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インテル年頭会見でWiMAXに言及。ついに始まる次世代モバイル通信に注目
WiMAXの試験サービスは予定どおり2月から
試験サービスに参加希望の人は刮目して待つべし
さて,宗像氏は2008年末来の経済状況に触れつつ,「こういう厳しい状況であるからこそ,きっちりと投資をし,今後のアップターンに向けて準備していこうと考えている」と述べ,今年もアグレッシブに事業を推進していく決意を力強く表明。Intel本社も,製造設備の稼働率が低下するなど,世界的に経済状況が悪化した影響を受けているが,新技術の開発には,2008年度並みの投資を行うという。
また,同社が4年前から推進している「Tick-Tock戦略」にも揺るぎはなく,昨年末に開発完了がアナウンスされた32nmプロセス世代の製品を,2009年内に投入する予定であるとも宣言した。
また,説明会終了後,インテルの草場匡宏氏(シニアストラテジスト,モバイルサービス担当)に話を聞くと,ある意味最も重要な接続料金について,詳細は未発表であると断りつつ,「現行の3G固定料金サービスより安くしなければならないだろう」と述べていた。もちろん,事業主体はUQコミュニケーションズだから,インテルの立場上「3Gより安くする」と確約することはできないわけだが,リーズナブルな料金設定が重要と考えていることは窺える。
なお,Intelが開発を進めているWiMAXコントローラは,2009年中に販売が始まるだろうノートPCに組み込まれる形で提供されるほか,PCカードタイプなども市場投入される見込みとのこと。後者の端末価格は「WiMAXは世界中で同じ規格,同じインタフェースが使える。国ごとに設定の異なる3Gとは違い,ワールドワイドで需要が見込める点で,低価格化が見込める」(草場氏)という。
もちろん,最初期にはいわゆる“初物価格”になると思われ,低価格といっても限度はあるだろうが,順調にWiMAXが普及していけば,接続料金,端末の両面で,安価なモバイルインターネット接続手段となる期待は持てそうだ。
なお,エリアの拡大に関しては「全国展開までには3年くらいはかかるのではないか」との見通しを同氏は披露。簡単には拡大できないと認めるものの,「JRと提携しているので,JR沿線から広がるだろう」とのことだった。
最後に,試験サービスのエリアに住んでいる読者としてはもっとも気になるだろう試験への参加法だが,草場氏いわく,「UQコミュニケーションズが近日中に何らかのアナウンスを行うはず」。詳しい参加方法は決まっていない――あるいは,インテルの立場上,言えない――ようだが,近々,何らかの動きがあることだけは間違いなさそうだ。
東京・川崎・横浜エリア在住で,次世代のモバイルインターネット接続を誰よりも早く試し,あわよくば移動中にオンラインゲームを楽しもうと考えている人達は,刮目して待つべし,といったところである。
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