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NVIDIAが本気になった!? 全21タイトルで最大26%の性能向上が謳われる「GeForce 310.54 Driver Beta」
すぐに入手したい人は下に示したリンクからどうぞ。統合される「HD Audio Driver」「PhysX System Software」のバージョンは順に1.3.18.0,9.12.1031で,後者はGeForce 310.33 Driverからアップデートが入り,「Unreal Tournament III」や「Metro 2033」などいくつかのアプリケーションが起動できない問題が解決しているという。
→32bit版Windows 8・7&Vista用GeForce 310.54 Driver Beta(162MB)
→64bit版Windows 8・7&Vista用GeForce 310.54 Driver Beta(209MB)
→Windows XP用GeForce 310.54 Driver Beta(141MB)
→ノートPC向けの32bit版Windows 8・7&Vista用GeForce 310.54 Driver Beta(166MB)
→ノートPC向けの64bit版Windows 8・7&Vista用GeForce 310.54 Driver Beta(213MB)
さて,気になる性能向上率はGeForce.comの当該記事から引いて和訳し,本稿の最後にまとめたので,興味のある人はチェックしてほしいが,ポイントとなるのは,性能向上率のスコア比較対象がRelease 304世代の「GeForce 306.89 Driver」であること(※一般公開された306.89ドライバは「GeForce GTX 650 Ti」専用なので,それをベースに広く対応させた内部バージョンと思われる)。GeForce 310.33 Driver Betaから最大26%上がったわけではないということだ。
もっとも,310.33 Betaドライバで名前の挙がっていた「Sid Meier's Civilization V」や「The Elder Scrolls V: Skyrim」では,310.33 Betaのときよりさらに性能が引き上げられている。そのうえで,最大26%もの性能向上率が謳われる「Call of Duty: Black Ops 2」など,新たに10以上のタイトルが最適化の対象になっているので,そのインパクトは十分に大きい。
先に行った4Gamerの検証では,Battlefield 3やThe Elder Scrolls V: Skyrimで「GeForce GTX 680」が「Radeon HD 7970」に詰め寄られ,一部テスト条件では逆転も許していたが,そのあたりに再対策してきたという見方も可能だろう。
また,Call of Duty: Black Ops 2や「Assassin's Creed III」に向けたTXAAの新規対応や,Fullscene Sparse Grid Supersampling Anti-Aliasing(FSGSAA)を活用するためのアップデートが入っているのも見逃せないところ。NVIDIAはゲーマーに対し,β版ドライバの導入を推奨しているので,下記の項目に惹かれるものがあったら,自己責任で試してみてはどうだろうか。
●GeForce 310.54 Driver Betaの対応製品
- デスクトップPC向けGeForce 600〜200シリーズ
- デスクトップPC向けGeForce 9&8シリーズ
- ノートPC向けGeForce 600M〜100Mシリーズ
- ノートPC向けGeForce 9M&8Mシリーズ
- ノートPC向けQuadro 5000M〜1000Mシリーズ
- ノートPC向けNVS 5000M〜100Mシリーズ
- IONプラットフォーム
●GeForce 310.54 Driver Betaにおける性能向上
(※GeForce GTX 680の例。比較対象はGeForce 306.89 Driverとされる)
- 「Aliens vs. Predator」において,ゲーム側のグラフィックス設定を最大に設定し,テッセレーションと「Advanced Shadows」を有効にしたとき,1920×1080ドットで最大3.4%
- 「Assassin's Creed III」のプレリリース版ビルドにおいて,ゲーム側のグラフィックス設定を最大とし,「Normal」アンチエイリアシングを適用したとき,1920×1080ドットで最大17.8%。同じ設定で解像度を2560×1600ドットに変更すると最大7.1%。さらにアンチエイリアシング設定を「Very High」にすると最大9.8%
- 「Batman: Arkham City」において,ゲーム側の詳細設定を「Very High」とし,テッセレーションおよびPhysX,FXAAを「High」とすると,1920×1080ドットで最大7.6%。さらにアンチエイリアシング設定を「4x MSAA」に変更すると2560×1600ドットで最大5.2%
- 「Battlefield 3」のシングルプレイヤーミッション「COMRADES」冒頭,俗にいう「Paris Benchmark」において,ゲーム側グラフィックス設定を「Ultra」にすると,1920×1080ドットで最大13%。2560×1600ドットでは最大7.9%。ゲーム側グラフィックス設定を「High」にした場合は,1920×1080ドットで最大15.3%
- 「Borderlands 2」において,ゲーム側グラフィックス設定を最大とし,さらにPhysX設定を「High」としたとき,2560×1600ドットで最大5.3%。1920×1080ドットに解像度を変更すると最大3.3%
- 「Call of Duty: Black Ops 2」において,ゲーム側グラフィックス設定を最大とし,アンチエイリアシング設定を「8x MSAA」に変更すると,1920×1080ドットで最大26%。2560×1600ドットでは最大24.1%
- 「Sid Meier's Civilization V」のDirectX 11モードにおいて,ゲーム側グラフィックス設定を最大に指定すると,2560×1600ドットで最大23.7%
- 「DiRT 3」のDirectX 11モードにおいて,ゲーム側グラフィックス設定を最大,アンチエイリアシング設定を「8x MSAA」にすると,1920×1080ドットで最大4.3%
- 「Dragon Age II」でゲーム側グラフィックス設定を最大にすると,2560×1600ドットで最大8.5%
- 「Hard Reset」において,ゲーム側グラフィックス設定を「Ultra」とし,FXAAを有効化したとき,1920×1080ドットで最大3.6%
- 「Just Cause 2」のDirectX 10モードにおいて,ゲーム側グラフィックス設定を最大,アンチエイリアシング設定を「8x MSAA」にすると,1920×1080ドットで最大3.2%
- 「Medal of Honor: Warfighter」において,ゲーム側グラフィックス設定を「High」としたとき,1920×1080ドットで最大5.7%
- 「Metro 2033」でのDirectX 11モードにおいて,ゲーム側グラフィックス設定を最大とし,「Depth of Field」「Advanced PhysX」を有効化すると,1680×1050ドットで最大4.6%
- 「S.T.A.L.K.E.R.: Call of Pripyat」において,ゲーム側グラフィックス設定を「Extreme」にすると,2560×1600ドットで最大4.7%。1920×1080ドットでは最大4.2%
- 「Total War: Shogun 2」のDirectX 11モードにおいて,ゲーム側グラフィックス設定を最大にすると,2560×1600ドットで最大3.5%。1920×1080ドットでは最大3.3%
- 「Sniper Elite V2」においてゲーム側グラフィックス設定を最大,アンチエイリアシング設定を「High」,「Supersampling」設定を「2.5x」にすると,2560×1600ドットで最大3.5%。同条件からSupersampling設定を無効化すると最大3.8%
- 「StarCraft II: Wings of Liberty」において,ゲーム側のグラフィックス設定を「Ultra」にすると,1920×1080ドットで最大6.2%
- 「The Chronicles of Riddick: Assault on Dark Athena」において,ゲーム側グラフィックス設定を最大にすると,2560×1600ドットで最大18%
- 「The Elder Scrolls V: Skyrim」の屋内において,ゲーム側グラフィックス設定を「Ultra」にすると,2560×1600ドットで最大5%。1920×1080ドットでは最大4.7%
- 「The Witcher 2: Assassins of Kings」において,ゲーム側グラフィックス設定を最大とし,さらにアンチエイリアシングを有効化すると,1680×1050ドットで最大3%。1920×1080ドットでは最大2.8%
- 「Heaven Benchmark 3.0」のDirectX 11モードで,ベンチマーク側グラフィックス設定を最大とし,テッセレーション設定を「Extreme」とすると,1920×1080ドットで最大3%。より低いグラフィックス設定や解像度では最大4%(※「より低い設定や解像度」の詳細は明らかになっていない)
●GeForce 310.54 Driver Betaにおける性能向上
(※GeForce GTX 660の例。比較対象はGeForce 306.89 Driverとされる)
- 「Assassin's Creed III」のプレリリース版ビルドにおいて,ゲーム側のグラフィックス設定を最大とし,「Normal」アンチエイリアシングを適用したとき,1920×1080ドットで最大5%
- 「Batman: Arkham City」において,ゲーム側の詳細設定を「Very High」とし,テッセレーションおよびPhysXを「High」,アンチエイリアシング設定を「4x MSAA」に指定すると,1920×1080ドットで最大3.9%
- 「Battlefield 3」のシングルプレイヤーミッション「COMRADES」冒頭,俗にいう「Paris Benchmark」において,ゲーム側グラフィックス設定を「High」にすると,1920×1080ドットで最大9.8%。1680×1050ドットでは最大10.3%。ゲーム側グラフィックス設定を「Ultra」にした場合は,1920×1080ドットで最大7.7%,1680×1050ドットで最大8.1%
- 「Call of Duty: Black Ops 2」において,ゲーム側グラフィックス設定を最大とし,アンチエイリアシング設定を「8x MSAA」に変更すると,1920×1080ドットで最大23.8%。2560×1600ドットでは最大23.3%
- 「DiRT 3」のDirectX 11モードにおいて,ゲーム側グラフィックス設定を最大にすると,1920×1080ドットで最大3%
- 「Dragon Age II」でゲーム側グラフィックス設定を最大,アンチエイリアシング設定を「8x MSAA」にすると,1920×1080ドットで最大4.7%
- 「Hard Reset」において,ゲーム側グラフィックス設定を「Ultra」とすると,1920×1080ドットで最大4.5%
- 「Medal of Honor: Warfighter」において,ゲーム側グラフィックス設定を「High」としたとき,1920×1080ドットで最大4.3%
- 「The Chronicles of Riddick: Assault on Dark Athena」において,ゲーム側グラフィックス設定を最大にすると,2560×1600ドットで最大8.7%
- 「The Elder Scrolls V: Skyrim」の屋外において,ゲーム側グラフィックス設定を「High」にすると,1920×1080ドットで最大7.4%。ゲーム側グラフィックス設定を「Ultra」にした場合,1920×1080ドットで最大4.8%,2560×1600ドットで最大4.5%
●GeForce 310.54 Driver Betaの新要素
・TXAAの拡張
- 「Call of Duty: Black Ops II」および「Assassin's Creed III」におけるTXAA対応の追加
・Fullscene Sparse Grid Supersampling Anti-Aliasingの拡張
- 自動LoDバイアス機能を導入
Fullscene Sparse Grid Supersampling Anti-Aliasing(FSGSAA)は,適切に設定すれば高いアンチエイリアシング効果が得られる一方,テクスチャがぼやける問題が生じやすく,この問題を解決するには「NVIDIA Inspector」からネガティブLoDバイアス(Negative LoD Bias)を適用する必要があったのだが,ネガティブLoDバイアスの適正値設定は試行錯誤するしかなかった。自動LoDバイアス機能は,この設定を自動化するものだ。設定はNVIDIA Inspectorから可能。GeForce 310.33 Driver Betaのタイミングで導入済みだったが,その情報公開は今回になったとNVIDIAは説明している
・SLIの拡張
- 「Hawken」「Hitman: Absolution」「Natural Selection 2」「Primal Carnage」に向けたSLIプロファイルの追加
※米本社のリストにない「エースコンバット アサルト・ホライゾン」の名が日本語Webサイトにはある。その理由は不明
・3D Visionの拡張
- 「007 Legends(Fair)」「The Amazing Spider-Man(Not Recommended)」「Bunch of Heroes (Good)」「CABAL II(Good)」「Euro Truck Simulator 2(Excellent)」「Hawken(3D Vision Ready)」「Lucius(Fair)」「マビノギ英雄伝(Fair)」「Medal of Honor: Warfighter(Fair)」「Metro: Last Light(Good)」「NBA 2K13(Good)」「Novlum Demes Editor (Excellent)」「Of Orcs and Men(Fair)」「Painkiller: Hell & Damnation(Fair)」「Planetside 2(Not Recommended)」「Prepar3D(Good)」「Sniper: Ghost Warrior 2(Poor)」「Unmechanical(Good)」「War of the Roses(Fair)」「World Rally Championship 3(Good)」に向けた3D Visionプロファイルの追加または更新
・3DTV Playの拡張
- Acer製「H6510BD」,Acer LG製「42LM6700 TV」,Samsung Electronics製「UN46ES8000」の新規対応
●GeForce 310.54 Driver Betaで解決した問題(Windows 8)
- GeForce GT 540M搭載環境で,GeForce Driverのインストール後にBSoDが発生する問題
●GeForce 310.54 Driver Betaで解決した問題(Windows 7&Vista)
- GeForce GT 320M搭載ノートPCで,[F1][F2]キーを用いた液晶パネル輝度設定が機能しない問題
- GeForce GTX 690のQuad SLI構成時に,ゲームをNVIDIA Surroundで実行すると,システムがロックされる問題
●GeForce 310.54 Driver Betaで解決した問題(Windows XP)
- リリースノートに記載なし
●ノートPC向けGeForce 310.54 Driver Betaに関する注意事項
- ドライバのアップデートに先立ち,システムのバックアップ取得を推奨
- Intel製チップセットを搭載し,HybridPowerに対応したノートPCはサポート対象外
- ソニー製ノートPCは,GeForce GT 540M・520M・425M・330M・310M搭載のVAIO Fシリーズのみ対応(※それ以外のソニー製ノートPCで,グラフィックスドライバはソニーから提供される)
- 富士通製ノートPCは非対応(※Fujitsu Siemens製ノートPCは対応)
- Dell製ノートPC「Inspiron 1420」「XPS M1330」「XPS M1530」「Latitude D630&D630c」のユーザーには,ドライバのアップデートに先立って「Recommended Software Update」の導入を強く推奨
- 関連タイトル:
GeForce Driver
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