「Warrior Kings：Battles」は，ロンドンに拠を構える新鋭のゲームデベロッパBlack Cactusの最新作で，同社の処女作であった3D RTS「Warrior Kings」の続編にあたるタイトルだ。フル3Dならではの迫力ある映像表現はもちろんのこと，巨大なクリーチャーユニットが登場したりするなど，適度に織り交ぜられたファンタジー要素が特徴的な作品である。

　基本的なゲームシステムは，前作Warrior Kingsとまったく変わらない。資源を集めながら施設やユニットを作り，軍備を充実させつつ敵と戦うというオーソドックスなRTSのゲームスタイルを踏襲しており，「Age of Empires」などほかのRTSを遊んだことのあるプレイヤーならば，簡単にゲームのルールを把握できるだろう。ただ資源を"獲得"するには，各都市から牛車で資源を回収し，それを勢力の中心であるManor（領主邸）へ輸送しなければならないなど，独自の内政システムも用意されている。資源を満載させた牛車を襲って敵の補給線を断つなど，ちょっとした小細工的な作戦も可能だ。
　また比較的大雑把な戦略しか取れなかった従来のRTSに比べて，CPUのAIがかなり強化されている点が，本作の大きなポイントだ。ゲームの難易度設定も「Easy」や「Hard」といった項目を選ぶのではなく，"AI General"と呼ばれる性格付けのされたAIキャラクターを選択する形となっている。選択できるAIキャラクターには，攻撃的なものや防御的なもの，あるいはひたすら経済力の強化を目指すものなど，さまざまな種類のキャラクターが用意されており，中にはプレイヤーの弱点を突くような戦略を取ってくるAIキャラクターも存在するらしい。将棋やチェスのように，今後はRTSでもCPUの思考ルーチンが発展していくのかもしれない。

　ちなみにこの体験版では，ゲームの基本を学べるチュートリアルミッションが五つと，CPUを相手に自由に対戦を行える「Skirmish」モードを楽しむことができる。チュートリアルでは，基本的な操作方法から始まって，内政システムや戦闘システムと非常に親切に解説してくれるので，この手のゲームをあまり遊んだことのないプレイヤーは，まずチュートリアルモードから始めてみるとよいだろう。

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