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NVIDIA,ノートPC用グラフィックスドライバ「Verde」の拡張を予告。対応ノートPC拡充へ
4Gamerのグラフィックスドライバアップデート記事をマメに追ってくれている読者ならご存じかもしれないが,NVIDIAは,2008年12月から,ノートPC向けのGPUをサポートしたグラフィックスドライバの配布を開始している。この配布プログラムには,2009年の時点で「Verde」(ヴァーデ)という名称が与えられ,最近のリリースではドライバの名称にもVerdeの文字が躍るようになってきたが,そんなVerdeプログラムについて,NVIDIAのドライバ担当,Chris Daniel(クリス・ダニエル)氏が,報道関係者向け事前電話会議で,拡張を予告したというわけである。
その要旨は,大きく分けて以下の2点だ。
- 対象となるノートPCの拡充
- デスクトップPC向けグラフィックスドライバと同一タイミングでのリリース
1.についてだが,これは,国内メーカー製品を中心に,さまざまな理由で非対応となっていたGeForce搭載ノートPCに“対策”したものということになる。4月26日時点におけるノートPC向けドライバの公式最新版「Verde Notebook Driver 197.16」だと,ソニーの「VAIO」シリーズや,富士通製ノートPCが非対応となっており,さらに「Optimus」テクノロジー対応のノートPCもサポートされていない。
これに対して「次の」(Daniel氏)リリースでは,「Intel製のグラフィックス機能統合型チップセットやCPUを搭載し,GeForceとの間でSwitchable Graphics(スイッチャブルグラフィックス)機能を提供するノートPC」と,「メーカー側の都合により,例外措置がとられたノートPC」を除き,基本的にはすべてのノートPCがサポートされるとのこと。グラフィックス機能を統合していないチップセットを採用したソニーや富士通製PCはもちろん,NVIDIA製のグラフィックス機能統合型チップセットと単体GeForceによるSwitchable Graphicsを実現したノートPC,そしてOptimus対応ノートPCに,最新版のグラフィックスドライバを導入できるようになるのだ。
また2.についてだが,4月中のリリースを目指して動いているという,Release 256版グラフィックスドライバ以降は,デスクトップPCとノートPC向けドライバの同時リリースを実現するとも予告されている。
もっとも,NVIDIA関係者いわく「Release 256は,極めて大規模なアップデートになるため,現時点でもどこまで実装されるかは確定していない」。そのため,先ほどDaniel氏が述べた「次」がRelease 256になるのかは未確定で,もっと言えば,4月中のリリースが可能なのかどうかも――予告されている「3D Vision Surround」対応のほか,噂レベルで耳にしている「GeForce GTX 400シリーズへのパフォーマンス最適化」などの全要素を実装するとなると――怪しい気はするが,いずれにせよ,そう遠くない将来に登場するRelease 256以降では,β版ドライバを除き,デスクトップPC向けとノートPC向けで,リリースタイミングが揃うことにはなるようである。
大規模アップデートの全容が明らかになっていない以上,Release 256に関して,軽はずみな発言はできそうにないが,一方で,対応となるノートPCが広がるというのは,GeForce搭載のノートPCを使っている人にとって福音となるかもしれない。リリースを楽しみに待ちたいところだ。
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