●Preview#43
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今回インディのパートナーとなるのは,インディ・ジョーンズシリーズでは映画/ゲーム共に初出演となる,アジア美女のメイ・イン。彼女は,インディに話を持ちかけるカイという華僑ビジネスマンの秘書という役柄らしいが,これまでのように健気で正義感に溢れたヒロインのタイプではなく,かなりミステリアスな存在であるようだ。
現在のところXbox版のデモしか公開されておらず,続いてリリースされるPC版の内容は未知数だ。しかし,Xbox版を見ただけでも,かなりゲーム性が向上しているのが分かる。例えば,前作ではインディのトレードマークである鞭以外には,せいぜいピストルくらいしか武器として使えなかったが,The
Emperor's Tombではもっと至近距離で戦えるパンチやキックなどのアクションが採り入れられ,よりダイナミックな戦闘になったのだ。
映画を観たことがある人なら分かるだろうが,インディは必ずしも真っ正面から戦うタイプではない。敵に噛みついたり,剣を振りかざす相手にピストルを向けてみたりと,勝つためには手段を選ばない。本作ではそういう要素も戦闘に採り入れられ,後ろから忍び寄る敵にバックパンチを食らわせたり,倒れているところへ蹴りの一撃をお見舞いすることも可能になっている。敵も,ドイツ軍部や動物系だけでなく,中国拳法やヌンチャクの使い手なども登場するようなので,かなり白熱した至近戦が楽しめるはずだ。これらの戦闘は,Xbox版でのパッド操作に関していえば,ボタンをランダムに押すだけのような形態ではなく,「Star
Wars:Obi-Wan」を連想させるものになっていた。
また,マップ上のオブジェクトとのインタラクション(相互作用)が多用されているのも特徴。例えば,落ちているスコップや椅子を手に取り振り回すなんてこともできるのだ。こういう自由度の高さは,Xbox用ゲームの「Buffy:The
Vampire」と非常によく似ているが,実はどちらも同じゲームエンジンが使われている。これらのタイトルを手掛けているのは,「Deep Space Nine:The
Fallen」を制作したThe Collective社だから,ゲームスタイルも似たものになるのかもしれない。
このゲームエンジンがなかなか秀逸で,海中を泳いだり,綱渡りをしたり,落ちる床を飛び越えていくようなアクションは,前作に比べてスムースになっている印象を受ける。当然のことながらグラフィックス技術も向上し,鞭のしなる様子が格段にリアリティを増しているほか,巨像のある遺跡の風景が見事に描かれていたり,「Return
to Castle Wolfenstein」を連想させるような火炎放射器も登場する。さらに,キャラクターをうまく追跡していくカメラシステムが開発されているようなので,無理のない操作性を期待できるのではないだろうか。
シングルプレイ専用ではあるが,映画そのものを体験をさせてくれるようなゲームに仕上がりそうだ。最近はスター・ウォーズに偏りがちだったLucasArts Entertainment社だけに,E3 2002では制作発表だけされた「Full Throttle 2」と並んで要注目ソフトの一つである。誰もが知っているあのBGMと共に,インディ・ジョーンズのアドベンチャーを思う存分楽しめるだろう。
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