スタートレック−アルマダ− 正式ライセンス英語版
あのスタートレックのリアルタイムストラテジー！世界で最も成功したテレビシリーズの一つといわれる不朽の名作「Star Trek」。それを題材にしたリアルタイムストラテジーゲームが，この「スタートレック−アルマダ−」である。アチラではActivisionが発売しており，日本国内ではサイバーフロントからの発売。 「スタートレック−アルマダ−」は，あのピカード艦長やアンドロイドのデータなどのキャラクターで有名な「Star Trek The Next Generation」をメインにしたゲーム。シングルプレイ専用のキャンペーンモードなどでは，テレビに登場するキャラクター達が登場してゲームの展開を大いに盛り上げてくれる。また，システム面を見てみても「Starcraft」などに良く似たソツのない作りとなっており，なかなか好感が持てる。 また，画面右下に「シネマティック・ウインドウ」と呼ばれる演出専用の表示スペースがあるのだが，これがなかなかに気分を盛り上げてくれて，魅力的な「Star Trek」の世界にどっぷりと浸れるようになっているのだ。 プレイヤーは，エンタープライズ号が所属する惑星連邦のほか，好戦的な特性で知られるクリンゴン，自らを最高の種族だと自認するロミュラン，さまざまな種族を同化して侵略するサイバネティック生命体のボーグなど，全部で4種類の種族でプレイできる。当然マルチプレイにも対応しており，TCP/IP/LANのほか，「World Opponent Network」――通称WONを通じて，世界中のプレイヤーと対戦できる。 雰囲気作りを徹底的に重視した一品 
「スタートレック−アルマダ−」の表面上のシステムだけを見ると，数あるリアルタイムストラテジーの二番煎じであるという印象は否定できない。しかし，ほかのゲームと決定的に異なるところは，「Star Trek」である事を最大限に活かす丁寧な作りではないだろうか。声優に，ピカード艦長役であるパトリック・スチュワート氏本人を始めとしたテレビのスタッフを起用しているのはもちろん，ユニットを選択したときのセリフや非常に良くできた船の3Dモデル，フェイザー発射といった効果音やバックミュージックなど，あらゆる面でファンを魅了する作りとなっているのだ。 キャラクター特有のセリフである「Make it so（ピカード艦長）」や「We are the BORG（ボーグ）」など，ファンに取っては感涙物の演出も，ゲーム中に散りばめられている。キャンペーンではピカード艦長率いるエンタープライズが登場し，実際にプレイヤーが操作できる。エンタープライズ号の勇姿を拝めるだけでも，ファンにとっては購入を検討する一材料と言えるだろう（笑）。 
"良作"といえるこの作品だが，完全日本語化ではなく日本語マニュアル付きとしての販売となった点だけが残念でならない。面白そうなキャンペーンには字幕もなく，ストーリーを完全に把握するにはそれなりの英語力が必要となってしまうからだ。しかし，ユニットの挙動など些細なところからもこだわりが感じられるゲームなので，テレビシリーズのファンには「買い」の太鼓判を押せる。「Star Trek」なんて見たことない，という人も，これを機に素晴らしき「Star Trek」の世界に触れてみてはいかがだろうか？
|
