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[Gamescom]ついに姿を現し始めた,「Grand Theft Auto」のオリジナル開発者による新作MMOアクション「APB」とは?
Realtime Worldsは,流通面でElectronic Artsとの契約を結んでおり,今回のGamescomでも「EAパートナーズ」の一員として,同社ブースの一角でデモを行っていた。なお,筆者にデモの説明を行ってくれたのは,APBでリードデザイナーを務めるE.J.Morland氏である。
さて,実際のゲームデモはまだα版であることもあってか,ゲームプレイのムービーを解説するという方式で行われた。ゲーム世界の舞台となる街サンパウロは,ローンチ当初は「金融街」と「工場地帯」の二か所のマップが用意されることになるという。今回は金融街において,お金の輸送という仕事を得たEnforcer(つまり,警察側)二人組のプレイヤーが,ミッションの遂行中にCriminal(ギャング側)のグループに襲われるという流れだった。
プレイヤーは,独自のクランを作成することもできるが,EnforcerとCriminalはAPBの世界では水と油の存在であり,決して行動を共にすることはできない。これは,APB世界の基本秩序ともいえる「ルールセット」に基いているからである。このほかルールセットでは,Criminalを示す赤いタグをつけたプレイヤーであっても,車を盗んだり強盗をしたりという現行犯でなければ,Enforcerは手出しすることができないといったものもある。
APBではレベルという概念はないようだが,各プレイヤーキャラクターの頭上には枠で囲まれた0から15までの数字が表示されている。この数値は,ゲームでは「Threat」レベルと呼ばれており,どれだけのミッションを,相手側の妨害に屈することなく成功しているか,を示すものである。この数値が高くなればなるほど,価値ある賞金首となり,より高度なミッションが受けられるというわけだ。
また,このThreatレベルはマッチメイキングの機能を果たしている。つまり,Threatレベルが5のCriminalが銀行強盗を働くと,周囲にいるレベル5のEnforcerに,「APB」(指名手配の意味)のシグナルが発せられ,プレイヤーは正式にCriminalに対する銃撃もしくは逮捕が行えるのだ。
逮捕というのは,Enforcer側のみが行える行為のようで,Criminalの背後から近付くだけで良い。Criminalにとって,逮捕されることは実質死そのものなのだが,銃撃の場合にリスポーンされる速度が10秒であるのに対し,逮捕は30秒間もリスポーンタイムが延びるとMorland氏が説明するように,ミッション遂行中にどちらの手段を活用するのかは非常に重要な意味を持ってくる。なお,Criminal側にもEnforcer側の逮捕にあたるようなモードがあるのかどうかは,今回のデモからは確認できなかった。
これまでにも,APBに関しては無限に近いキャラクターや車,BGMのカスタマイズ機能が何度となく発表されてきたが,今回のようにミッションシステムや,EnforcerとCriminalの関係がゲームプレイを通して詳しく説明されたのは初めてのことだ。あと1〜2か月でクローズドβが始められる段階にあるとのことで,順調に行けば発表どおり2010年第1四半期のローンチは行われそうだ。以前は日本などアジア地区でのサービスインも予定していると話していたRealtime Worldsだが,Electronic Artsとのタッグによって,どのように繋がっていくかに期待のかかるところである。
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APB Reloaded
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