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「ファイナルファンタジーXI」復帰者向けプレイガイド(2022年版)。ソロプレイ&短時間でも確かな成長を実感できる,“現在のヴァナ・ディール”を徹底解説
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印刷2022/05/17 08:00

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「ファイナルファンタジーXI」復帰者向けプレイガイド(2022年版)。ソロプレイ&短時間でも確かな成長を実感できる,“現在のヴァナ・ディール”を徹底解説

画像集#001のサムネイル/「ファイナルファンタジーXI」復帰者向けプレイガイド(2022年版)。ソロプレイ&短時間でも確かな成長を実感できる,“現在のヴァナ・ディール”を徹底解説
 スクウェア・エニックスのMMORPG「ファイナルファンタジーXI」(以下,FFXI)が,2022年5月16日に20周年を迎えた。初の家庭用ゲーム機向けMMORPGとして登場したFFXIが,オンラインゲームとしてどれほど画期的で,当時のプレイヤーにどういった衝撃を与えたのかは,先日掲載した周年企画でも述べたとおり。

 これが普通のオンラインゲームの周年企画なら,「あの頃は良かったね」と過去を懐かしむだけでもいいかもしれないが,FFXIの場合は少々特殊だ。なにせ,現在もシナリオやコンテンツがアップデートで追加されているだけでなく,プレイヤーのライフスタイルなどに応じて,各種システムのリニューアルなども積極的に行われているのだ。その結果,MMORPGとしての姿形も,20年前から大きく変化している。

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 「ファイナルファンタジーXI」は,家庭用ゲーム機向けとして初のMMORPGとして登場し,このたび20周年を迎えた。MMORPGというジャンルをいちはやく展開しただけでなく,プレイヤー同士の“絆”を重視したその作りは,当時のプレイヤーに強烈なインパクトをもたらしたのだ。

[2022/05/16 08:00]
画像集#002のサムネイル/「ファイナルファンタジーXI」復帰者向けプレイガイド(2022年版)。ソロプレイ&短時間でも確かな成長を実感できる,“現在のヴァナ・ディール”を徹底解説

 本記事では,そんなFFXIの現況を紹介するとともに,復帰者向けの実践的なプレイガイドをお届けしよう。基本的には,レベルキャップが75の時代(2003年〜2010年)にFFXIから離れたプレイヤーを想定しており,新規プレイヤーにとっても参考になるようにある程度の配慮はしているが,用語解説などは必要最小限に留めている。現在のヴァナ・ディールがどうなっているのか,ぜひ読み進めて確認してほしい。




■第一部■ FFXIの利便性を高めるシステムの数々

 現在のFFXIをざっくり説明すると,エンドコンテンツ以外のほとんどがソロプレイで遊べるようになっている。また,プレイに時間をかけたぶん確実に成長を実感できるよう,無駄になりがちだった部分が大胆にカットされている。その点を踏まえたうえで,現在のFFXIでプレイヤーの利便性を大きく高めているシステムを3つ紹介しよう。

【1】人気のNPCと一緒に冒険できる「フェイス」

 フェイスは,有名NPCの分身となるキャラを召喚魔法のように呼び出し,一緒に戦えるシステムである。ソロプレイで遊ぶときでも5体のフェイスを呼び出せば,従来のフルパーティ(6名)に近い戦力を発揮できる。バランスが取れたパーティを,手間をかけることなく編成できるのも大きなポイントだ。

これまでのミッションやクエストなどで登場した多くの有名NPCが,フェイスに対応している。クエストなどを通じて契約を交わせば,召喚魔法であるかのように呼び出せる
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 現在は110種類以上のフェイスが実装されており,それぞれのジョブやウェポンスキル,そして行動パターンなどは細かく決められている。戦闘開始直後はナイトが挑発でターゲットを引きつけ,赤魔道士が弱体化魔法を唱え,プレイヤーキャラのTPが溜まったら侍が連携トスを行い,連携が決まったら黒魔道士がマジックバーストで締める……といったパーティプレイの戦術を,各フェイスがきっちりと担ってくれるのだ。

使用スキルやウェポンスキルの決め台詞など,元となったNPCの所作や雰囲気がフェイスにも反映されている。おなじみのNPCと一緒に冒険するような感覚で遊べるだろう
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【2】プレイ目標を自分で選べる「エミネンス・レコード」

 エミネンス・レコードは,プレイヤー自身が目標を設定する,少し独特なクエスト受注システムである。

 メニュー内の[クエスト]→[エミネンス・レコード]→[目標一覧]内には,多くのクエストがラインナップされている。この中からどれかを選んでクリアすると,その場で各種報酬を得られるという流れだ。
 一般的なクエストのように,開始/報告時にNPCと話す必要はなく,プレイスタイルに応じた目標を手軽に設定できる。逆に言うと,たとえクリア条件を満たしていても,エミネンス・レコードとして受注しない限りは報酬が得られない点には注意しよう。

 報酬で注目すべきはエミネンス・ポイントで,これはさまざまなアイテムと交換できる。たとえばレベル上げの際に必要な武器・防具などは,このアイテム交換だけで全部揃えられるほどだ。

これから自分がどういった冒険をしたいのかを踏まえて,エミネンス・レコードを設定しよう。たとえば経験値稼ぎを行うときは,[モンスター討伐数合計]や[ダメージ合計]などのエミネンス・レコードを並行して進めていこう
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【3】遠距離移動時に使えるワープ機能など

 移動システムが大幅に簡略化されたのも,FFXIの変化を象徴する部分だ。現在は,ほぼすべてのエリアに各種ワープポイントが設置されており,1回到達した後は瞬間移動が行える。狩場までの移動をはじめ,クエストを行ったり,バトルフィールド戦に挑んだりするときも,その目的地に直ちに向かえるというわけだ。

 ワープの種類が複数あって微妙にややこしいのだが,とりあえず最初は,拠点エリアへの移動時はホームポイント,フィールド/ダンジョンエリアへの移動時はSurvival Guideを使うものと覚えよう。マップ画面にはホームポイントなどの場所が示されており,未到達の場合はアイコンが点滅しているため,新たなエリアに到達したときは最初にチェックするとよい。

Survival Guideの近くにあるホームポイントを復帰地点に設定すれば,デジョンを使って大半のエリアへすぐに移動できる。東アドゥリンをはじめ,ル・ルデの庭/北サンドリア/バストゥーク鉱山区/ウィンダス港あたりはアクセス環境が良好だ
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個人戦績の共通配給品にデジョンリングがある。再使用時間10分でデジョンが使い放題という超高性能なアイテムだ
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 移動にまつわる話なのでついでに紹介しておくと,ジュノ上層で簡単なクエストをクリアすることで,騎乗用のマウントを呼び出せるようになる。チョコボと同様に移動速度が上がり,モンスターにも絡まれない。しかもフィールドエリアならどこでも呼び出せるのだ。マウントを呼び出すコマンドの「/mount [マウント名称]」もマクロに登録しておこう。

ヴァナ・ディールの各種オブジェクトにちなんだマウントが大量に実装されている。どれも性能に違いはないのだが,それぞれ見た目が違うので新鮮な気持ちで移動できるだろう
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■第二部■ ジョブレベルを99まで上げる

 復帰プレイヤーにとって最初の大きな目標となるのは,ひとつのジョブレベルを99まで上げることだ。レベル99と聞いてギョッとするかもしれないが,実は現在のFFXIでは,各種ボーナスを駆使すれば1〜2日で到達できるものだったりする。
 復帰したばかりのプレイヤーにとっては,各種リハビリの時間なども必要になるだろうが,それを考慮しても最初のプレイ目標としてちょうどよいだろう。

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 レベル上げ自体はサクっと行えるので,休眠前のメインジョブや,苦労して集めたレアアイテムに執着する必要はない。むしろ,これまで使っていた装備品は全部倉庫に突っ込んで,レベル1の新規ジョブを育てるほうが,エリア景観の移り変わりなども含め新鮮に楽しめそうだ。
 ちなみに狩りの行いやすさだけ考えると,後述するフェイスの仕様上,近接攻撃系のアタッカー職が比較的育成しやすい。自分が好きなジョブを育成するのが一番だとは思うが,いちおう覚えておいてほしい。

 以上の点を踏まえたうえで,復帰プレイヤーがどのようにレベル99を目指すのか,その大まかな流れを紹介しよう。

【1】エミネンス・レコードでフェイスを獲得

 レベルが5以上のキャラクターは,「新魔法フェイス」という簡単なクエストを通じて,所属国に対応したフェイスを獲得できる。また,エミネンス・レコードの[チュートリアル]→[基礎編]のクリア報酬にも,計5種類のフェイスが含まれている。ナイトのヴァレンラールや白魔道士のミリ・アリアポーなど,パーティプレイにおいて要となるジョブも一通り揃っている。レベル99に至るまで彼らと行動することも十分に可能だ。

 復帰前のプレイ状況次第にはなるが,そのほかのエミネンス・レコード項目でも,クリア条件を満たせるものが多くあると思われる。これらを受注すれば直ちに報酬を得られるわけだが,この段階では待ってほしい。次に紹介する,最序盤の狩場における爆速レベリング環境を体験してからでも遅くはない。

一部のクエストを通じて,各NPCに対応した「盟」と呼ばれるスクロールを入手できる。これを使ってフェイスを呼び出すための契約を行える
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【2】レベル上げにおける基本スタイル

 さて,いよいよ狩りでの経験値稼ぎだ。
 レベル99までの経験値稼ぎは,基本的にソロプレイ+フェイスの構成で行うことになる。ほかのプレイヤーとパーティを組む必要はない……というよりは,フェイスを活用したほうがはるかに効率が良いのである。最初に呼び出すフェイスは,とりあえずナイトと白魔道士がいれば,あとは適当でも大丈夫だ。

 低レベル帯であれば,たとえプレイヤーキャラが素っ裸の状態でも,フェイスが勝手に戦って倒してくれる。しかも,(詳細は後述するが)獲得経験値量も昔と比べて大きく増えているのだ。実際,1〜3戦もすればレベルアップするので,座ってヒーリングを行う必要もない。装備を更新するために帰還するのが面倒に感じるくらいのハイペースで,どんどんレベルが上がっていくだろう。

呼び出したフェイスを戦わせるには,プレイヤーキャラが抜刀して直接攻撃を1回行う必要がある。そしてプレイヤーキャラが戦闘状態を解除すると,フェイスも戦うのを止める。そのためプレイヤーキャラは,後衛ジョブであっても殴って戦うスタイルとなる
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 レベル40までの生息モンスターのレベル帯は,昔から大きく変わっていない。つまり3国の隣接エリアから出発し,バルクルム砂丘/ブブリム半島を目指す。そしてレベル20前後でジュノに上京しクフィムへ,といった定番の流れを,半ばパワーレベリング状態で突き進めるのだ。訪れたエリアのワープポイントを開通させながら,目についたモンスターを乱獲していこう。

フェイスの強さは,呼び出した際のプレイヤーキャラのジョブレベルに準じる。つまり,プレイヤーキャラのジョブレベルが上昇しても,現在呼び出しているフェイスの強さは変わらない。定期的に「/returnfaith all」のコマンドで一括消去→再呼び出しを行おう
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 現在はさまざまな形で経験値ボーナスが実装されている。とくに,キャンペーンで頻繁に配布されているエチャドリングという品は,再使用時間が2時間で,「使用期間内は獲得経験値+150%」の効果が使い放題という逸品である。また,ブースト効率は落ちるが,個人戦績の共通配給品には皇帝の指輪もあるので,エチャドリングが無いときは利用しよう。
 現在のFFXIはレベル上げのスピードがあまりに速く,プレイの止めどきを見失ってしまうほどなのだが,エチャドリングの再使用時間がちょうどよい区切りとなっている印象だ。


【3】「ヴァナ・ディールの星唄」ミッションを進める

 序盤の経験値稼ぎと並行して進めておきたいのが,「ヴァナ・ディールの星唄」ミッションだ。従来のミッションの主要人物が勢揃いする,ある意味でFFXIの集大成的なストーリーなのだが,段階的に得られる報酬「星唄の煌めき」の効果がスゴい。

 例を挙げると,獲得経験値量の永続ボーナス,同時に呼び出せるフェイスの増加,ワープ移動時の費用の軽減,消耗品の購入ラインナップの追加……など。新規プレイヤーであっても1段階目の報酬は獲得できるので,肩慣らしが終わったあたりで取り掛かるとよい。

ミッションなどでもし行き詰まったら,定番の情報サイト「FF11用語辞典 〜 ウィンダスの仲間たち版」で確認するとよい(外部サイト)。筆者もサブディスプレイやノートPCで,本サイトを常に開いている(いつも更新ありがとうございます)
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「星唄の煌めき」の1段階目を獲得すると,3国の港エリアのモグハウス前にいるCurio Vendor Moogleがアイテムを販売してくれるようになる。食事や矢弾,宝箱の鍵など,多くの必需品がここで購入可能だ
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【4】レベル40以降の経験値稼ぎについて

 基本的には適切な狩場を選んだうえで,「強そうだ(つよ)」〜「とても強そうだ(とてつよ)」前後のモンスターを倒していけば,レベル99まで順調にレベルアップできるだろう。

 ただ,レベルが40以降になると,星唄ミッションで関わる「エスカ」と呼ばれるエリア群が候補に入り,ここでの経験値稼ぎがなかなかウマい。一方で,各ダンジョンの最深部がレベル80〜90代向けにリニューアルされているなど,従来の知識が通用しないケースが増えてくる。復帰プレイヤーにとっては,どこで狩りを行えばよいのか,次第に分からなくなるかもしれない。
 自分の足で狩場を開拓するのも趣があるかと思うが,現在はFFXIの復帰プレイヤー向けに作られたファンサイトもあるので,先人の知恵を参考にさせてもらうのもよいだろう。

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 装備品の更新に関してだが,武器と防具はエミネンス・ポイントの交換品だけでレベル99まで事足りるだろう。つまり競売を利用したり,意識的に金策を行ったりする必要はほとんどない。エミネンス・ポイントの交換品にはアクセサリ類が少ないが,これに関しても,(復帰プレイヤーであれば)もし倉庫の奥底に眠っていたら流用するくらいの意識で構わないだろう。

エミネンス・ポイントの残りが少なくなったら,レコードの一覧を確認してみよう。ミッションやジョブレベルなどを対象としたクエストの中には,すでにクリア条件を満たしているものがあるはず
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 長年のブランクがあるプレイヤーがFFXIをレベル1から再開した場合,レベル99に到達するまでの所要日数は,長く見積もっても1週間といったところだろうか。しかもソロプレイなのでマイペースで遊べるし,思い立ったら各種ワープで狩場まで瞬時に移動して,適切なパーティで大量の経験値をサクっと稼げるわけだ。現在のレベル上げ環境がいかに快適か理解していただけただろうか。

20年前のFFXIでは,1時間のパーティプレイで2000〜3000の経験値を稼ぐことができれば,メンバー全員が「ウマいwww」と大喜びしていた。現在は各種ボーナスやアイテムを駆使することで,モンスターを1匹倒すだけで,ときには2000〜5000以上もの経験値を得られる
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■第三部■ アイテムレベル119の装備品を揃える

 レベル99はいちおうの“レベルキャップ”だが,これだけだと冒険者のランク的には,まだまだ駆け出しにすぎない。ここから先はアイテムレベルを高めることで,(レベル表記は99のまま)プレイヤーキャラを強化することになる。

 現在のFFXIでは,レベル99向け装備の多くに,アイテムレベルという新しいパラメータが設定されている。そして,装備中の武器と防具(合計6部位)におけるアイテムレベルの平均値が,プレイヤーキャラの実質的なレベルとして扱われる仕組みだ。

 エミネンス・ポイントの交換品にアイテムレベル117の武器と防具があるので,とりあえず一式装備してみよう。その瞬間,プレイヤーキャラの実質的なレベルは117となり,これまで経験値稼ぎを行ったモンスターなどは軒並み「とても楽な相手だ」に格下げとなるのだ。

アイテムレベル117のエミネンス・ポイント交換品を装備した状態。パラメータの上昇値に注目してほしいが,内部的にはレベル117相応に強化されているのだ
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今後はエミネンス・ポイントで装備品を更新する必要はほとんどなくなる。もし必要になったら,再びエミネンス・レコードをこなせばいいだけなので,適当な装備品と交換して売ってしまおう
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 現在のFFXIにおけるアイテムレベルの最高値は119となっている。このレベル帯には多数の品がラインナップされており,性能の高さに比例して入手難度も高まる。

 ここでは,復帰プレイヤーでも比較的手軽に入手できるアイテムレベル119の武具を紹介しよう。どれから挑戦しても構わないが,コンテンツとしての難度と報酬のバランスが取れているので,一通り経験しておくとよいと思う。


【1】「アドゥリンの魔境」の同盟戦績ポイントで交換

 最も簡単にアイテムレベル119の装備品を入手する方法は,拡張データディスク「アドゥリンの魔境」における報酬である。ざっくりと説明すると,新天地における開拓作業を通じて「同盟戦績」なるポイントを獲得し,「ピースキーパー・ワークス」という施設で,そのポイントと引き換えにアイテムレベル119の武器や防具などを入手できる。

 アドゥリンの魔境は独特なシステムが多く,最初はとっつきにくさを感じるかもしれない。ただ,アクセスの良い拠点や,レベル90台の経験値稼ぎなどで重宝するエリアであることもあり,早いうちに慣れておいて損はないだろう。

「アドゥリンの魔境」は,未開の地の開拓をテーマにした拡張データディスク。ワークスコールというコンテンツを通じて開拓作業を行うのだが,そのために大量に必要とされるチケットは,6時間ごとに1枚しか配布されないのだ
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【2】「ドメインベージョン」のポイントで交換

 ドメインベージョンは,特定のエリアで突発的に開催されるレイド系のコンテンツである。周囲にいるほかのプレイヤーと共闘して,襲来するドラゴンを退治するという内容で,ビシージさながらの大混戦となるのだ。

 ゲーム内ではほぼ常時,何かしらの形でドメインベージョンが開催されている。ドラゴン討伐ということで身構えてしまうかもしれないが,準備時間を含めても数分〜十数分で完了してソロプレイでも挑戦できるため,印象とは裏腹にハードルは意外と低めだ。

 このドメインベージョンを通じて獲得できるポイントの交換品に,アイテムレベル119の装備品が多数含まれている。そのなかでも最もリーズナブルな品は,武器と防具を全部合わせても,ドメインベージョンに3日間通うだけで一通り揃えられるのだ。

ドメインベージョンが開催されるエリアは3か所あり,星唄ミッションを進めることでそのエリアに移動できるようになる。アイテムレベル117を揃えたキャラなら,とりあえずエスカ-ジ・タとエスカ-ル・オンの2エリアは難なく行けるだろう
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有名NPCをリーダーとするユニティと呼ばれる組織が11種類あり,いずれかに参加できる。ユニティのチャットでドメインベージョンがアナウンスされると,それから10分以内に敵が襲来するので急いで移動しよう
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【3】「アンバスケード」のポイントで交換

 アンバスケードは,プライベートエリア内でノートリアスモンスターと戦うバトルコンテンツである。パーティプレイ向けの「アンバスケード-エキスパート(1章)」と,ソロプレイ向けの「アンバスケード(2章)」に大別されており,実際に戦うモンスターは毎月のアップデートで変化する仕組みだ。

 アンバスケード(2章)をクリアすると,その難度に応じたホールマークというポイントを獲得できる。そしてホールマークの累計ポイントや,獲得したポイントとの引き替えで,アイテムレベル119の各種アイテムが得られるのだ。

 従来のコンテンツで例えるならば,参加時のハードルが大きく引き下げられたバトルフィールド戦といったところだろうか。昔ながらの緊張感あふれるバトルを,ほぼノーリスクで味わえるので,腕試しにチャレンジしてみよう。

月替わりで登場するモンスターは特殊ギミックを持っていることが多く,攻略そのものを楽しめる。難易度も5段階が用意されており,もっとも低いものはアイテムレベルが117あれば挑戦できる
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アンバスケードの入口はマウラにある。かつては辺境だったこの地が,現在もっとも多くの人で賑わうエリアだと聞けば,古参プレイヤーなら驚くだろうか
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■第四部■ アイテムレベル119を揃えたら挑戦してほしいこと

 アイテムレベル119の武器・防具を揃えたら,復帰プレイヤーのキャラ育成としては,とりあえず一段落といったところだ。続いて,せっかくここまで到達したからには,ぜひ挑戦してほしいコンテンツを3つ紹介しよう。


【1】「ヴァナ・ディールの星唄」ミッションのクリア

 何はともあれ,星唄ミッションのクリアである。最後までクリアすれば上述の「星唄の煌めき」が最終段階まで開放され,獲得経験値が常時+180%(つまり280%。ほぼ3倍)になるほか,一部のアイテムに対する強化システムの開放や,次に紹介する「オーメン」がプレイ可能になるなど,その後のプレイ環境が劇的に向上するのだ。

 この星唄ミッションは,実装時に“最終章”と謳われており,ファイナルファンタジーのナンバリング作と呼ぶにふさわしい壮大なストーリーとなっている。復帰プレイヤーはラスボス戦で手こずるかもしれないが,それも含め,昔ながらのFFXIらしさをたっぷりと感じられるだろう。

星唄ミッションでは,プレイヤーキャラを師匠と慕う少女イロハと共に,ヴァナ・ディールの未来を取り戻すための戦いに挑むことになる。これまでのミッション等における主要人物も勢揃いし,長年のファンなら胸熱になること請け合いだ
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【2】現在におけるメインコンテンツの一角「オーメン」

 上述した「オーメン」は,入場時に示された“お題”をこなしながら,プライベートエリアを制限時間内に攻略するバトルコンテンツである。エリア内は複数のルートに分かれており,その選択次第では,ソロプレイ+フェイスでも歯ごたえのあるバトルを満喫できるのだ。

 報酬面で特筆すべきは,頻繁に獲得できる素材品の「黒の残魂」で,これは記事執筆時点の競売で単価9万ギル前後で取引されている。オーメンに足繁く通うだけで,たとえば2〜3百万ギル程度のアイテムなら,それほど苦労せず入手できるようになるだろう。
 また,黒の残魂は雑魚モンスターからの通常ドロップのため,制限時間内にモンスターを倒したぶんだけ入手が見込める。育成した成果が,報酬としてハッキリ感じられるという面も含め人気のコンテンツだ。

アイテムレベル119を揃えたばかりのキャラだと,オーメンは手こずるかもしれない。キャラをしっかり育成して,お題をテキパキとクリアできるようになると,金策も俄然面白くなってくる
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【3】現在進行形の新シナリオ「蝕世のエンブリオ」

 個人的に強くオススメしたいのは,2020年8月に開幕し,現在進行形で続いている新シナリオの「蝕世のエンブリオ」である。

 どのように解説してもネタバレになってしまうので詳細は控えるが,ヴァナ・ディールの「世界」や「歴史」に関心のあるプレイヤーにとって,もうたまらないストーリー展開であろう。ここ数か月の実装分では核心に踏み込んでおり,将来はコンテンツにどういった影響を与えるのかも気になるばかりだ。

 それにしても,まさか20年を迎えたMMORPGで,ここまで唸らされるシナリオ展開がされようとは夢にも思わなかった。この驚きや感動をほかのプレイヤーと共有するだけでも,現在のFFXIに復帰する価値があるのではとさえ思っている。

蝕世のエンブリオの序盤は,アニメの日常回にも通じる,のんびりとした雰囲気で進展する。しかし最初は小さな事件だったものが急転直下,この世界の隠された真相に迫っていくのだ
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■第五部■ リンクシェルに参加するか,ソロプレイで続けるか

 アイテムレベル119を揃えた後は,メリットポイントの上位版となる「ジョブポイント」を注ぎ込んだり,より高性能な武具を集めたりしてキャラを育成することになる。
 これまでは異常といえるほどのハイペースだったが,このあたりから少しずつ昔ながらのMMORPGのペースに戻っていく。また,実際に関わるコンテンツも多岐にわたることになるので,プレイヤーの趣向や環境によっても適切なアドバイスは変わってくる。

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 ここで大きな分岐となるのが,リンクシェル(ギルド)に参加するか,あるいは引き続きソロプレイを行うか,という選択である。と言うのも,フェイスでは歯が立たない高難度のバトルコンテンツが増えてくるのだが,一方で現在のFFXIはさまざまな事情により,エリアシャウトでのパーティ募集が少ない。自分に見合ったリンクシェルに参加するか否かで,実際のプレイ内容は大きく変わってくるはずだ。

 現在もFFXIを続けているようなプレイヤーは相当に“濃い”わけで,そういった人達が集まるリンクシェルに参加するのは,ほかのMMORPGでは得られない体験となる可能性がある。もし,今後もFFXIをガッツリと遊びたいと考えているのなら,リンクシェルへの参加を検討してほしい。

現在のコミュニティはリンクシェル内で完結していることが多く,これも時代の流れといったところか。もしリンクシェルに参加したくなったら,たとえばサーチコメントに自己紹介文を記入したうえでエリアシャウトを行えば,速攻で招待されるだろう
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ラバオから入場できる「オデシー」はソロプレイでも挑戦できるが,ハイエンドコンテンツの舞台にもなっている。このエリアを攻略するための募集シャウトを時折見かけるが,FFXIに復帰してから半年が経過している筆者でも,いまだに何を言っているのかさっぱり分からない
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メリットポイントやジョブポイントはソロプレイでも稼げるが,パーティプレイだと桁違いのハイペースとなる。ちなみに,頭上に星印が3つ並んだキャラを見かけると思うが,これはジョブポイントを「2100」も注ぎ込んだ“ジョブマスター”の証だ
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こちらはデュナミスの高難度版コンテンツ「デュナミス〜ダイバージェンス〜」の様子。手塩に掛けて育てたキャラを活躍させられる,新たなバトルコンテンツもたっぷり用意されている
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 もちろん,リンクシェルに入らず引き続きソロプレイで遊ぶという選択肢もある。また,ソロプレイでも楽しめる上位コンテンツも随時追加されているので,その点も心配は不要だ。

 まず,レベルキャップが75の時代に実装された多くのバトルコンテンツは,各種バランス調整が施され,現在は半ば無双状態で攻略可能だ。たとえば,FFXI初のレイドコンテンツとして実装された「デュナミス」は入場制限がなくなっており,まとめ狩りでレリック装束や旧貨幣などを乱獲できる。そうやって集めたアイテムを,アップグレードにより第一線で使い続けていける。

 ミッションに関しても,プロマシアエリアにおけるレベル制限などの面倒臭いシステムは撤廃され,全部ソロプレイでクリアできる。昔は挑戦すら叶わなかったハイレベルノートリアスモンスター(HNM)も,手軽に入手できるトリガーアイテムで出現させるように仕様変更されている。

 昔のFFXIにおけるハイエンドコンテンツの最たるものといえば,レリック / ミシックウェポンなどの最強武器群だが,こちらも大きくテコ入れされている。エンピリアン / イオニックウェポンという新たな種類が追加されているほか,高嶺の花というほどではなく,感覚的には「コツコツと頑張ればイケるのかな……?」というくらいの難度になっている。

復帰直後と比べると経験値ボーナスが大幅に増えているほか,ノウハウも蓄積している。この状態で別のジョブを育成すると,そのスピード感に病みつきになってしまうかも
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実装当時のデュナミスは阿鼻叫喚そのものだったが,現在はソロプレイで“まとめ狩り”を行える。そのほかにもビシージ,カンパニエバトル,アサルトなどの旧コンテンツの現在を見るたび,隔世の感を禁じ得ないだろう
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ソロで遊べるコンテンツも多いのだが,逆に多すぎるのか,どれが自分に合っているのか分からなくなってしまいがちだ。ほとんどのコンテンツはファンサイトやYouTubeで解説されているので,気になったものは片っ端から調べてみよう
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最強武器シリーズのひとつエンピリアンウェポンは,各地のネームドモンスターを倒しながら,「メイジャンの試練」のように段階的に強化していく。完成まで数か月から年単位の期間を要するかもしれないが,それだけに大きな達成感を得られるだろう
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今こそヴァナ・ディールに“里帰り”してみよう


 レベルキャップが75だった頃のFFXIは,経験値稼ぎや狩場への移動,ミッションの攻略など,何をするにしてもほかのプレイヤーとの関わりや,長時間のゲームプレイを必要とするMMORPGであった。そもそも,チームワークで難局を乗り越える醍醐味を重視したMMORPGなので,ハードルの高さはある意味必然でもあったのだが。

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 そんなFFXIが登場してから20年が経過し,その間にさまざまな状況が変化している。多くのMMORPGが登場し,ジャンルとして浸透するとともにプレイヤーも慣れ,MMORPGの主戦場はスマホへと移行し,そこで時間の奪い合いが加速し,プレイ時間よりゲーム内課金が優遇されるようにもなった。チームワークで難局を乗り越えるどころか,下手をすると,チュートリアルが分かりにくいというだけでアンインストールされてしまう時代だ。
 また,かつての熱心なFFXIプレイヤーすら,生活環境などの変化によって長時間のプレイが難しくなっていると思われる。当時,毎日寝ずにプレイしていた20歳の大学生も,今では40歳の働き盛りなのだから。

 こういった状況下でも,いったいどうすればハードルが高いFFXIを現実的に遊べる状態で維持できるのかを考え抜いて行われたのが,本稿で紹介してきたリニューアルの数々であろう。

 現在のFFXIは,ソロプレイかつ短時間でも成長する手応えを得られ,いつでも復帰できるMMORPGとなっている。一方で,それこそ20年続けているような人に対しても,新たな目標が提示され続けている。もちろん,実装されたコンテンツのすべてに触れる必要はなく,自分に合ったものを探して選べばいい。そうやって選択できる余地は,たっぷりとあるのだ。

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 もっとも,いくら手を加えたところでFFXIのMMORPGとしてのベースは,20年前のPlayStation 2向けに作られたものであり,いろいろと古臭さを感じる部分があることは否定しない。個人的にも,いまどきのスマホ向けアプリを遊んでいる若いゲーマーに向けて,FFXIを強くアピールすることはしない。

 しかし,かつてFFXIに入れ込み,長年のブランクがある人であれば,現在のヴァナ・ディールに里帰りする価値は確実にあるし,それによって大きな衝撃を受けることになるだろう。そしてアイテムレベル119を揃えるまでの2〜3か月くらいで,ヴァナ・ディールで過ごした日々や,一緒に過ごしたプレイヤーなど,さまざまなことを思い出すことになるだろう。それはきっと,ほかのエンターテインメントでは決して得られない体験となるはずだ。

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「ファイナルファンタジーXI」復帰ナビゲーター
(FFXI公式サイト内)

「ファイナルファンタジーXI」公式サイト


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