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  • 発表日:2003/10/23
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印刷2015/12/22 12:30

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「GeForce 361.43 Driver」公開。Release 361世代の第1弾は,GameWorks VR 1.1&CUDA 8.0対応に

 北米時間2015年12月21日,NVIDIAは,公式最新版グラフィックスドライバ「GeForce 361.43 Driver」を公開した。Release 361世代第1弾となるWHQL(Windows Hardware Quality Labs,ウィクル)通過版は,いますぐゲームでメリットのあるアップデートではなく,仮想現実(VR)対応コンテンツの開発者に向けたGameWorks VRの新要素導入,次世代CUDAとなるCUDA 8.0対応と,将来に向けた布石が目立つものとなっている。

 すぐに入手したい人は下に示したリンクからどうぞ。ちなみに,統合する「GeForce Experience」と「HD Audio Driver」,「PhysX System Software」のバージョンは順に2.8.1.21,1.3.34.4,9.15.0428で,いずれもRelease 358世代最後の公式リリースとなった「GeForce 359.06 Driver」から変わっていない。

64bit版Windows 10用GeForce 361.43 Driver(323MB)
32bit版Windows 10用GeForce 361.43 Driver(253MB)
64bit版Windows 8.x・7・Vista用GeForce 361.43 Driver(321MB)
32bit版Windows 8.x・7・Vista用GeForce 361.43 Driver(253MB)

ノートPC向けの64bit版Windows 10用GeForce 361.43 Driver(323MB)
ノートPC向けの32bit版Windows 10用GeForce 361.43 Driver(253MB)
ノートPC向けの64bit版Windows 8.x・7用GeForce 361.43 Driver(321MB)
ノートPC向けの32bit版Windows 8.x・7用GeForce 361.43 Driver(253MB)

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 アップデートの目玉が目玉ということもあってか,今回,GeForce.comに,関連する記事は上がっていない。そのため,英文リリースノートの和訳を試みることになるわけだが,いつものリリースノート執筆担当者が年末休暇を取っているのかどうか,今回のリリースノートはこれまでと表記法が異なり,非常に理解しにくい。しかも,内容も「分かる人には分かる」的な項目が多く,それがどれくらい重要なのか,なんとも言えない感じなのである。
 状況証拠から,今回のリリース内容は,ゲーマー向けではなく,開発者向けではないかと筆者は推測している。なので,現時点で強くお勧めすることはしないが,垂直リフレッシュレート144Hz対応のディスプレイと接続したときに生じる問題や,「Star Wars Battlefront」におけるバグが潰されていたりするのは確かなので,Release 361世代の公式版GeForce Driverをとにかく使ってみたいという場合は,自己責任で導入してみるのも悪くないだろう。


## 以下,英文リリースノートまとめ ##

●GeForce 361.43 Driverの対応製品
  • デスクトップPC向けGeForce GTX TITANシリーズ
  • デスクトップPC向けGeForce GTX 900シリーズ
  • デスクトップPC向けGeForce GTX 700〜400シリーズ
  • ノートPC向けGeForce 900M〜400Mシリーズ


●GeForce 361.43 Driverが統合するソフトウェアモジュール
  • GeForce Experience:2.8.1.21
  • HD Audio Driver:1.3.34.4
  • PhysX System Software:9.15.0428
  • CUDA:8.0(←7.5 / 359.06)
  • nView:146.90(←146.78 / 359.06)


●GeForce 361.43 Driverにおける性能向上
  • リリースノートに記載なし


●GeForce 361.43 Driverの新要素
・GameWorksの拡張
  • GameWorks VR 1.1新規対応。OpenGLアプリケーションおよび最新のOculus SDKでVR SLIを利用可能に

・Fermi世代のGPUに向けた拡張
  • WDDM 2.0対応:November Updateを適用したWindows 10環境で,シングルGPU構成時にWDDM 2.0を利用するようになった
    ・非SLIのマルチGPU構成においては,KeplerおよびMaxwell世代との混載時も含め,WDDM 2.0で動作する
    ・SLI動作時には従来同様,WDDM 1.3を用いる

・SLIの拡張
  • DirectX 9モードの「Bless」「Dungeon Defenders 2」に向けたSLIプロファイルの追加
  • 「DayZ」におけるSLI AAとNVIDIAコントロールパネル側のアンチエイリアシング拡張を無効化
  • 「Elite Dangerous」の64bit版実行ファイルに向けたSLIプロファイルの追加
  • DirectX 11モードの「Hard West」に向けたSLIプロファイルの追加


●GeForce 361.43 Driverで解決した問題(Windows 10)
  • フリップタイミングとイベント告知周りにバグがあった問題(※DirectXのバッファ管理周りにバグがあって,それを潰したといいたいのではないかと思われるが,説明がないので分からない。原文は「Cleaned up flip timing and event notification bugs.」)
  • (NVIDIA製GPU搭載のPCで)外部出力が有効なとき,あるデバイスのホットアンプラグを行うと,それ以外のホットプラグ対応デバイスが見えなくなる問題(※ホットプラグ/ホットアンプラグの対象は,ディスプレイではなく,PC側のUSBポートに接続されたデバイスなどではないかと思われるが,情報が少なすぎて,( )で補足した部分も含め,確証はない。原文は「Fixed a driver bug where if the output is active, hot unplugging a device will cause any following hot plug device to be ignored.」)
  • 複数台のヘッドマウントディスプレイを接続した環境で意図しない挙動が見られた問題(※「意図しない挙動」の詳細は明らかになっていない。原文は「Cleaned up unexpected behavior related to the multi-HMD (helmet-mounted device」)
  • サポートされていないユースケースにおいて,外部出力を持たないGPUが検出,認識されたとき,NVAPI_GPU_GetAllDisplayIds()が「NVAPI_NO_CONNECTOR_FOUND」を返す問題(※「サポートされていないユースケース」が何のことか分からないので,詳細は不明。常識的に考えれば,OptimusノートPCかTeslaのことではないかと思われるが……。原文は「Return NVAPI_NO_CONNECTOR_FOUND from the NVAPI_GPU_GetAllDisplayIds() when headless GPUs are detected to allow for identification of the unsupported use case.」)
  • GM20xベースのGPUを搭載する環境で,垂直リフレッシュレート144Hzのディスプレイと接続したとき,アイドル時のGPUコアクロックが下がらない問題(※ということだと思われる。原文は「Clock speeds remain above idle at 144 Hz on desktop.)
  • SLI構成時に「GeForce 359.06 Driver」を導入すると,「Star Wars Battlefront」でラグ(lag,遅延)が生じる問題


●GeForce 361.43 Driverで解決した問題(Windows 8.x・7・Vista)
  • DirectModeEnable\DisableVRDirectMode() が,追加のホットプラグやホットアンプラグを妨げる問題(※としか訳せない。おそらく,VR Direct関連で,ディスプレイ接続周りに発生する問題が解決したのではないかと思われるが……。原文は「Prevented an extra hotplug/unplug for unconnected devices in escapeDirectModeEnable\DisableVRDirectMode().」)
  • 仮想現実対応ヘッドマウントディスプレイが有効なとき,「User Mode Display」上において,ウインドウモードG-SYNCが完全に無効化される問題(※「User Mode Display」が何なのか説明がない。文脈からするに,ヘッドマウントディスプレイの内容をモニタリングするためのディスプレイではないかと思われるが,詳細は不明だ。原文は「Fixed windowed G-SYNC not being totally disabled at the UMD (user-mode display) when the VR display is active.」)
  • 複数のエントリーが同時に存在するときにレジストリキーのホワイトリストが一部正常に動作していなかった問題(※GeForce Driverはレジストリキーにいろいろ書き込む仕様なので,それ関係で何か問題を解決したのではないかと思われる。原文は「Updated the whitelist entry regkey to allow multiple entries at once.」)
  • GM20xベースのGPUを搭載する環境で,垂直リフレッシュレート144Hzのディスプレイと接続したとき,アイドル時のGPUコアクロックが下がらない問題(※ということだと思われる。原文は「Clock speeds remain above idle at 144 Hz on desktop.)


●GeForce 361.43 Driverで解決した問題(そのほか)
  • VR SLIにおいて,画面の描画時に画面のちらつきやテアリングが起こっていた問題。これはOSを問わない(※原文「Increased robustness of the VR SLI queued present implementation to mitigate flickering and tearing related to rendering to the scanout surface. This is not operating system specific.」は極めて難解で,正直,理解するのが難しいのだが,ちらつきやテアリングを抑えるべく,VR SLIの実装に改良を加えたということなのではないかと思われる)
  • 関連タイトル:

    GeForce Driver

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