,単一指向性となっている。アクティブノイズキャンセリング機能は備えていないようなので,裏側のスリットはダミーであろう。
 マイクの周波数特性は,100Hz〜10kHzとなっている。これはWindowsで定番のUSB接続による制約で,マイクのサンプリングレートが20kHzまでなのだろう。アナログ接続時であれば,この制約はないはずだが,後程テストで確認したい。

 ヘッドセットと再生機器を接続するアナログケーブルは,端子部分を除いた実測の長さが約128cmだった。片側がストレート端子,もう片側はL字端子だが,とくに接続先を指定するアイコンなどはないので,どちらをヘッドセット側につないでもいいようだ。
 一方,充電用のUSBケーブルは実測で長さ約146cm,太さは約3mmくらいで,少しねっとりした質感のゴム状素材でシールドされている。

充電ケーブルと同じ素材でシールドされている延長ケーブルも,長さは実測で約145cmだった。どちら側の端子も,Razerの名が刻印されている。なお,充電ケーブルをPCと接続しても,USBオーディオ機器としては動作せず,充電のみが行われることを確認している
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とても小さい付属トランスミッタ

Windows 10でも特別なドライバソフトは不要


Barracuda Xのトランスミッタ。長辺の長さは4cmもない
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 Barracuda Xと再生機器のワイヤレス接続を担うUSB Type-C接続型トランスミッタ(以下,トランスミッタ)は,実測約2gと非常に軽量で,端子部分を除いたサイズは,実測約36×13×5mmくらいと,とても小さい。携帯にも適していよう。汎用性のあるUSB Type-C接続への対応は,ゲーム機だけでなく,今どきのPCやAndroid端末で今後長く使ううえでも重要になってきているので,歓迎できる仕様だ。

Androidスマートフォンにトランスミッタを接続したところ。軽量小型で端末に直接接続できるので,扱いやすい。トランスミッタとスマートフォンの間に若干の隙間があるので,分厚いものでなければカバーを付けていても取り付けられそうだ
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 なお,Windows 10のサウンドコントロールパネルで確認すると,トランスミッタ経由での無線接続時におけるBarracuda Xのスピーカー出力は,16bit/48kHzが上限であった。一方,無線接続時におけるマイク入力は,モノラル入力である。

サウンドコントロールパネルで確認したBarracuda Xのスピーカー出力(左)とマイク入力の仕様(右)
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 Barracuda Xは,とても扱いやすいヘッドセットなのだが,その理由のひとつは,ゲーム機やAndroid端末だけでなくPCでも特別なドライバソフトウェアが必要なく,プラグアンドプレイで使える点だ。そのため,PCに初めてトランスミッタを接続するときも,特別なソフトウェアをインストールする必要はない。
 ただ,PCでバーチャルサラウンドサウンド出力を使用する場合は,「Razer 7.1 Surround Sound」ソフトウェアをRazerのWebサイトから入手して,インストールする必要がある。サラウンドサウンド機能はこうした仕様であるため,PC以外ではステレオ再生のみとなる。

 Razer 7.1 Surround Soundは,Razerユーザー向けの無料バーチャルサラウンドヘッドフォンプロセッサソフトである。かつて存在した「Razer Surround」の後継となるソフトウェアだと思われるが,製品登録ページで製品登録を行うとアクティベーション用コードが送られてくる仕組みで,このコードをRazer 7.1 Surround Soundに入力しないと,パーソナライゼーション(カスタマイズ)はできない。サラウンドサウンドの出力先を選んでオン,オフするだけだ。
 有料の上位製品である「THX Spatial Audio」をディスカウント価格で購入することも可能だが,今回のテストでは,Razer 7.1 Surround Soundを使用する。

Razer 7.1 Surround Soundのメイン画面(左)。「サラウンドサウンドの有効化」(オン/オフ)と出力デバイスの選択メニューしか設定項目がない。画面下側にあるのは,THX Spatial Audioへのリンクだ。Razer 7.1 Surround Soundで出力デバイスを選択したうえで,Windows 10のサウンド設定でRazer 7.1 Surround Soundを再生デバイスに選択すると,使えるようになる。選択した2つのデバイスのレベルメーターが同時に振れる(右)
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 Barracuda Xのスペックを簡単にまとめておこう。

表1 Barracuda Xの主なスペック
基本仕様 2.4GHz帯独自方式ワイヤレスおよびアナログ接続対応,密閉型エンクロージャ採用
サラウンド PCとのワイヤレス接続時のみ対応
公称本体サイズ 180(W)×87(D)×190(H)mm
公称本体重量 約250g(本体)
接続インタフェース 3極3.5mmミニピンマイクブーム接続×1,USB Type-C(充電用)×1,4極3.5mmミニピンヘッドセット接続×1
搭載ボタン/スイッチ 電源ボタン,音量調整ダイヤル,マイクミュートスイッチ
主な付属品 USBワイヤレストランスミッタ,USB Type-C to Type-A充電ケーブル,USB Type-C to Type-A延長ケーブル
対応ハードウェア PC,PlayStation 5/4,Xbox(有線のみ),Nintendo Switch,Android端末
保証期間 2年間
直販価格 1万2480円
ヘッドフォン部
周波数特性 20Hz〜20kHz
インピーダンス 32Ω
出力音圧レベル 96±3dB
スピーカードライバー 40mm径 Razer TriForce
マイク部
方式 未公開
周波数特性 100Hz〜10kHz
感度 −43±3dB
インピーダンス 未公開
S/N比 未公開
指向性 単一指向性
ノイズキャンセリング機能 なし


無線と有線の周波数特性をチェック

無線時の遅延は安定して少ない


 それでは,Barracuda Xのテストを進めていこう。
 Barracuda Xのテストでは,無線接続時では付属の延長ケーブルを利用して,リファレンス機材となるデスクトップPCの背面側USBポートとトランスミッタをつないだ。一方,有線接続時は,4GamerがリファレンスとしているCreative Technology製PCI Express x1接続型サウンドカード「Sound Blaster ZxR」とアナログ接続をしたうえで,以下の検証を行う。

  • ヘッドフォン出力テスト:ダミーヘッドによる周波数特性計測と試聴
  • マイク入力テスト:周波数特性および位相計測と入力データの試聴

 ヘッドフォン出力時の測定対象は,周波数特性と出力遅延の2点で,具体的なテスト方法は「4Gamerのヘッドセットレビューなどにおけるヘッドフォン出力テスト方法」で示しているので,そちらを参照してほしい。
 出力遅延のテストに用いるオーディオ録音&編集用ソフト「Audacity」は,バージョン2.3.3を使用しているのだが,これまでと同様に,WASAPI排他モードでテストするとUSB接続時エラーが出て計測できない問題があるため,今回もDirectSound APIを用いたテストのみとなる。
 一方で,マイク入力の測定対象は周波数特性と位相特性で,具体的なテスト方法は「4Gamerのヘッドセットレビューなどにおけるマイクテスト方法」にまとめたとおりだ。

 まずは,USB接続型ヘッドセットで気になる遅延の計測結果からだ。
 Barracuda Xは,アナログケーブルを接続すると自動でアナログ出力に切り替わり,無線接続側の音が出なくなる。さらに,電源オフの状態でもアナログ接続では動作することを確認しているため,アナログ動作時のBarracuda Xは,ピュアアナログヘッドセットになるわけだ。
 そこで本稿では,電源をオフにしたアナログヘッドセット状態でZxRと接続したうえで,これと無線接続時の遅延を比較する。その比較結果が表2だ。

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 結果は見てのとおり,15msできれいにそろった。無線接続でもかなりの低遅延のうえ,30回のテストすべて同じ値を記録しているので,遅延の安定性も高い。安定した低遅延で,無線接続はかなり実用的と言えるだろう。

ヘッドフォン出力品質テスト用のリファレンス波形
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 遅延検証に続いては,ヘッドフォン出力時の周波数特性を見ていく。まずは無線接続の出力特性結果を見ていこう。
 テスト結果は,Waves製アナライザ「PAZ Analyzer」で計測したデータそのものと,「データのうち,周波数特性がリファレンスとどれくらい異なるか」の差分を取った結果を4Gamer独自ツールで画像化したもので示す。リファレンスに近ければ近いほど黄緑になり,グラフ縦軸上側へブレる場合は,ブレが少ない順に黄,橙,赤,下側へブレる場合は,同様に水,青,紺と色分けするようにしてある。
 差分画像の最上段にある色分けは,以下のような音域を左から順に示したものだ。

  • 重低域:60Hz未満,紺
  • 低域:60〜150Hzあたり,青
  • 中低域:150〜700Hzあたり,水
  • 中域:700Hz〜1.4kHzあたり,緑
  • 中高域:1.4〜4kHzあたり,黄
  • 高域:4〜8kHzあたり,橙
  • 超高域:8kHzより上,赤

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 見てのとおり,いわゆるドンシャリ型の周波数特性だが,山と谷の差がそれほど大きくない。差分グラフで見るとよく分かるのだが,60Hz付近を頂点とした30〜250Hzくらいの低域の山と6.5kHz付近を頂点とする高域の山は,高さがほぼ同じくらいになっている。谷は1.5kHz付近が底で,全体的に極端な凸凹の少ない,きれいな特性になっていることが見て取れる。
 なお,16kHz以上で落ち込むのはテスト環境によるものなので,気にする必要はない。

Barracuda Xの無線接続時における出力特性
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 続いては,アナログ有線接続時の出力特性だ。無線接続と似ているのだが,若干カーブが凸凹している。ピュアアナログヘッドセットの場合,デジタルで周波数補正されないので,こちらがBarracuda X本来の特性結果と言えよう。
 低域の頂点は60Hz付近で,300Hzくらいまで山を形成している。その後いったん650Hz付近まで戻してからまた下がり,1.7kHz付近が谷の底。7kHz付近が高域の山の頂点と読み取れる。差分を見ると無線接続とは異なり,高域の山のほうが低域の山より少し高い。

Barracuda Xの有線接続時における出力特性
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 言い換えれば,有線接続の特性に補正(EQ)を加えて低域と高域における頂点の高さを同じくらいにしたうえで,凸凹している帯域(300〜4kHzあたり)をなだらかにしたのが,Barracuda Xにおける無線接続の特性ということになる。どのように変えたのかは,無線接続に対する有線接続の差分を取って見ると分かる。
 ちなみに無線接続の場合,EQを用いた周波数特性補正は普通に行われているので,本機だけの特別な仕様ではない。

無線接続時と有線接続時の出力周波数特性から差分を取った画像
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 差分画像を見ると,有線接続は無線接続に対して60Hz以下が下がっていた。170〜500Hzと2〜6kHzくらいも下がっていて,逆に500〜1kHzは少し上がっている。6kHz以上はかなり凸凹しているのも見てとれよう。つまり,無線接続時はこの逆の補正を行って,よりスムーズな周波数特性を得ていることになる。


音楽とゲームで視聴。無線時は軽めのドンシャリと適度なプレゼンスが良好


 実際の聞こえ方は無線接続のほうがスムーズであると期待できる。ということで試聴テストに移ろう。

 まずは,無線接続で音楽の試聴を行った。出力特性どおりに軽めのドンシャリで,あまり中域が引っ込むこともなく,プレゼンス帯域は強すぎず適度だ。低域と高域どちらかがやたら強いわけでもないので,筆者は,音楽視聴でもこのバランスが結構好みである。また,変な凹凸がないせいか,全体的にスムーズに聞こえる。ボーカルもしっかり前に出てくるし,音源移動も追える。実にいい塩梅のバランスで音楽が楽しめる。

 SoundBlaster ZxRを経由した有線アナログ接続は,特性比較でも述べたように高域の山が少し高い分だけ若干高域が強く出てくるが,低弱高強まではもちろんいかない。軽いドンシャリ特性は変わらず,無線接続よりやや高域が強く再生される,という程度の差である。高域で歪んだり詰まったりする感じはなく,こちらも音楽再生を楽しむのに十分な品質だと思われる。
 筆者は無線接続のバランスの良さが好みだが,有線のバランスを好む人もいるだろう。

 Barracuda XはAndroidスマートフォンにも接続できるので,「Galaxy S9+」に接続して,音楽を再生してみた。
 Barracuda Xの電源ボタンを1回押すと再生か一時停止,または着信応答や通話終了,2回押しでトラックのスキップ,3回押しで前のトラックに戻るそうだが可能だった。実際試してみたが,音楽再生アプリ「foobar2000」は,期待どおりの動作,「Spotify」は3回押しだけ反応しなかったが,それ以外は問題なし。邪魔にならずほとんど重さを感じないワイヤレストランスミッタをスマートフォンに接続するだけで使えるので,わりと実用的だ。

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 ゲーム試聴は,Razer 7.1 Surround Soundを使用したバーチャルサラウンド環境で行った。今回は無線接続のみで視聴している。
 まず気になった点として,Razer 7.1 Surround Soundは有効にするだけで周波数補正が入り,バランスのよいBarracuda Xが若干低強高弱に変化して低域が強くなり,プレゼンス帯域が抑えられる。つまり,音質傾向が少し変わるのだ。これはRazer Surroundの頃からの動作である。

 蛇足だが,ステレオ音楽再生時にRazer 7.1 Surround Soundを有効にしてもバーチャルサラウンド化はされないが,周波数補正はそのままなので注意してほしい。筆者は,ステレオ音楽を楽しむなら,Razer 7.1 Surround Soundを経由しないほうが好みであった。

 話をゲームに戻して,いつものとおり「Fallout 4」でチェックしたところ,やはりやや低域強めにはなるが,邪魔になるほどではない。ゲーム内の無線ボイスもきちんと前方真正面に定位して,聴き取りやすい。ヘリの前でぐるぐる回ってみたが,定位の移動はスムーズで,微妙な位置変化も聴き取れる。
 ただ,サイドとリアチャンネルが大きめに設定されているようで,後方の音のほうが聴き取りやすく,素早く回転するとサイドからフロント,フロントからサイドの切り替わりで音量が急に変化する。

 ヘリに搭乗したあと,前方右側から聞こえるローター音もしっかり斜め右前に定位するし,エンジン音も邪魔になるような強さではない。重低域成分たっぷりの着陸時効果音も大きすぎることはなく,それでいてしっかり低域成分を感じることができる。総じて周波数バランスはよい印象だ。
 プレゼンス帯域が少し下がるので,若干ボリュームは上げ目でチェックしているが,平均音圧レベル≒音量の低いFallout 4でも,フルボリュームにはしていない。ほとんどのプレーヤーにとって,Barracuda Xで音量が足りないと感じることはないと思われる。無線接続ヘッドセットは音量が足りないものも多いが,ここもきちんとクリアしている。

 続いて「PROJECT CARS 2」で試してみた。本作だと,サイドとリアチャンネルの音量が相対的に大きめであることが,よりはっきり確認できる。具体的には,前方にいる敵車のエンジン音よりも,サイドやリアにいる敵車のエンジン音などのほうがよく聴き取れるのだ。サイドからリア,リアからサイドの定位移動は滑らかで,音をはっきりと追える。一方,前方の音は聴き取ろうと意識を集中すると小さな音源移動まできちんと聴き取れるが,意識しないとサイドやリアの音のほうに耳が引っ張られてしまう。

 ワイパーの音は重低域まで入っているので,ヘッドセットによってはうるさく聞こえるのだが,Barracuda Xでは動いているときの音ははっきり聞き取れるものの,それでいてバランス的には悪くない印象だ。自車のエンジン音もプレゼンス帯域を抑えているからか,それほどうるさいとは感じない。

 次に,「MONSTER HUNTER: WORLD」(以下,MHW)で村の中を歩き回ってみた。足音はそれなりの音量だが,これまた「ドスドス」と耳障りまではいかない。一方で,水車の前でぐるぐる回ってみると360度定位の変化は感じられるのだが,これまたサイドとリアチャンネルが大きいので,注意しないとサイドとリアの音に気を取られてしまう。後方にいる敵の把握が重要なゲームにはいいかもしれないが,チャンネルバランスは,Razer 7.1 Surround Soundを使用すると若干不自然に感じるくらいサイドとリアが強い。この点は注意して使うとよさそうだ。
 重低域のまとめ方は良好で,若干低強高弱ながら,不自然に強すぎたり弱すぎたりしないので,邪魔にならないほどよい量感で再生される。

 PlayStation 4(以下,PS4)への無線接続も試してみた。こちらはPS4版MHWで確認している。Barracuda Xは,PC以外ではステレオ入力のみ対応なので,ゲームタイトル側でバーチャルサラウンドヘッドフォンプロセッサに対応していないと,サラウンド再生はできない。これまでも筆者のレビューで述べているとおり,MHWはオプションでバーチャルサラウンドプロセッサに対応可能なので,こちらを有効にしておくとサラウンドプレイできる。
 また,ダイナミックレンジも調整できるので,「ミッドレンジ」くらいに設定して少し音量の幅を狭めておくことで,静かなシーンでも音量不足にも陥ることなく,音を聞き取れるので検討してみるといい。

 さて,MHWのサラウンドプロセッサとRazer 7.1 Surround Soundは,別物なので当然同じ音や定位感にはならない。また,Razer 7.1 Surround Soundは,前述のとおり若干低強高弱になり,サイド〜リアチャンネルが強めと少しクセのある処理が加えられているが,MHW内蔵のプロセッサは,そういう処理は行っておらず,素直な音で再生される。真正面の音は,時折精度を欠くようにも聞こえるが,Barracuda Xで再生すると,おおむねサラウンド音源の把握はスムーズに行えるし,低域や高域がやたら強いということもない。PlayStationシリーズ用のヘッドセットとしても,非常に扱いやすいと言える。


無線接続時のマイクは,低ノイズでゲーム用途向け


マイク入力品質テスト用のリファレンス波形
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 最後に,マイク特性を無線接続から見ていこう。
 まず目立つのは,仕様の上限である10kHzより少し低い7kHz付近からの急峻な落ち込みだ。これは,USB接続機器のマイク特性でよく見る結果で,帯域幅の都合で入力のサンプリングレートを下げているのが原因だ。
 125Hz以下でもなだらかに落ち込んでいくので,部屋に存在する低周波ノイズは,結構カットできると期待できる。125〜800Hzくらいはおおむねフラット。800Hz〜1.7kHzくらいは落ち込み,それ以上は7kHzからの急峻な落ち込みまで,低域より若干高い。中域の落ち込みを除けば,おおむね今どきのヘッドセットでよく見る台形型で,高域が一段高いタイプの周波数特性だと言える。
 なお,左右の位相は完璧で,テスト結果からもモノラルマイクということが分かる。

無線接続時のマイク入力特性
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 次に有線接続も見ていこう。
 出力と同様に,アナログマイク入力特性も,補正やサンプリングレートの制約がかかっていない素の特性だと言って差し支えない。見てのとおりサンプリングレート制限がないため,マイク自体は16kHzくらいまで集音できることが分かる。125Hz以下で落ち込んでいく点や,800Hz〜1.7kHzの落ち込みはそのままだが,1.7〜8kHzくらいは,むしろ低域より下がっている。
 こちらも左右の位相は完璧だ。

有線接続時のマイク入力特性
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 無線接続に対する有線接続の差分を取ったグラフも見てみよう。
 無線接続では7kHzで急峻に落ち込むので,その帯域が有線接続では跳ね上がるのは当然として,有線接続の125Hz以下は,無線接続より強い。つまり無線接続では,この帯域をより削っていることが分かる。中域はそれほど補正されておらず,差が大きいのは6〜8kHzくらいで,ここを持ち上げて低域と中高域のバランスを逆(=低域より中高域のほうが強い)に設定したのが無線接続の補正だと言える。

無線接続時と有線接続時の入力周波数特性から差分を取った画像
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 いずれにせよ,出力もそうだがやり過ぎず,無線接続時の補正をピンポイントで必要な分だけ行っているのが見て取れる,なかなか興味深い結果となった。

 実際に,自分の声を録音して聞き直してみても,ほぼこの特性結果から期待される結果が得られた。125Hz以下は,どちらも落ち込んでいるが,中高域のバランスが異なるため,無線接続のほうがパリっとした音に聞こえる。一方の有線接続は,よくいえば低域が強く落ち着いた音だ。ただ,ゲームでチャットボイスに使用するには,もう少し中高域がパリっとしているほうがいいかもしれない。

 また無線接続は,7kHz以上が存在しないため,空調ノイズが激減する。一方で若干の鼻づまり感はあるが,空調ノイズ=ヒスノイズが減るのでむしろ聴きやすいし,鼻づまり感も「いかにも」という感じではなく,「よく聴くと少し感じる」といった程度である。中域が凹んでいるのも聞きやすさに貢献しているのかもしれない。
 そもそもカージオイド型の指向性マイクということもあり,ノイズは少なめなのだが,無線接続時は低域以下も高域もいないので,低周波ノイズも高周波ノイズも減って実用的になる。マイクを使用する場合は,可能な限り無線接続を使うのがよいかもしれない。


Barracuda Xは音質,携帯性,使い勝手のすべてが「扱いやすい」


 Barracuda Xを一言で筆者が言い表すなら,「すべてが扱いやすいヘッドセット」だ。一番大事な出力の音質傾向は,スムーズかつ素直であり,音楽でもゲームでもOK。しかも低遅延で安定している。入力の音質傾向も,いじり過ぎずほどほど低ノイズで,ゲームでのボイスチャットなら,きちんと何を言ってるか伝わるはずだ。
 プラグアンドプレイなので,ドライバソフトウェアで問題が生じることもなく,継続して安定利用ができる。ワイヤレストランスミッタは小型軽量で,本体もマイクブームを取ればミニマルな外観の「見た目うるさくない」ヘッドフォンになるので,携帯する場合の実用性も高い。気になった点は,予算に余裕があればTHX Spatial Audioを購入したほうが,バーチャルサラウンドサウンドのカスタマイズができていいかもしれない,という程度だ。

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 Barracuda Xは,手の届きやすい価格でもあり,1台持っておくと重宝するだろう。かつてはクセの強いヘッドセットの多かったRazerだが,とてもバランスのいいヘッドセットを投入してきたのではなかろうか。

RazerのBarracuda X製品情報ページ

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