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「ファイナルファンタジーXI」,北米で起こっている4億8000万円にもおよぶ集団訴訟とは
これはgamesindustry.bizが現地時間の6月25日に報じたもので,10万人にもおよぶプレイヤーを騙す行為がおこなわれているとして,サンフランシスコ在住のEsther Leongさんによって訴えられたというもの。
訴状を直接見られたわけではないので詳細は不明だが,訴えそのものの基本的な部分としては,
月額プレイ料金の支払い遅延によるペナルティ(罰金)や延滞利息,停止中のアカウントの復帰を許可する際の料金について,製品を購入したときと同様に利用者に伝えるべきことを伝えず,不当に利益を得ている
とし,この被害に遭っているすべてのプレイヤーを代表して500万ドル(約4億8000万円)の支払いを求めているものだ。
さてプレイヤーであればご承知のように,FFXIは,先払いの月額課金制を採用している。毎月の決済日が月末に設定されており,利用期限までに次月分の支払いが行われていない場合は,プレイ中でも期限が過ぎた瞬間にアカウントが一時的に停止される。ほかのオンラインゲームタイトルでは,支払ってから1か月(もしくは30日)といった区切りの課金形態も存在するが,FFXIでは
・(新規時)無料期間後から月末までの日割り料金+翌月分を支払う
・(復帰時)1日でもプレイした月の,1か月分の料金+翌月分を支払う
という方式になっている。
そう,そもそもFFXIにおいては,延滞料金の類は存在しない。停止されたアカウントを復帰させた場合でも,復帰させた瞬間からその月の利用料が発生するので,停止していた日数分を遡って課金するようなことはなく,もしこれを指して停止期間中の料金を延滞料金(penalties for late payment)と言っているのであれば,まったくの勘違いということになるだろう。
また,プレイ料金が支払われないことによってアカウントが停止されるというペナルティはあっても,余分にプレイ料金を徴収されるようなペナルティも当然存在していない。
仮に,なにかしらの不正行為を行ったことに対して,一時的にアカウントが停止され,その間の料金に対しての訴えであるなら,規約違反を行った側に問題があるためこれも訴えるようなものでもないだろう(可能性がゼロではないが)。
現状判明している情報だけでは,そもそも今回の訴訟は,何を訴えたいのかがいまいち分からない。また,訴状内容としてアップロードされていたとされるPDFファイルも現在見られず,その後の情報もとくに存在しない。
現時点では,この件に関してスクウェア・エニックスからの発表は行われていないが,何か大きな進展が見られたら,追ってお伝えしたい。
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