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「The Tomorrow Children」のクローズドβテストをレポート。君は1人の労働者として,この不可思議な世界で何を楽しむ?
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印刷2016/02/03 00:00

プレイレポート

「The Tomorrow Children」のクローズドβテストをレポート。君は1人の労働者として,この不可思議な世界で何を楽しむ?

 ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアは,開発中のPlayStation 4専用オンラインゲーム「The Tomorrow Children」のクローズドβテストを,2016年1月21,23,24日の3日間実施した。

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 2014年11月に行われたクローズドαテストに続き,今回で大規模テストは2度目となる。筆者も前回に引き続き参加してみたので,3日間の「労働」の模様をお届けしていきたい。なお,基本的なゲームシステムや操作方法についてはαテストのときとあまり変わっていなかったため,そこについては以前掲載したプレイレポートを確認してほしい。

若者よ,人間の未来を担う労働者となれ。独特の世界観とオンラインプレイが特徴的な「The Tomorrow Children」クローズドαテストをレポート


 なお今回のβテストは,ゲームプレイのほかに,主にサーバにかかる負荷の検証などを目的に行われている。アメリカとヨーロッパでも同時に開催されており,それぞれのプライムタイムに合わせた時間帯で,1日につき3時間(3日目のみ,2時間延長され合計5時間)のテスト時間が設けられていた。
 筆者は初日からログインしてみたのだが,新たにチュートリアルが用意されており,基本操作などが覚えられるようになっていた。また,労働に使うツールや「住民手帳」「個人住居建設許可証」「住民服」,そして連絡用の「トランシーバー」などが,少女の姿をしたプレイヤーキャラクター「プロジェクションクローン」に支給され,準備を整えて町へと向かうことになる。

白い空間で行われるチュートリアル。ごく基本となる操作とルールを身に付けられる
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降り立った町に住居を建てて,住民としての労働がスタート


 チュートリアルを終え,オープニングクレジットを挟んで筆者が降り立ったのは「マーヴァ(MULVA)」という町で,すでに20人以上の同志(βテスト参加者であるプレイヤー)が労働を始めていた。町に給電するための「発電機」や,建造物などを造り出す「万能工作台」,「配給券」を使ってアイテムが入手できる「ユニオンショップ」などもあり,町としても機能している様子だ。ここから再び別の町へ移動もできるが,とくに問題はなさそうなので,この町で続けることにする。

今回の筆者が労働することになったマーヴァの町。すでに住民が労働を始めていた
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 筆者は労働におもむく前にまず,前述の個人住居建設許可証を使って,町に自分の家を建ててみることにした。家を建てることで,市長を選ぶ選挙に参加できる有権者となれるのだ。
 町に建てられる家の数は,発展度によって決まっているようで,その数を超えて建てることはできない。筆者は早めにゲームを始めたおかげもあって,無事に建てることができたが,中には建てられなかった人もいたようだ。

個人住居建設許可証を使うと住居を建築できる。「ペンキ」を使うと色を変えることもできた
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今回のプレイでは,デフォルトの「旅人の服」のほか「住民服」が支給され,家で着替えができた。人によって柄も違ったようだ
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 晴れてマーヴァの住民となったところで,その町に貢献するための労働へと出発する。労働の手順はαテストで経験済みで,チュートリアルで支給された「同志のピッケル」や,誰かが置いていったと思われる「同志のチェーンソー」「ショットガン」などのアイテムを携えて,資材発掘現場となる「島」までバスに乗って移動する。

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 最初に渡った島は「石炭」や「メタル」などの資源があらかた掘り尽くされていたものの,木々がいくつか残っていたので,チェーンソーで伐採して「木材」を採取,ついでに木になっている実(町の存続に必要な「食料」となる)もいくつか入手してバス停に置いていく。こうすることで資材は次に来るバスに自動で積み込まれて輸送され,それを町の「資源置き場」に入れることで,一連の労働は完了する。適度なタイミングで町の「労働監査局」に立ち寄ることで,町での労働の対価となる配給券が支給されるという仕組みだ。

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 一部の同志の中には,島に行かずに町のバス停で待機して,ほかの同志が持ち帰った資源を資源置き場に入れることを繰り返してポイントを稼ぐ輩も見られた。その場合でも,資源を採集したプレイヤーにもポイントは入るのだが,町から出ないで楽をしているようにも見えるので,良く思わないプレイヤーもいるかもしれない。
 筆者の場合は,現場で採掘することが楽しかったので,資材置き場に入れる作業は誰かに任せてしまいたいぐらいの心持ちがあり,あまり気にならなかった。

労働から帰ってくると,敵の「イズベルク」の攻撃により,家が火事になっていた。持ち帰った木材を使わせてもらい,早速修理した
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本作にはレベルの概念があり,労働を続けて貢献するとレベルが上がる。ボーナスポイントを振り分け,自身の強化が可能
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 このように労働を続けて消費したアイテムは,ユニオンショップで配給券と引き換えに入手できるが,そのショップ担当者が国を介さないで直接取引を持ちかけてくるというイベントも発生する。このイベント以降は,方向キー上で開く「ブラックマーケットカタログ」にあるアイテムを,どこからでも購入可能となるのだ。

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 カタログから買えるアイテムには,高性能な労働者向けアイテムやコスチューム,コミュニケーションのためのジェスチャーなど,非常に魅力的なものが揃っている。なおここで買い物をするためには,配給券ではなく現金の「外貨」が必要となる。βテストでは,ログインボーナスや道ばたに落ちているものを拾って手に入れることができたが,便利なアイテムを入手できる貨幣だけに,製品版での外貨の入手経路がどのようになるのかも気になるところである。

労働していると,自分の足元にふと落ちている「外貨」(右の束状の物体)
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多くの同志達が集まったことで,町の発展に微妙な狂いが……


 筆者も含め,前回のαテストを経験している人ならば,共通の目的である「町の発展」のために,このβテストで自分が一体何をすればいいかは,ある程度把握できていただろう。
 その一方で,今回初めて参加したという人には,この不可解とも思える世界にいきなり入ってきて,何をすべきか掴めないまま3時間を過ごしてしまった人も多かったのではないだろうか。プレイの概要は公式サイトに記されていたものの,すでにゲームをプレイ済みのαテスト参加者とは,ゲームの基本における知識に大きな差があり,それによって一部の人がプレイにストレスを感じてしまう自体が発生し,Twitterのハッシュタグ「#トゥモローチルドレン」でも,そのことについてのつぶやきが散見されていた。

島から「マトリョーシカ」を持ち帰り,それを再生させると住民になる。これを繰り返して町を発展させていくのだ
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町に給電する発電機。筆者の町には,降り立った時点ですでに3台も設置されていた。おかげで人の多い初日は停電することはなかったが……
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 例えば町に建物や施設を建設するには相応の資源が必要で,そのために同志達が島に採掘に行っているわけだが,それを理解できていない人が,今ある資源で建てられる建物を片っ端から工作台で作ってしまうのだ。
 町を発展させるには優先的に建てるべき建物がいくつかあって,中には多くの資源を必要とするものがある。それを分かっている人達が資源を集めているのに,集めたそばから根こそぎ消費されてしまうのではらちがあかない。採掘から戻ってきて,大量にあったはずの資源がごっそり失われているのを見ると,どうにも心が折れてしまう。

万能工作台で何かを作るときは,3×3もしくは5×5のパズルを完成させる必要がある
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 ほかにも,復活させた町の住民の維持に必要な食料を自給自足するために,工作台で作った「苗木」を町に植えて木を栽培していると,それを切って資源にしてしまう人がいる。工作台で苗木を作るには食料が必要なのだが,それを得るための木が切られてしまうので,食糧不足になって破綻する……。といった具合に,互いの行動がかみ合わないことで,町の発展が阻害されてしまうのだ。

町に木を植えておくと一定時間で実がなり,それを収穫することで食料不足が解決する
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 当の本人も悪気があるわけではなく,自分がやりたいことをやっているだけなのだが,同志の数とともにゲームの進化によってやれることも増え,さらにプレイ経験に差が出てしまったこともあり,ゲームの歯車が微妙にずれてしまったような,歯がゆいストレスを味わうことになってしまった。
 このような同志たち相互のストレスを最低限に抑えられるようなゲームバランスにまとめることが,今後の課題となりそうだ。

コミュニケーションの手段が少ないのが,このゲームのいいところでもある。その中でなんとなく意思の疎通ができると,本当に嬉しくなる
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同志が減りすぎても町は荒廃。これを打開する手段はあるのか?


 町にいる同志の数が多いと,前述のようなストレスはありつつも,町が発展するペースが上がるのは間違いない。1日目の3時間が終わる時点で,我がマーヴァの町は住民の数が50人を超え,発展度を示す数値は990になっていた。駅で見られる「発展している町」の上位には及ばないものの,そこそこの町になっている手応えが感じられる規模だ。

2日目に町に入ると,小型のイズベルクが大量に発生していた。ショットガンで倒せるが,町中で空撃ちするとペナルティになるので注意が必要だ
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2日目には「駐在所」が建ち,イズベルクの襲撃に備える砲台の弾を作れるようになったこと。これを使って誰かが倒したのか,巨大なイズベルクの死骸が町の近くに転がっていた
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 ところがβテスト2日目は,日本時間の朝4時からだったこともあり,同時刻に町にいる同志の数は筆者を含め5人まで減っていた。町の発展を維持するためには,施設を動かすための電力供給と,住民が生きるための食糧確保が最低限必要で,それが止まれば町は荒廃してしまうのだ。

町の移動時に荒廃気味の町のリストも表示され,同志がそこにおもむくことで救済することもできる
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 前述のとおり食料がないと,町で手軽な自給自足ができなくなるので,島に食料を取りに行こうとしたのだが,なんとバス停にバスが来なくなるというトラブルも発生。給電できないのが原因なのか,それとも不具合なのかは分からなかったが,結局ほとんど何もできないまま2日目はタイムアップとなってしまう。

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バスが来なくなり,仕方なくバックパックで飛行しながら町へと帰る筆者のプロジェクションクローン
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労働後の配給を得るための重要な施設である労働監査局が無惨に破壊されていた。資源不足で再建もできない始末

 さらに続く3日目は,ログイン後に町への移動を表す地下鉄の画面からエラーが発生し,ソフトが強制終了してしまうという不具合が続き,残念ながらβテストにおける筆者の労働時間はここで終了となってしまった。

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自由度の高さと町の発展,そのバランスをどこに設定するか


 今回のβテストにおいて,黙々と続けられるゲーム的な労働を軸に,自由度の高さを備えた本作の面白さは,αテストから変わることはなかった。むしろトランシーバーからクエストの指令が入ったり,駅から別の町へと行けるようになったりと,いくつかの新たな要素も加えられ,やれることはさらに増えている印象だ。

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 それだけに,経験の少ない人がやれることが多すぎて何をしていいのか分からないという,サンドボックス特有の弱点も露呈し,それが一部のプレイヤーにストレスを与えていたことも前述したとおりだ。
 その一方で,それに対して過敏になりすぎたプレイヤーによる「自治」の横行によってプレイが窮屈になってしまう可能性も懸念される。町にカギをかけて,ほかの人が入ってこられないようにしてフレンドを集めてやればいいという意見もあると思うが,個人的にはせっかくのオンラインゲームなのだから,あまり縛りのない状態でのプレイも楽しみたい。今後の仕様や配信後の運営における課題はまだまだありそうだと,プレイヤー目線からも感じられるβテストだった。
 残念ながら配信日が未定となってしまった本作だが,じっくりとバランス調整を行ってからの正式サービスに期待したい。

筆者が最後に確認した町の様子。町のステータスは繁栄度によって上下する。時間の関係などもあって,市長を選ぶ選挙などは体験できなかった
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