ニュース
[E3 2006#056]とてつもなく自由度の高い三人称視点のアクションゲーム「Just Cause」
Eidos Interactiveが販売を予定している「Just Cause」は,スウェーデンのデベロッパAvalanche Studiosが制作する3人称視点のアクションゲームだ。PC版のみならずPlayStation2やXbox360,Xbox版が予定されており,コンシューマ機にも向いた痛快な内容に仕上がっている。
プレイヤーが扮するRico Rodriguezは,単独行動による破壊活動といった秘密工作全般のスペシャリスト。彼を操作して悪の政府がはびこる区域に潜入し,彼等の野望を打ち砕くため,約20本あるミッションを通じて,縦横無尽の活躍を繰り広げることになる。
次に,プレイヤーの自由度がきわめて高く,たとえ同じミッションでも攻略法は何通りも存在すること。これを実現させているのが,Just Causeに登場する100種類以上の乗り物である。例えば陸海空それぞれの乗り物で,プレイスタイルはまったくといっていいほど変わり,プレイヤーはそれらのどの手段を選んでもかまわない。
最後は,華麗なスタントアクションだ。Just Causeは画面を見る限りではシリアスな内容だが,ゲームとして割り切っている部分も多い。Ricoはパラシュートやワイヤーなどを常備しており,例えば飛行機から飛び降りたり,走行中の車に飛び移るといったことが,ごく普通に行える。さらには飛行機の翼につかまるような離れ業も可能なのだ。
今回,Eidosのスタッフがデモプレイで見せてくれたのは,麻薬犯を追跡するというミッションだ。レーダーに示される麻薬犯の現在位置は,海上をかなりのスピードで移動しており,おそらくは高速の船に載っていると思われる。そこでプレイヤーは,近くにあったヘリコプターを拝借。上空から猛スピードぐいぐいと迫っていき,間もなく麻薬犯が乗っているとおぼしきボートを視野に捉える。
ここからの展開が凄い。麻薬犯を見つけたRicoは,躊躇することなくヘリコプターからボートをめがけて飛び降りていったのだ。そして勢いよくパラシュートを開いてから,ワイヤーアクションでボートへと乗り移り,麻薬犯とタイマン勝負を始める。やがて麻薬犯は形勢不利を悟ったか,ボートを陸に寄せて走って逃げるが,なおも追跡して最後は射殺してしまったのだ。
本作には25種類以上の武器があり,FPS的なゲーム展開も選択できる。その一方でミッション目的によっては相手を生け捕りしたほうがよい展開もあるだろう。本作のプレイスタイルの自由度がいかに高いか,なんとなくお分かりいただけただろうか。
見ていてもう一つユニークだと感じたのは,Ricoは基本的に単独行動をとるものの,反政府軍勢力ともいうべき地元のレジスタンスがマップ中の各地に潜んでいること。政府の要員を倒したりすることで,レジスタンスがRicoの支持者となり,新たなミッションなどの展開があるのだ。所持品のPDAを見ると各地の治安の高さが一目で分かり,これを目安に次の目的地を探す展開になるのだろう。
感想としては,もうとにかくRicoのアクションが痛快で,同じミッションでも何通りもの方法を試したくなってしまう作品だ。しかも単純な勧善懲悪ではなくて,プレイヤーがその気になれば皆殺しにしてもかまわないといったような,幅広さが新鮮である。Ricoは新しいタイプのヒーローとして,今後シリーズ化されてもおかしくないキャラクターである。
Just Causeは去年のE3での発表以来,あまり情報が露出されていなかったのだが,今回見てかなり面白そうに思えた。とくに「GTA」に代表されるような,自由度の高いアクションゲームが好きな人は要チェックのタイトルといえそうだ。PC版の発売は今年の秋を予定している。(ライター:川崎政一郎)
- 関連タイトル:
Just Cause
- この記事のURL:
キーワード
Just Cause(C)Eidos 2006. Developed by Avalanche Studios. Published by Eidos 2006. Just Cause, Eidos & the Eidos logo are trademarks of the the SCi Entertainment Group. Avalanche is a trademark of Fatalist Entertainment AB. All rights reserved.