インタビュー
新キャラと同時に,世界で初めてのナショナライズマップとして日本マップを導入。「テイルズウィーバー」ミニインタビュー
この二つのアップデートの詳細,そしてすでに発売が開始されている,お菓子メーカーロッテとのタイアップによる「テイルズウィーバーガム」でのみ手に入るアイテムといった新要素について,ネクソンジャパン第一運用室 坂本麻耶氏に,デモプレイをお願いしつつ,お話を聞いてきた。
11番目の新キャラクター「ランジエ・ローゼンクランツ」
ランジエの特徴は,テイルズウィーバー初の武器,銃を扱う点で,習得可能な1次スキルはどれもランジエ専用である。ランジエには,最初から習得している三つの基本攻撃手段のほかに,遠距離物理攻撃,自分の魔力を弾にこめて撃ち出す魔法攻撃,「沈黙」などのデバフ効果を与える補助型スキルが用意されている。
なお,韓国では5月頃に2次スキルまで実装済みだが,日本では次回アップデートのタイミングになるとのこと。
グラフィックスで見るランジエは常に二丁拳銃だが,武器として所持する銃器は一挺だけ。また,見た目には反映されないが,腕には盾代わりになるランジエ専用アイテム「弾倉」を装備できる。
テイルズウィーバー初のナショナルコンセプトマップ「忍桜の里」
ナショナルコンセプトマップの中心は忍者と桜がテーマの「忍桜の里」マップで,街中にいるNPCにも忍者かくノ一が多い。ここでしか購入できない料理レシピや釣り餌,NPCの秘密商店に並ぶ背中装備には「和傘」(いや,これはむしろ唐傘のような気も),「下駄」といった和風アイテムも揃っている。
桜咲く森にはテイルズウィーバーでおなじみのモンスター,「ゼリッピ」にちょんまげが生えた「まげッピ」や,化けネコ(?)の「大和にゃでし子」といった可愛いモンスターが出現するので,レベル70以上のプレイヤーはぜひ挑戦してみてほしい。
忍桜の里はいきなり遊びに行けるエリアではなく,レベル70から挑戦可能な前提クエストの完遂が条件となっている。ただし,どうしてもクリアが難しいプレイヤー向けに,レベル制限のない有料アイテム「招待状」も販売される。一度訪問すれば,以降はワープポイントから跳べるようになる。
パイの実帽子に紗々ウィングが手に入る,ロッテの宝箱
最後に,7月28日より全国のコンビニエンスストアでの販売がスタートしている,ロッテ「テイルズウィーバーガム」を買うと手に入る限定アイテムを見せてもらった。今回のタイアップで入手可能なアイテムには,消費系アイテムと装備アイテムがあり,ガムの包み紙裏側にあるシリアルナンバーをゲーム内で入力して「ロッテの宝箱」をもらい,宝箱を開けるとどちらかのアイテムが出てくる仕組みだ。
消費系アイテムには,ステータスアップ&バフ効果がある「雪見だいふく」「クランキーチョコレート」など4種と,そのまま食べてもよいが,合成すると高性能な装備品が作れる5種類のガムを用意。装備アイテムとしては背中装備としてチョコレート菓子の紗々をデザインした「紗々ウィング」,レアバージョンの「紗々いちごウィング」,ちょっぴりかじられたような「パイの実帽子」の3点と,先述のガム合成のみで作れる「アンタークティックアーマー」,「オーシャンガントレット」,「フォレストシューズ」がある。
合成に使うのは5種類のガムのうち3種類で,組み合わせは非公開だが,ガムの名前や色と装備品の名前との関係がヒントになっているそうだ。ちなみに,ロッテの製品名がついた装備品に関してはタイアップ契約の都合上,使用期限は1年間となっている。それに対してガムを材料とした合成装備は,三つ揃えて着用するとかなり高いボーナス効果が得られるうえに,使用期限が設定されてない。せっかくのスペシャルアイテムを無期限で使える形にする工夫といえよう。
ついでにちょっぴり裏話を。ネクソンジャパンのタイトルとしてはすでに「メイプルストーリー」で,同様にオリジナルパッケージのガムを発売していたわけだが,それがたいへん好評だったため,今回のテイルズウィーバーガムについては150万個以上という提案もあったらしい。ただし,出回るアイテム数はゲームのプレイバランスに直結するため,100万個前後に抑えたという。いや,それでもすごい数のような気もするが。
パイの実帽子 |
紗々ウィング |
紗々いちごウィング |
さらにガムを購入しなくても参加できるタイアップ第2弾として、7月30日から8月27日までの期間,特定のモンスターからドロップするアイテムを集めて忍者NPC「桜花」に話しかけると,エフェクトアイテム「クールミントペンギンズ」か「ふーせんガム」がもらえる。幅広いレベル帯のモンスターがアイテムをドロップするので,低レベルのプレイヤーにもチャンスがあるようだ。
デモプレイ終了後には本アップデートの中でも,とくに日本コンセプトマップを中心として,坂本氏およびマーケティング部の坂下智久氏に話を聞いた。
メインシナリオとは完全に切り離された,日本コンセプトマップ
まずは日本コンセプトマップについてなんですが,テイルズウィーバーにナショナライズマップが入るのは,これが本当に初ですよね?
坂本氏:
はい,初めてです。
4Gamer:
日本以外のサービス国でも,同様に独自マップが登場する予定はありますか。
坂本氏:
実は中国と台湾でもコンセプトマップを作る案が出ています。
4Gamer:
ただ,テイルズウィーバーは世界観とバックストーリーがきっちり出来上がっているタイトルだけに,作品の雰囲気と乖離する部分がどうしても出てくると思います。それについては,どうお考えでしょう?
坂下氏:
日本コンセプトマップについて言えば,メインシナリオとは関連しません。あくまで拡張要素ですし,今後コンセプトマップを中心に拡充していくという予定でもありませんので,そこは問題ないと思います。
ただ,おっしゃるとおりしっかりとしたストーリーのあるMMORPGですので,設定を無視した現代の東京などを入れるのは難しいでしょう。
4Gamer:
ところで,開発元である韓国のコンセプトマップが存在していないのが,考えてみると不思議なんですが。
坂下氏:
一つには日本におけるテイルズウィーバーのサービスが好調で,評価してもらっているというのがあると思います。実際,少し前であれば提案しても,開発サイドに受け入れられなかった可能性も大きいですね。
4Gamer:
このコンセプトマップの中でしか受けられないクエストやイベントなどは企画されていますか?
坂本氏:
もちろん,どんどん盛り込んでいく予定です。7月30日の実装時点で10個前後のクエストがありますが,そこから派生する内容のクエストを入れたいですね。あとは周辺マップも和テイストを感じさせるものを広げていけるように,韓国の開発チームと相談中です。
4Gamer:
忍桜の里は忍者&桜という,外国人が見てもたいへん分かりやすい日本モチーフがテーマになっていますが,周辺マップを拡張するとすれば,次はどんなテーマを予定されているのでしょうか。
坂下氏:
日本コンセプトマップの企画が立ち上がったときに,忍者と桜以外には城下町や,お姫様などもイメージとして提案されていましたので,実現できれば嬉しいですね。
4Gamer:
前提クエストはレベル70から受けられるという話でしたが,現在のテイルズウィーバーでレベル70というのは,どれぐらいのポジションに当たりますか?
坂本氏:
高レベル帯というのがレベル100以上を指しますので,レベル70はちょうど中級者ですね。それほど厳しい条件ではないと思います。
新キャラクターのランジエについてですが,ユーザーカンファレンスでの発表から実装まで,かなり間が空きましたね。銃を扱う初のキャラということもあって,やはりスキルの調整などが難しかったのでしょうか。
坂下氏:
そうですね,前回実装されたキャラクター「クロエ」の場合は「ティチエル」と大枠が似ていたのですが,ランジエは武器も盾(に相当する弾倉)も専用アイテムになるため,準備に時間がかかったようです。
4Gamer:
ランジエの専用シナリオや,貴族出身のクロエとの今後のストーリー展開もファンにとっては気になるところです。続報を楽しみにしていますので,ぜひ今後ともよろしくお願いします。本日はありがとうございました。
テイルズウィーバーも気がつけば,2004年9月の正式サービス開始から4年が経過し,そろそろ古参MMORPGの仲間入りと言っても差し支えない長期サービスになってきた。
原作「ルーンの子供たち」の世界観を丁寧に再現しているのが,アクションRPGとして特徴的な点であり,今回のランジエも,ファンの期待を裏切らない順当なアップデート要素に見えた。
その一方で今回飛び出した,日本コンセプトマップの導入という大胆な試みには少々驚いた。最後のインタビューでも触れたとおり,コアなファンの中には世界観への影響を心配する人がいるかもしれないが,あくまでメインシナリオからは完全に独立した地域である。一種のエクストラステージだと思って,一度訪れてみるとよいだろう。
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テイルズウィーバー
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- 発売日:1970/01/01
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