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Release 260初の公式最新版「GeForce Driver 260.89」リリース。WHQL通過で「β」が取れる
対応GPUは,GeForce/ION Driverが,GeForce 6以降のGPUとデスクトップPC向けグラフィックス機能統合型チップセットおよびIONプラットフォーム。「GeForce GTS 450」「GeForce GT 430」をサポートする公式最新版が登場したのは,今回が初めてとなる。
一方のVerde Notebook Driverが対応するのは,GeForce 8M以降のGeForceと,DirectX 10以降に対応したQuadro NVSおよびQuadro FX,IONプラットフォームだ。
セットで提供される「PhysX System Software」のバージョンは9.10.0514で,「HD Audio Driver」は1.1.9.0。入手したい人は,下に示したリンクを利用してほしいと思う。
筆者の台湾出張により,記事掲載が遅れたことと,4Gamerの最新ドライバリンクページ更新が帰国後になることはここでお断りしておきたい。
→32bit版Windows 7&Vista用GeForce/ION Driver 260.89(125MB)
→64bit版Windows 7&Vista用GeForce/ION Driver 260.89(158MB)
→Windows XP用GeForce/ION Driver 260.89(112MB)
→32bit版Windows Vista&7用Verde Notebook Driver 260.89(126MB)
→64bit版Windows Vista&7用Verde Notebook Driver 260.89(159MB)
→Windows XP用Verde Notebook Release 260.89(112MB)
9月14日の記事でお伝えしたとおり,Release 260世代では,インストーラの改善をはじめとした,大規模なアップデートが行われているが,(β版として登場したときには公開されていなかった)英文リリースノートを見る限り,基本的に260.69の内容を保持しつつ,新発表されたGPUへの対応を行ったり,追加でバグをいくつか潰してきたりしたものが,今回の260.89版ドライバという理解でよさそうだ。
というわけで,アップデートの詳細は,Release 260世代の幕開けを告げた「GeForce Driver 260.63 Beta」の紹介記事を参照してほしい。下に示したのはそのダイジェストである。
●GeForce/ION&Verde Notebook Driver Release 260世代の新要素
(※ダイジェスト版。詳細は9月14日の記事を参照のこと)
- インストーラ&ドライバソフトウェアの刷新
〜「Express」「Custom」インストールオプションの追加や,Windows 7環境におけるDirectX 7&9世代タイトルとの互換性向上など - 3D Visionのアップデート
「Firefox 4」「Google Chrom」における3D立体視ストリームの対応,D Visionプロファイルの追加&アップデート,対応ディスプレイ機器の追加など - NVIDIA Surround(2D)のアップデート〜セットアップウィザードの刷新により使い勝手を向上
- Blu-ray 3Dの新規サポート
- HD Audioのサポート拡充
〜GeForce GTX 460&GTS 450搭載環境で,Blu-ray再生時における「DTS-HD Master Audio」「Dolby TrueHD」対応の新規追加など
●GeForce/ION&Verde Notebook Release 260におけるパフォーマンス向上
(※対象はGeForce GTX 400シリーズで,パフォーマンス向上率はRelease 258.96と比べてのものとされる。アンチエイリアシングは「AA」,異方性フィルタリングは「AF」と表記)
- GeForce GTX 480搭載環境
・「StarCraft II: Wings of Liberty」で最大10%(2560×1600ドット,4x AAと16x AF適用,ゲーム側オプション「Ultra」設定時)
・「S.T.A.L.K.E.R.: Call of Pripyat」で最大14%(1920×1200ドット,4x AA&16x AF適用時)
・「S.T.A.L.K.E.R.: Call of Pripyat」でSLI構成時に最大16%(2560×1600ドット,4x AA&16x AF適用時)
・「Aliens vs. Predator」でSLI構成時に最大6%(1920×1200ドット,AA無効,テッセレーション有効時) - GeForce GTX 460搭載環境
・「StarCraft II: Wings of Liberty」でSLI構成時に最大19%(2560×1600ドット,4x AAと16x AF適用,ゲーム側オプション「Ultra」設定時)
・「Battlefield: Bad Company 2」でSLI構成時に最大15%(2560×1600ドット,4x AA&16x AF適用時)
・「S.T.A.L.K.E.R.: Call of Pripyat」で最大12%(2560×1600ドット,AA無効時)
・「Aliens vs. Predator」でSLI構成時に最大9%(1920×1200ドット,AA無効,テッセレーション有効時)
・「Metro 2033」で最大7%(1680×1050ドット,AA無効,テッセレーション有効時)
・「Colin McRae: DiRT 2」でSLI構成時に最大11%(2560×1600ドット,4x AA&16x AF適用時)「Crysis Warhead」で最大12%(※1920×1200ドット,4xAA&16xAF適用のSLI構成時。原文は「Up to 12% in Crysis: Warhead(SLI - 1920x1200 4xAA/16xAF - Gamer)」なのだが,「Gamer」が何を指すのかは不明)
・「Tom Clancy's H.A.W.X」でSLI構成時に最大12%(1920×1200ドット,4x AA&16x AF適用,Screen Space Ambient Occlusion有効,ゲーム内オプション「Very High」選択時)
・「Just Cause 2」で最大5%(1920×1200ドット,4x AA&16x AF適用時)
・「The Chronicles of Riddick: Assault on Dark Athena」で最大22%(1920×1200ドット,AA無効時)
・「3DMark Vantage」の「Extreme」プリセットで最大5%
気になるバグフィックス内容は本稿の最後にまとめたとおり。上でも指摘したとおり,規模自体はそれほど大きくないが,大規模アップデートとなったRelease 260のWHQL版として,自己責任で導入するだけの価値はあると言っていいのではないだろうか。
なお,今となっては対象となるユーザーが少ないと思われるものの,「GeForce Driver 258.96」の時点であった予告を受ける形で,デスクトップPCにおける「HybridPower」のサポートは正式に打ち切られている。一時はAMDプラットフォームで隆盛を極めたNVIDIAのチップセットだが,撤退の気配が漂ってきたと見るべきかもしれない。
●GeForce/ION&Verde Notebook Driver 260.89で解決した問題(32bit版Windows 7&Vista)
- SLI構成時に「Dead Rising 2」でパフォーマンスが上がらない問題
- GeForce 400シリーズ搭載環境で,1920×1080ドットまたは1280×720ドットに設定しようとしたとき,指定したのとは異なる設定が適用される問題
- nForce 980a&780a搭載環境で,デュアルディスプレイをDualViewモードで接続した場合,プライマリとセカンダリのディスプレイが,2回目に入れ替わらない問題
●GeForce/ION&Verde Notebook Driver 260.89で解決した問題(64bit版Windows 7&Vista)
- GeForce 400シリーズ搭載環境で,1920×1080ドットまたは1280×720ドットに設定しようとしたとき,指定したのとは異なる設定が適用される問題
- GeForce GTX 295のQuad SLI構成時,SLIインジケータを表示させる設定を行った状態で「Microsoft Flight Simulator X」を実行してもSLIインジケータが表示されない問題
- GeForce 400シリーズのSLI構成時に,「SLI notification」のバルーンチップをクリックしてもNVIDIAコントロールパネルが開かない問題
●GeForce/ION&Verde Notebook Driver 260.89で解決した問題(Windows XP)
- SLI構成時に「Dead Rising 2」でパフォーマンスが上がらない問題
●Verde Notebook Driver 260.89の注意事項
- Intel製チップセットを採用したHybridPower対応ノートPC(≒Switchable Graphics対応ノートPC)は非対応
- ソニー製VAIOシリーズのノートPCは,GeForce 310M&330M搭載の「VAIO F」シリーズのみ対応。それ以外は非対応
- ドライバのアップデート前にシステム構成のバックアップ取得を推奨
- Dell製ノートPC「Inspiron 1420」「XPS M1330」「XPS M1530」「Latitude D630/D630c」のユーザーには「Recommended Software Update」の適用を強く推奨
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