[E3 2002#4]ローマ帝国をモチーフにしたRTS「Praetorians」(2) | - 05/22 18:31 |
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戦闘のみに限定したゲームルールが「Praetorians」の大きな特徴だが,ただ部隊を激突させるだけでは,RTS飽和状態ともいえるこの業界では,奥の深いゲームにならないのではないかという懸念も囁かれていた。しかし今回の取材により,新たに"Stamina"という要素が盛り込まれていることが分かって一安心。開発者曰く「戦術の駆け引きを生み出すルール」とのことらしく,なかなかに興味をそそるシステムだった。 これは,文字通り部隊(ユニット)の疲労度を表すパラメータのようで,部隊が何か特別なアクションを行うたびに,このStaminaを消費していく。例えば急な退却や突撃を行うとき,兵士達を走らせて一気に間合いを広げたり詰めたりすることで,ユニットによっては用意されている"特殊攻撃"を行うたびに,Staminaを消耗していくといった具合だ。Staminaは,一度消費してしまうと急激な回復は事実上不可能なようで(待機状態だと少しずつだが回復していた),事実上,Staminaを使うアクションの回数は限られているといってよい。つまり,部隊同士の直接的な戦闘以外に,Staminaという要素を駆け引きの軸に加えることで,戦術的な駆け引きを作り出そうという試みなのだ。 また,マルチプレイのルールも独創的だ。というのも,マルチプレイモードでは,ゲーム開始直後,プレイヤーそれぞれに小さな集落が与えられ,そこにある訓練施設で必要なユニットを作り出すのである。資源を集めたりはしないようだが,ユニットの作成にどんな条件が必要なのかは残念ながら分からなかった(というより,まだ明確には決めていないようだ)。おそらくは,最初にポイントかなにかが割り振られ,それを消費してユニットを作成するようなシステムになるのではないだろうか。野戦では野戦向きの,攻城戦では攻城戦に向いた投石機のようなユニットを作成するなど,作戦にあったユニットを自分で選んで戦っていけるとの話だった。うまく機能すれば非常に面白そうなだけに,個人的にも期待したい部分だ。 戦術に特化したゲームとしては,"ユーザーが選べる選択肢"が比較的多いような雰囲気とでもいおうか。ザッと遊ばせてもらった感じでは,操作感覚もかなり良好で,この手のストラテジーゲームが大好きな筆者としては,発売日が非常に楽しみになってきた。(TAITAI) 最後になるが,Praetoriansでは(大きく分けて),ローマ,ガリア,エジプトの三つの文明が登場する。ここで簡単にまとめておこう。 ・ローマ いわずと知れた"強大な帝国"。組織化された戦闘隊形による戦いを得意としており,あらゆる局面に対応したフォーメーションを扱うことができる。重装歩兵を始めとした強力なユニットが用意されているなど,扱いやすい文明のようだ。 ・ガリア 純粋な暴力で敵を征服していくガリアは,純戦闘力の高さと機動の素早さをもって,多くの困難を乗り越えていく文明であるようだ。移動の素早さを生かした機動戦やゲリラ戦法など,汎用性の高い戦い方ができる点が特徴。バーバリアンのようなユニットが用意されている。 ・エジプト Praetoriansにおけるエジプトは,宗教と科学を駆使して敵を打倒していく。現在のバージョンでは,残念ながらエジプトの詳しいユニットの種類などは分からなかったが,話を聞く限りではかなり異色の勢力となるようだ。 ・2001年E3での記事やScreenshots集など,当サイト内「Praetorians」に関する記事一覧は「こちら」 (C) 2002 Eidos Interactive. Inc. |