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2011年のゲーム売り上げランキング&ハードウェアの販売数推移,さらにタイトル別の傾向が分かるマトリックス表(4Gamer調べ)をまとめて大公開!
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印刷2012/01/16 10:00

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2011年のゲーム売り上げランキング&ハードウェアの販売数推移,さらにタイトル別の傾向が分かるマトリックス表(4Gamer調べ)をまとめて大公開!

 「ニンテンドー3DS」や「PlayStation Vita」など,新世代の携帯ゲーム機が発売された昨年のコンシューマゲーム市場。外に目を向ければ,スマートフォンの爆発的な普及とソーシャルゲームの大ブレイクなど,さまざまな出来事があった2011年だったわけだが,そんな年にもっとも売れたコンシューマタイトルとはなんだったのだろうか。
 今年もまた,メディアクリエイトの協力を得て,2011年の売り上げデータを掲載できることになったので,ここに公開してみたい。ちなみに今回は,ソフトウェアの売り上げランキングに加えて,各ハードウェアの売り上げ推移も掲載しているので,そちらもぜひ参考にしてほしい。

この図は,4Gamerで2011年8月から9月にかけて行ったアンケート結果を集計したもので,応募総数は1万8680通。その中から,多重投稿など無効と思われるデータを除いた,1万7648人のサンプルをベースにしている(クリックで拡大)
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 ちなみに「こちら」の記事では,4Gamer上で募集した「2011年夏の特大プレゼント」上のアンケート集計結果(主にオンラインゲーム)を公開しているのだが,本稿では,同じ集計データを使ったコンシューマ版の分析記事を掲載したい。1万7648人のサンプルデータをベースに,コンシューマゲームのタイトルごとの属性や傾向をまとめ,それらを統合した俯瞰図などを作成してみた次第だ。
 あくまで4Gamer読者(ネット界隈)を通してのデータであり,これをもってゲーム市場全体の姿とは言いづらいのだが,少なくとも,インターネットが情報インフラとして一般化した昨今における,一つの指標としては有益なものになっているはず。ゲームファン,そしてゲーム業界関係の方々が,昨今のゲーム市場を考えるうえでの一つの資料にしていただければ幸いである。

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3DSは一年を待たずして累計400万台を突破


 さて,まずは昨年1年間の「ハードウェアの販売台数推移」から見ていこう。対象期間は,2011年1月3日〜2012年1月1日の間(※2011年12月の販売台数は2012年1月1日時点)の月ごとの売り上げを集計し,まとめてみたのが以下の表だ。

 ■2011年のハードウェアの販売台数推移グラフ
※クリックで拡大表示されます
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 ■2011年のハードウェアの販売台数推移詳細
※クリックで5月以降を含んだ詳細が表示されます
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※累計販売台数は2012年1月1日時点
※DS Liteの生涯販売台数にはDSも含む

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 一昨年の年末は,任天堂とPlayStationプラットフォームが売り上げを二分(任天堂が108万台,Sonyが122万台)していたのに対し,今年は,年末に向けた施策を着実に実施してきた任天堂プラットフォームが圧倒する形となった。もちろん,PlayStation Vitaの発売も年末を彩る一大イベントであったわけだが,キラータイトルを取り揃え,なおかつ価格も1万5000円に値下げしていたニンテンドー3DSに死角はなく,年末だけで160万台を売り上げ,一年を待たずして400万台の壁を突破。年末商戦における任天堂の強さが際立つ結果となった。未だに売れ続けている「Wii」も地味に凄い。
 年末に発売されたPlayStation Vitaの売り上げは,12月のみで約44万台。単純に12月の数値だけを見ると,ニンテンドー3DSの勢いに押される形に見えなくもないのだが,新型ゲーム機のローンチとしては悪くない滑り出しである。今後,この販売数をどれだけ維持できるかが注目される。

「ニンテンドー3DS」と「PlayStation Vita」という,二つの新型携帯ゲーム機が発売された2011年
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キラーソフトとしてのモンスターハンターの存在感


 ■2011年度ゲームソフト売り上げTOP30
集計期間:2011年1月3日〜2012年1月1日(株式会社メディアクリエイト調べ)
※累計販売本数は2012年1月1日時点の数字です
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順位 機種 タイトル メーカー名 期間内合計
(累計販売本数)
1 3DS マリオカート7 任天堂 1,160,169
(1,160,169)
2 3DS スーパーマリオ 3Dランド 任天堂 1,080,192
(1,080,192)
3 3DS モンスターハンター3(トライ)G(同梱版含む) カプコン 985,498
(985,498)
4 PSP ファイナルファンタジー 零式 スクウェア・エニックス 746,203
(746,203)
5 PS3 ファイナルファンタジーXIII-2(同梱版含む) スクウェア・エニックス 704,236
(704,236)
6 PSP モンスターハンターポータブル 3rd(同梱版含む) カプコン 682,651
(4,532,557)
7 Wii みんなのリズム天国 任天堂 654,403
(654,403)
8 PS3 テイルズ オブ エクシリア(同梱版含む) バンダイナムコゲームス 627,346
(627,346)
9 DS ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー2 プロフェッショナル スクウェア・エニックス 602,664
(602,664)
10 Wii Wiiスポーツ リゾート (Wiiリモコンプラスパック)(同梱版含む) 任天堂 579,220
(802,974)
11 Wii Wiiパーティ(同梱版含む) 任天堂 546,738
(2,223,629)
12 Wii 星のカービィ Wii 任天堂 537,128
(537,128)
13 3DS ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D 任天堂 483,432
(483,432)
14 PSP ディシディア デュオデシム ファイナルファンタジー(同梱版含む) スクウェア・エニックス 465,198
(465,198)
15 PS3 真・三國無双6(限定版含む) コーエーテクモゲームス 455,996
(455,996)
16 Wii JUST DANCE Wii 任天堂 453,411
(453,411)
17 PS3 機動戦士ガンダム EXTREME VS. バンダイナムコゲームス 453,084
(453,084)
18 3DS nintendogs+cats (柴/トイ・プードル/フレンチ・ブル)&Newフレンズ 任天堂 443,400
(443,400)
19 DS ポケットモンスター ブラック/ホワイト(同梱版含む) ポケモン 433,876
(5,400,613)
20 PS3 ワールドサッカー ウイニングイレブン 2012 KONAMI 425,771
(425,771)
21 PSP 第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇(限定版含む) バンダイナムコゲームス 423,972
(423,972)
22 PS3 龍が如く OF THE END セガ 416,050
(416,050)
23 PS3 モンスターハンターポータブル 3rd HD Ver. カプコン 415,943
(415,943)
24 Wii ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III スクウェア・エニックス 403,953
(403,953)
25 PSP ファンタシースターポータブル2 インフィニティ(限定版含む) セガ 376,534
(376,534)
26 3DS レイトン教授と奇跡の仮面 レベルファイブ 361,503
(361,503)
27 PS3 DARK SOULS (ダークソウル) フロム・ソフトウェア 353,549
(353,549)
28 PSP AKB1/48 アイドルとグアムで恋したら・・・(限定版含む) バンダイナムコゲームス 350,350
(350,350)
29 DS あつめて!カービィ 任天堂 349,899
(349,899)
30 PSP ダンボール戦機 レベルファイブ 346,608
(346,608)

モンスターハンター3(トライ)G
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 次は昨年1年間の「ゲームソフト売り上げ本数ランキング」だ。このランキングの対象期間も,2011年1月3日〜2012年1月1日まで。
 まず目に飛び込んでくるのが,上位のニンテンドー3DS用タイトル3本だろう。いずれも,2011年の末に発売されたタイトルであり,要するに発売から1〜2か月でこの数値を叩き出している。ただ,実は一昨年は一昨年で,やはり年末に発売された「モンスターハンターポータブル 3rd」が約380万本を売り上げて1位を獲得しており,年末商戦がゲーム業界にとっていかに大事か,という話でもある。同作は,集計期間の関係で今回のランキングでは6位となっているものの,累計約450万本という数値には目を見張るばかり。ここまで売れるタイトルは,それこそポケットモンスターやドラゴンクエスト,そしてマリオくらいだったわけで,モンスターハンターシリーズもいまやそうした「国民的タイトル」の一つになっているということだろう。

 ただ,ランキング全体として見れば,100万本超えが2本だけというのは少々寂しいというのが本音だ。ちょうどハードウェアの切り替え時期だったこともあり,ソフトウェアの売り上げが落ち込むのは当然といえば当然なのだが,2012年には,再びゲーム業界が盛り上がることを期待したいところである。

発売されれば確実にミリオンセラーを記録するマリオシリーズはやっぱり偉大だ
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4Gamer読者に見るコンシューマゲームのプレイヤー分布


この図は,4Gamerで2011年8月から9月にかけて行ったアンケート結果を集計したもので,応募総数は1万8680通。その中から,多重投稿など無効と思われるデータを除いた,1万7648人のサンプルをベースにしている(クリックで拡大)
画像集#002のサムネイル/2011年のゲーム売り上げランキング&ハードウェアの販売数推移,さらにタイトル別の傾向が分かるマトリックス表(4Gamer調べ)をまとめて大公開!

 続いて4Gamer読者アンケートの集計結果を見ていきたい。上記に示した図は,タイトルごとの購入者の「平均年齢」と「コンソールゲームに使う金額」という二つの軸で,各タイトルの立ち位置を調べてみたもの。左側が低年齢層に支持されているタイトル,右側が高年齢。そして,図の上にいくほどゲームに沢山のお金を使うコアゲーマーだと思ってもらえればよいだろう。
 ちなみにこの表は,2011年の8〜9月に行ったアンケートをベースとしている。つまりは2011年後半のデータは含まれていないので,そのあたりも念頭に置きながら見ていただきたい。
 
 表を見てまず気になってくるのが,ニンテンドー3DSのタイトルが思いのほか“コアゲーマー寄り”だということであろうか。これは,まず新型ゲーム機に飛びつくような層は,やはりコアゲーマーが多め(8月の値下げ前は2万5000円だった)という理由や,4Gamerの読者には小中学生がほとんどいないため,ニンテンドー3DSのユーザーからそうした若年層を差し引いた結果,古くからの任天堂ファンが多めになるなど,いくつか原因が考えられる。
 なので,3DSの販売台数が累計400万台を超えた現在とでは,まったく異なる傾向になっていることは想像に難くない。まだ集計していないので確かなことは言えないが,現在実施している冬の特大プレゼントのアンケート結果では,ニンテンドー3DS全体がライト寄りになっているのではないかと思われる。
 一方で,普及しきっているPlayStation Portableのタイトルがまんべんなく散らばっているあたりは,昨年のPSPが全方位的に好調だったことを表している。Xbox 360がマニア中心というのは相変わらずといったところ。

「シュタインズ・ゲート」
(c)2011 5pb./Nitroplus 未来ガジェット研究所
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 ちなみに数あるタイトルの中で筆者が注目したいのは,PSP版「STEINS;GATE」がライト層寄りに位置しているところ。というのも,本来,内容だけで言えばコア向けといって差し支えない同作が,幅広い層に受け入れられていることを示しているからだ。クチコミでの広がりや,アニメ化やコミカライズ/ノベライズといった多角的な展開などが行われていたが,STEINS;GATEの成功は,そうした施策がかなりのレベルで成功したという,一つの実例だといえるだろう。
 また,一見するとコア向けに思える「メルルのアトリエ〜アーランドの錬金術士3〜」が下の方に位置しているのも興味深い。無論,本作が従来のファンだけではない層へもアプローチできたタイトルであったことも大きいが,購入者の実情は,オタクはオタクでも,(厳密な意味での)コアゲームファンとはまた微妙に違う層であり,漫画やアニメDVDなど,他の消費行動と競合している……という側面もあるのではないかと思われるからだ。

 以上,これも毎度の繰り返しになるのだが,ニンテンドー3DSのタイトルが全体的に右側(高年齢)に寄っているところからも分かるように,本データが4Gamer読者というフィルターを通した結果である点は重ねて強調しておきたい。より広くゲーム業界を捉えるならば,4Gamerからは見えない小学生や中学生といった層のデータも併せて参照すべきだろう。


まとめ&「2011年 冬の特大プレゼント」途中結果


 ともあれ,ほかにもいろいろと興味深いポイントがあるところだが,今回の集計結果分析はここまで。
 最後に,現在実施中の「2011年 冬の特大プレゼント」の途中結果から,ハードウェアの所持率に関するデータをお届けして,本稿を締めたいと思う。いや,単純に4Gamer読者がどのくらいPS Vitaを買っているのか,あるいはニンテンドー3DSの所持率がどのくらい増えているのかが気になったんですけど……。

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 結果はというと,PlayStation Vitaの所持率が13.2%,ニンテンドー3DSは,夏から冬にかけての所持率の推移が12.9%→20%といった具合だ。PlayStation Vitaの所持率が高いあたりが,さすが4Gamer読者という感じか。まぁ,こんなこと書いてる当の私もやっぱり買ったんですけど。

 ちなみに携帯電話やスマートフォン,タブレットなども含めたデバイスの所持率と“ゲーム機としての稼働率”は以下の通り。新型ゲーム機の稼働率が高いのは当然かもしれないが,スマートフォンがそれなりの存在感を持っている点は見逃せない。

 また今回(2011年冬のアンケート)は,併せて「スマートフォンやタブレットを何のために使っていますか?」という質問もしてみたのだが,メールやブラウジング,そして音楽鑑賞などの割合が高く,携帯電話/スマートフォンにおけるゲームが,そうした他の用途(暇つぶし)との激しい時間の奪い合いの中にあるという部分については,業界関係者は強く意識しておいてもよいかもしれない。

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 スマートフォンやタブレットの普及に伴い,ゲームというジャンルの裾野が広がっていくのは間違いないが,結局のところ,個人が余暇に使える時間が無尽蔵に増えるわけではない。スマートフォンを所持している人のなかで,どれだけの割合がゲームを遊び,時間とお金を使ってくれるのか。
 「数年以内に全世界で10億台に!」などと,大きな数値ばかりが喧伝されがちなスマートフォン関連だが,全世界で普及しているPCが,決して無尽蔵なゲームプラットフォームではなかったのと同様に,冷静な分析が進んでいくことを期待したいものである。
 ただ,中国や韓国でPCオンラインゲーム市場が盛り上がったり,FPSやRTS,あるいはシミュレーターなどPCゲームならではの市場の拡大やジャンルの発明がPCゲームという枠組みのなかであったように,スマートフォン市場でもまた,そうした「それならでは」な形での発展は間違いなくあると思われる。そしてそうしたものの中の一つが,現在大変な人気を集めているソーシャルゲームということなのだろう。

 2012年,ゲーム業界にはいったいどんな展開が待っているのか。4Gamerでは,今年も全力で情報を追いかけていくので期待していてほしい。

オリジナルカラーの非売品ノートPCや話題のPS Vitaなど,豪華賞品が700名以上に当たる「2011年 冬の特大プレゼント」


この表では,平均年齢,平均消費金額CS(コンシューマ),平均消費金額PC(PCオンラインゲーム),そして平均プレイ時間,という四つの項目を用意してみた。ちなみに消費金額やプレイ時間などは,あくまでもそのタイトルを購入したプレイヤーの全体の傾向であり,そのタイトルそのものに使う金額/時間ではない点に注意してほしい(クリックで拡大)
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