「Warcraft III:TFT」世界大会に参加する日本代表が決定! - 2004/04/10 19:33


 本日(4月10日),先日「こちら」のNewsで紹介した,RTS「ウォークラフトIII:フローズン・スローン」(原題:Warcraft III:The Frozen Throne)の世界大会「ACON4」日本予選が行われた。取材してきたので,さっそくその模様をお伝えしよう。

 まず簡単に本大会の概要を説明しておこう。本大会は,台湾のマザーボードメーカーABITが主催した国際的なゲームイベント。世界20か国で予選が行われ,それぞれの予選での優勝者は6月6日に中国の上海で行われる決勝戦に出場する。決勝戦の優勝者には自動車(おそらくかなりの高級車)が贈られるということもあって,なかなかの盛り上がりを見せている。
 そして本日,その日本予選が行われた。開催場所は多くのイベントや大会で使用される,インターネットカフェNeccaの秋葉原店。日本内でもトップクラスのプレイヤーばかり計8人の選手が参加しており,試合中は同作に精通した解説者が実況もしていて,見ている側も十分に楽しめた。

 さて,試合はダブルイルミネーション形式で順調に消化されていき,日本予選の決勝戦に残ったのは,勝者側のtenti選手(つまり負けなし)と敗者側のODETON選手。tenti選手はUndead族を使用し,一方のODETON選手はHuman族を使用。この二人は勝者側のトーナメントで一度戦っており,そのときはtenti選手が見事ODETON選手を下していた。お互いが20レベルを超える実力の持ち主であり,その試合の様子は,観客の誰もが見入ってしまうほどだった。
 tenti選手の戦術はバリエーションに富んでおり,戦況に応じて臨機応変に対応するといったスタイルなのに対し,ODETON選手は俗に「即Air」と呼ばれている"即進化後に飛行ユニットで応戦する"というスタイルのみで戦った。即Airはあまり有名な戦術ではないものの,同選手のそれは隙もなく,完成度の高さを感じさせていた。
 結果はというと,ODETON選手がtenti選手を2回破り,見事優勝。tenti選手のケアレスミスが目立った面もあったが,非常に見応えのある良いゲームだったといえるだろう。

 ただ,今回の大会は観客を楽しませるためにリアルタイムで解説を入れていたのだが,選手の立場からすればかなり"邪魔"だったのではないだろうかと思う。選手は試合中"耳栓"を付けていたということだが,実際は解説の声が聞こえていたようだ。とくに同作のようなタイトルでは,どのような戦術/プランを練っているかなどは,勝負を決めるうえで最も重要な要素となるはず。こういった解説が,勝負に影響を及ぼす可能性も否めない。
 こういった大きい大会だからこそ,もうちょっと選手に対して配慮が必要だったのではないかと思う。

 最終的な結果は,優勝がODETON選手,2位がtenti選手,3位がmasao99選手となった。ODETON選手には賞金10万円と世界大会出場権が贈られ,2位のtenti選手には「ABIT DiGiDice」が,3位のmasao99選手には「ABIT AI7-GURU」が贈られた。
 優勝したODETON選手は,6月6日に上海で行われる世界大会に出場するわけだが,感想を語ったときにも「自分の戦術を信じて,優勝を目指したい」と熱く語り,その意気込みを感じさせてくれた。彼には日本の代表として,ぜひともがんばってもらいたいものだ。
 なお,近日中に当サイトで本大会のリプレイを掲載する予定なので,そちらもお楽しみに。(halen)

「ウォークラフトIII:フローズン・スローン」の記事一覧は,「こちら」


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