「SiLKROAD ONLINE」の大型アップデート「Hunter vs Thief」を体験。貿易の襲撃や密貿易に挑戦してみた

　ゲームオンが運営するMMORPG「SiLKROAD ONLINE」は，2005年の運営開始以来，多くのプレイヤーの支持を得て進化し続けている。そんな本作に大型アップデート「Hunter vs Thief」が4月26日に実装された。

　このアップデートにより，中国とヨーロッパを結ぶシルクロードを舞台にした本作ならではの貿易システムが刷新され，同時に職業システムも大幅に変わった。そんなプレイヤー大注目のアップデートをプレイしてきたので，見どころを詳しく紹介しよう。

「SiLKROAD ONLINE」公式サイト

より気軽に“貿易”を楽しめるようにシステムが生まれ変わった！

　「SiLKROAD ONLINE」の運営開始当初から実装されていた貿易システムは，商団がマップを東西に行き来し，その積み荷をめぐってハンターと盗賊が激しい攻防を繰り広げる――広大なシルクロードを舞台とした本作ならではの要素だ。この貿易システムに加えられる大幅な改良が，今回のアップデートの肝だ。
　だが，アップデートがいくども行われ，「忘れられた世界」「要塞戦」「怪鳥ロック」などのコンテンツが実装されていくにつれ，貿易があまり行われない状況となった，のはプレイヤーならばご存じだろう。
　そこで、今回のアップデート「Hunter vs Thief」は，貿易やそれに関わる職業のシステムを根本的に改良し，貿易を行うことのハードルを下げ，キャラクター育成の要素も追加。ゲーム内の貿易を活性化し，PvPやアイテム生産などの楽しみを多くのプレイヤーが味わえるようにすることが，本アップデートの主な狙いなのだという。
　本作には従来「商人」「ハンター」「盗賊」の3種の職業が存在し，“貿易を行う商人とそれを守るハンターを盗賊が襲う”という，2対1の対立構図となっていた。だが，今回のアップデートによって商人がなくなり，“ハンターVS.盗賊”のシンプルな対立構造に刷新される。これに伴い，貿易はハンターと盗賊の両方が行えるようになるのだ。


　貿易はPvPが行われるため，レベルの低い初心者にとってハードルの高い要素だったが，この点も改良される。NPCの委託商団に特産品を預けることにより，手軽に貿易の褒賞を得られるようになるのだ。

　このほかにも，キャラクター育成に関する新要素が多数導入される。以下にその概要を掲載しよう。

・職業レベル
　職業活動というクエストをクリアし，キャラクターレベルとは別に設けられた職業レベルを上げていくことで，貿易に役立つ職業スキルを習得可能。職業レベルが71以上になれば，プレイヤー自ら貿易を行える

・職業装備
　貿易の褒賞であるブラックストーンなどを素材として，ほかでは手に入らない職業装備を生産できるようになる。職業装備は専用のスロットに装備するため，プレイヤーキャラクターのさらなる強化が可能になるのだ

・階級制度
　敵対する職業をPKすることによって，プレイヤーに階級が授けられる。PKした数が増えれば階級が上がり，それに応じてステータスにボーナス値が付与されるため，PKすればするほどより強くなる

委託商団への襲撃と密貿易の実行に挑戦

　さて，今回のプレイで筆者は盗賊として，ハンター達の荷物を預かった委託商団を襲い，積み荷を頂くことにした。

　委託商団は，街の中にいるNPCがプレイヤー達から一定数以上の特産品を預かると，自動的に貿易を開始する。貿易が始まる前には「10分後に，ハンター職の委託貿易が始まります」といったメッセージが全プレイヤーに通知されるが，その出発地点となる都市はランダムで決定される。そのため貿易の護衛や襲撃をする際には，どの都市から貿易が始まっても対応できるように，ほかのプレイヤーと連絡を取っておくといった事前の仕込みが重要になってくる。

　今回のプレイでは，出発地点を長安に決定。目的地である和田までは距離がかなりあり，到達するまではに1時間以上かかるという。襲撃を目論んでいる筆者の立場からすれば，これはまさに好条件。ヒャッハー。

　移動中の商団ユニットの姿をよく見ると，周囲に青い盾が表示されるときと，頭上に赤い剣が表示されときが，ランダムに切り替わっている。盾が表示されている間は一切の攻撃が通用しないため，襲撃する側は注意が必要だ。


　商団に攻撃を仕掛けて一定のダメージを与えると，特産品がドロップされる。商団は特産品をドロップする度に画面に表示されている象の数が減っていく。つまり頭数を見れば，あとどれだけの特産品が残っているのかが分かるようになっているのだ。

　今回はテストプレイということもあり，護衛のハンターがおらず，商団ユニットも攻撃をしてこなかったので，特産品を難なくごっそりと奪えた。しかし，実際は大人数での激しいPvPが予想される。特産品を奪い合うだけでなく，PKによる階級アップを狙って貿易の襲撃や護衛を行うのも面白そうだ。

路上に散らばった特産品。これらは早い者勝ちで，護衛側のプレイヤーが拾うことも可能

途中でハンターをPKしたところ，筆者の操作するキャラクター名に「無級盗賊 10級」という階級の表示が加わった。階級は常に表示されているため，他プレイヤーの腕前を知るバロメータとして機能する

　続いて，プレイヤー自身で特産品を運ぶ隊商貿易にも挑戦した。
　ハンターが行う貿易と盗賊の行う密貿易は，開始時と終了時に話しかけるNPCが異なるだけで，その手順自体は同じだ。筆者は盗賊のスタート地点となる街にいるNPCに話しかけて密貿易を開始し，職業スキル「サモンズビューグル」で運送手段の動物を召喚した。



　あとは敵対職業の襲撃に気をつけながら目的地に向かい，和田のNPCに話しかけて精算を行えば完了だ。隊商貿易は自分の好きなタイミングで開始できるので，委託貿易の最中や，ログイン人数の少ない時間帯などを狙えば，襲撃を受けるリスクを軽減できるかもしれない。

動物に乗った状態では攻撃できない。襲撃を受けたときは，一旦降りて反撃だ

隊商貿易や職業活動で用いる運送手段の動物は，召喚スキルのレベルに応じて変化する。例えば職業活動用の運送手段の場合，始めはロバだが，レベルが上がればラクダなどになる

　なお，今回のアップデートに伴い，プレイヤーの職業とそれに関連するアイテム類は一旦すべてリセットされる。とはいっても，これまでに獲得した職業経験値やアイテムの物品に応じてボーナスが付与されるので，その点は安心してほしい。
　今回のアップデートは，委託商団や職業装備の実装など，初心者が楽しめる要素もあるので，貿易の面白さを実際に体験してみよう。

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