プレイレポート 三國志:豪傑大陸

第三回

呂布奉先
りょふhほうせん 前編
 今回の主役は呂布奉先だ。呂布を選んだ理由は,「あんまりにも面白すぎる」から。天下無双の圧倒的な武力,戦争すりゃ負け知らずという呂布は,「三國志X」における最大の面白さの一つといえる。
 前回の周瑜編は割とオーソドックスな王道プレイだったが,今回からお届けするプレイレポートでは「武将37564(ミナゴロシ)」をテーマに,捕らえた武将の首を片っ端から刎ね,中国大陸から武将を一掃する。プレイするのは「おすすめ武将」の194年3月から始まる呂布シナリオで,呂布は本拠を持たない放浪軍からのスタート。ちなみにゲームレベルは「上級」,モードは「史実」だ。

時は194年。董卓の殺害後,長安を追い落とされたオレ様"呂布"は,放浪軍として河内をブラブラしていた。天下はまさに群雄割拠の状態。

 ブラブラしながら,オレ様なりの天下の歩き方,というのを考えてみた。自分でいうのもなんだが,オレ様は武力バカで人とか信じないので,チマチマと政(まつりごと)などしたくない。「三國志X」では,太守を置かなくても(つまり空城でも)奪った土地は自分の管轄になるし,金だの兵糧だのは「輸送」コマンドで空城からかき集められる。てなわけで,オレ様のオレ様によるオレ様のための中国大陸制覇が目指されるわけだが,ここで今後の行動についていくつかまとめてみたい。

 まず戦争で捕まえた武将の首は全部斬る。関羽とか周瑜とか,マジに夢中になれる武将を捕まえてもチョキチョキ斬っちゃう。歴史イベントで仲間になるヤツについては,オレ様の「特別な温情により」仲間にしてやるって感じ。そのほか細かい行動規定については,基本的に「残虐超人のオレ様らしい対応」でいく。

オレ様ルール補足1。都市で「内政」は一切しない。そんなヒマがあったら,自宅で貂蝉とイチャイチャして過ごす オレ様ルール補足2。奪った都市には必ず移動する。金・兵糧は輸送するので,オレ様の通ったあとは荒野が残るのみ オレ様ルール補足3。陳情は「義勇兵の応募」以外は無視。話を聞くだけで頼みは断る。名声とか下がっても知らな〜い

豪傑コラム:呂布に「斬」はいらない?
気力バーがマックスでビリビリだと,「武技」で与えるダメージがより大きくなる

 一騎討ちにおいては,「突」系は「斬」系と「払」系に勝ち,「斬」系は「払」系のみに勝つ,「払」系は「突」系にも「斬」系にも勝てない代わりに,「回避」を破ることができる。
 こうして見ると,一騎討ちでは「突」系さえ使っていれば効率よく勝てそうな気がするが,実際には中途半端な「斬」系を使わなければならないケースというのが多々ある。これはなぜかというと,一騎討ちでは武将の武力に応じて一度に与えられるコマンドの数が決まっているからだ。たとえば武力100の呂布は常に7つのコマンドから技の選択ができるのに対し,武力72の周瑜は4つのコマンドからしか選択ができない。その4つがすべて「斬」系で固まっていたりすると,イヤでも「斬」系を使わざるを得ないわけだ。
 呂布や張飛,関羽などのように武力の高い武将は,コマンドの豊富さゆえ効率のよい「突」系を得やすい。そのため必然的に一騎討ちにも勝ちやすいのである。

河内から放浪軍でスタートするオレ様は,まずボク陽から始まる一連の歴史イベントを軽くクリア。歴史イベントの発動期間は戦争を行えないので(厳密には行えるのだがイベントの流れが止まる),ひたすら部隊を強化。オレ様軍には最初から「突騎兵」と「重騎兵」が1部隊ずつあるので,これを主戦力として戦闘軍団を形成しよう。なお,この間にオレ様とやたら相性のよい陳宮・張遼と義兄弟の契りも結んでおく。さしずめ「悪の桃園の誓い」とでもいうべきか。呵々,呵々。

 イベントが一段落して周囲を見渡すと,うまい具合に袁紹・曹操の2大勢力とは距離を保て,小沛に劉備が同盟軍として存在する状況になる。とりあえず各都市の戦力を調べると,北海の孔融がラクに殺せそうである。攻め込むのは突騎兵(オレ様),重騎兵(張遼),弓兵(陳宮)の総勢3万であり,悪の三兄弟の「殺伐行」がここに始まるのであった。

最初の岐路となる「ボク陽への侵攻」。オレ様は目の前のエサに弱いので,もちろんいただくに決まっている ボク陽には「大商家」があるので,アイテムの"酒"を買って陳宮・張遼と仲良く酒盛り。悪の三兄弟の結成だ! 流れ流れて下ヒに。結果的に周囲が手ごろなカモばかりとなって,首チョンパしやすくなったのでヨシとする

豪傑コラム:「突騎兵」はどこで手に入る?
近接や突撃が強力で射撃もできる突騎兵は,非常に使い勝手のよい兵科といえる

 呂布軍が最初から保有している突騎兵は,通常は都市に「突騎編制所」という特殊施設がないと新規に編制することができない,非常に価値の高い兵科である。
「三國志X」には全部で50の都市が存在するが,この突騎編制所があるのは"北平" "上党" "武威"のわずか3都市。しかも特殊施設として登場させる場合,北平と武威で都市規模を「大」に,上党では都市規模を「巨」にしなければならないのだ。
 ちなみに,騎兵系の特殊兵科には突騎兵以外に「象兵」というのがあるが,これは「象兵編制所」がある"永昌"のみでしか編制することができない(都市規模「大」が必要)。まさにプラチナユニットといえる。

初陣の北海戦は予想どおり,簡単に決着がついた。知力の高い張遼が敵の計略をモノともせずに門の破壊を行い,軍師の特技を持つ陳宮が「指揮」で張遼をサポートしたことが,そのスピードに拍車をかけたのだ。ハッキリいってこの弟達の極悪さには,悪の三兄弟の長兄であるオレ様の背筋もちょっぴり凍りついた。もっとも,勝利の最大のポイントとなったのは,門の上をウロチョロしていた孔融を突騎兵のオレ様の射撃で仕留めたことだがな。呵々,呵々。肝心の首チョンパが王修,孔融の二人だけだったのがちとモノ足りなかったが。

 北海攻略後は,武将の頭数が多い割に質がともなわない袁術軍がターゲット。高順と陳珪を加えた5部隊で寿春に攻め込み,あっけなく勝利。ここでもオール首チョンパ。袁燿を殺したことで,袁一族から恨みを買ったけど,別にいいや。オレ様軍は強すぎるしな。

 寿春を奪ったところで周囲を見渡すと,なんと孫策(劉ヨウを追い落として建業で旗揚げした)が呉に攻め込んでおり,本拠の建業の守備を手薄にしていることが判明。寿春の戦力で十分勝てると踏んだオレ様は,一気に建業を衝いた。

 建業の守備は程普と周瑜の2万。周瑜の計略には門破壊要員の張遼もいささか手こずったが,門の上に陣取る太守の程普を弓で射落とし,勝利を掴む。建業を獲ったオレ様軍は,勢いを駆って呉にも侵攻。ついに孫策軍を打ち破り,三國志の主役の一角を担う孫一族を抹殺した。

 孫策を叩き潰したことで完全に調子に乗ったオレ様軍は会稽,盧江も奪取。さらには同盟軍の劉備とも縁を切った。劉備軍には関羽や張飛がいるが,連戦連勝で経験値と士気値の高まったオレ様軍の敵ではなく(士気値と経験値が高い部隊は移動範囲や攻撃力が有利になる),ホイ滅亡。

 改めて天下を見回してみると,これといった敵は河北の袁紹と中原の曹操ぐらいしか残っていないではないか。だが人材豊富すぎる2強に,少数精鋭のオレ様軍はどう挑むべきか……?(次回へ続く)

初陣となった孔融戦。軍師の特技を持つ陳宮に張遼隊を指揮させると,どんな門も簡単に破壊できた。イカス 寿春攻略後に周囲を見ると,孫策が呉遠征に出ていた。建業の守備が手薄なのは明白なので,即侵攻決定 劉備戦では余裕があったので,余興で関羽・張飛と一騎討ちをしてやった。もちろん勝ったがな,呵々,呵々



今回斬った首
     

 

殺伐行の軌跡


 
 
歴史イベントによって下ヒまで移動をさせられたが,結果的に袁紹・曹操を避けて徐州,揚州方面に勢力を伸ばすことができた。しかし,その間に袁紹と曹操もそれぞれに勢力を伸ばしてしまったのが困ったちゃんである


■■岩尾ゴワス(戦国武将)■■
昔は鉄腸の九州男児にして最後のサムライだったが,世俗にまみれて堕落の一途をたどった。「今の姿を10年前の俺に見られたら,バッサリ斬られるな。うむ」と語る。好みの武将は,孫策を筆頭とする呉全般。とくにお気に入りは呂蒙。ストラテジーゲームさえあれば,あとは水と塩だけで生きていける。

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