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GeForce RTX 3080/3090に対応した「GeForce 456.38 Driver」が登場。多数の新機能も実装
Release 450世代のWHQL(Windows Hardware Quality Labs,ウィクル)通過版となるGeForce 456.38 Driverは,同日に発売となったGeForce RTX 30シリーズの一部製品に対応するドライバだ。GeForce 456.38 Driverの時点で対応するのは,「GeForce
そのほかにもGeForce 456.38 Driverでは,事前にNVIDIAがアナウンスしていた多数の新機能が実装されている。RTX 3080やRTX 3090を購入する人のみならず,GeForceユーザー全体にとって非常に大きなメリットをもたらすドライバだと言っていいだろう。
ほとんどの機能は4Gamerでもお伝え済みだが,ざっくりと新機能をまとめておこう。
●FortniteのレイトレーシングおよびDLSSに対応
Fortniteが新たに対応したレイトレーシングとDLSS(関連記事)を,GeForce 456.38 Driverで対応した。日本時間9月17日昼時点で配信済みのFortnite用アップデートに,レイトレーシング&DLSS対応が含まれていたので,GeForce 456.38 Driverを導入すれば,GeForce RTX 30/20シリーズのユーザーなら,新しいFortniteのグラフィックスを楽しめるはずだ。
●FortniteとVALORANTが操作遅延低減機能「NVIDIA Reflex」に対応
FortniteとVALORANTが,操作遅延を低減する新機能「NVIDIA Reflex」に対応し,GeForce 456.38 Driverで利用できるそうだ。なお,NVIDIA Reflexが利用できるのはGeForce GTX 900シリーズ以降である。
なおNVIDIA Reflexは,従来のドライバ側で行う操作遅延低減機能とは異なり,「NVIDIA Reflex SDK」と呼ばれる開発キットを使って,ゲーム側の対応が必要になる。NVIDIAの事前のアナウンスでは上記2タイトルのほかに,「Apex Legends」「Call of Duty: Warzone」「Call of Duty: Modern Warfare」「Destiny 2」などが対応するそうで,今後のアップデートでこれらのゲームでも利用できるようになるようだ(関連リンク)。
●「Halo 3: ODST」「Mafia: The Definitive Edition」に対応
9月22日発売予定のFPS「Halo 3: ODST」と,9月25日発売予定である「Mafia」シリーズの総集編「Mafia: The Definitive Edition」(日本ではマフィアコンプリートエディション)にGeForce 456.38 Driverで対応するそうだ。ただ,性能向上はとくに謳われていないので,動作を確認したレベルに留まるようである。
●GeForce Experienceで新しいパフォーマンスモニタ機能を実装
ゲーム画面上にフレームレートのしょうな情報をオーバーレイ表示する新機能「In-
AMD Radeonシリーズで言うところの「Performance Metric Overlay」と似た機能と理解していい。
●GeForce Experienceの新しいパフォーマンスチューニング機能
GeForce RTX 30/20シリーズ向けに,新しい自動パフォーマンスチューニング機能を導入した。自動チューニングによって,ゲームのフレームレートが従来よりも向上するそうなので,対象GPUのユーザーは試してみるといいだろう。
●ShadowPlayでHDR映像録画に対応
「ShadowPlay」のゲーム録画機能でHDR映像の録画に対応した。利用できるGPUは,GeForce GTX 900シリーズ以降だ。なお,GeForce RTX 3090では,HDRを有効にして8K解像度最大30fpsのプレイ動画保存が可能になるそうである。
●G-SYNC Compatible Displaysに5製品が追加
G-SYNC Compatible Displaysに,5つのディスプレイが追加となった。利用できるGPUはGeForce GTX 600シリーズ以降だ。G-SYNC Compatible Displaysの対応一覧は,公式サイトを参照のこと。
●「NVIDIA Broadcast App」に対応
GeForce RTX 30/20シリーズのAI機能を使った音声ノイズ除去機能や背景除去・合成といった機能を実現する実況配信・ビデオ会議向けプラグイン「NVIDIA Broadcast App」(NVIDIAブロードキャストアプリ)が利用できるようになる。対応GPUはGeForce RTX 30および20シリーズだ。詳細は公式Webページを確認してほしい。
●AV1のハードウェアデコードに対応
GeForce RTX 30シリーズの内蔵ビデオエンジンで,「AV1」形式のビデオデコード機能を利用できるようになった。AV1形式は,ほかのビデオコーデックと比べて,同じ画質なら帯域幅を最大50%削減できるとされている。ハードウェアデコードを利用することで,CPU負荷が軽減できるだろう。
●GeForce Experienceの対応プロファイルに13タイトルを追加
GeForce Experienceのゲーム自動設定プロファイルに,13の新規タイトルを追加したそうだ。
そのほかにも,8月26日に発表となったノートPC向けの新GPU「GeForce MX 450」への対応もGeForce 456.38 Driverに含まれている。ただ,対応していながらリリースノートで対応を謳っていないのは,搭載PCの発売が10月以降になるためだろう。
GeForce 456.38 Driverの新機能は,利用可能なGPUが機能ごとに異なるので,すべてを使えるGeForceユーザーは多くないだろう。とはいえ,ShadowPlayのHDR録画機能など,使い道のありそうなものが多い。対応GPUを持っているゲーマーは,試してみるといいだろう。
なお,これまでのバージョンと同様に,GeForce 456.38 DriverのStandard版は,NVIDIA公式ダウンロードページの「ベータドライバ&過去のドライバ」から検索する必要がある。ドライバのアップデートが自己責任となる点は理解してもらったうえで,すぐにでも入手したい人は,以下に示したリンクかGeForce Experienceを利用してみよう。
→64bit版Windows 10用GeForce 456.38 Driver(609.03MB,DCH)
https://www.nvidia.co.jp/Download/driverResults.aspx/163772/jp
→64bit版Windows 10用GeForce 456.38 Driver(578.61MB,Standard)
https://www.nvidia.co.jp/download/driverResults.aspx/163718/jp
→ノートPC向けの64bit版Windows 10用GeForce 456.38 Driver(609.03MB,DCH)
https://www.nvidia.co.jp/Download/driverResults.aspx/163790/jp
→ノートPC向けの64bit版Windows 10用GeForce 456.38 Driver(578.61MB,Standard)
https://www.nvidia.co.jp/download/driverResults.aspx/163736/jp
→GeForce RTX 30/20シリーズ,およびGTX 16シリーズ向け64bit版Windows 7用GeForce 456.38 Driver(512.99MB)
https://www.nvidia.co.jp/Download/driverResults.aspx/163682/jp
→GeForce GTXシリーズ向け64bit版Windows 8.x・7用GeForce 456.38 Driver(512.99MB)
https://www.nvidia.co.jp/Download/driverResults.aspx/163664/jp
→ノートPC向けの64bit版Windows 8.x・7用GeForce 456.38 Driver(512.99MB)
https://www.nvidia.co.jp/Download/driverResults.aspx/163700/jp
→4Gamerの最新ドライバリンクページ
https://www.4gamer.net/games/999/G999902/FC20110422001/
●GeForce 456.38 Driverの対応製品
- デスクトップPC向けGeForce RTX 30シリーズ
- デスクトップPC向けGeForce RTX 20シリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GTX 16シリーズ
- NVIDIA TITAN RTX
- NVIDIA TITAN V
- NVIDIA TITAN X,Zシリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GTX 10シリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GTX TITANシリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GTX 900〜600シリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GT 600シリーズ
- ノートPC向けGeForce RTX 20シリーズ(※Windows 10のみ)
- ノートPC向けGeForce GTX 16シリーズ
- ノートPC向けGeForce GTX 10シリーズ
- ノートPC向けGeForce 900M〜800Mシリーズ
- ノートPC向けGeForce MX 300シリーズ
- ノートPC向けGeForce MX 200〜110シリーズ
- ノートPC向けGeForce MX 400シリーズ
●GeForce 456.38 Driverが統合するソフトウェアモジュール(比較対象はGeForce 452.06 Driver)
- GeForce Experience:3.20.4.14
- HD Audio Driver: 1.3.38.35(←1.3.38.34)
- PhysX System Software:9.19.0218
- Vulkan RT:記載なし
- nView:200.75(←200.63)
- CUDA:11.1(←11.0)
- NVIDIA Control Panel(DCH):8.1.958.0
- NVIDIA Control Panel(Standard):8.1.940.0
●GeForce 456.38 Driverにおけるゲームへの最適化
- 記載なし
●GeForce 456.38 Driverの新要素
- 多数の新機能を実装
- GeForce MX 450に対応
- 「CUDA 11.1」に対応
●GeForce 456.38 Driverで解決した問題
- 「Hardware-accelerated GPU Scheduling」を有効にすると,「Batman Arkham Knight」でPhysXを使用したときにフレームレートが低下することのあった問題
- 「Call of Duty: Modern Warfare」でレイトレーシングを有効にすると,フレームレートが断続的に低下することのあった問題
- 「Detroit: Become Human」がクラッシュすることのあった問題
- 「Forza Horizon 4」で数ラップ走行後に画面のカクつきが生じることのあった問題
- NVIDIAコントロールパネルで「異方性フィルタリング」をx16に設定すると,「Horizon Zero Dawn The Complete Edition」でゲーム中に表示がチラついたり,テクスチャが破損することのあった問題
- 「MPC-HC」でレンダラーに「madVR」を使用するとHDRの再生にトラブルが生じていた問題
- 「Minecraft Java Edition」プレイ時にバックグラウンドで「XSplit Broadcaster」を実行していると,ゲームがクラッシュすることのあった問題
- 「World of Warcraft」でオブジェクトがランダムに点滅することのあった問題
- Hardware-accelerated GPU Schedulingを有効化した状態で,プライマリディスプレイでゲームをプレイしつつセカンダリディスプレイで動画を再生すると,動画の再生に遅延やカクつきが発生することのあった問題
- HP製ノートPC「Spectre x360 15T-DF100」でThunderbolt 3接続のディスプレイが認識されなかった問題
- ノートPCでNVIDIAコントロールパネルを使ってディスプレイのクローンモードを設定しているとき,DisplayPortやHDMIポートにFreeSync対応ディスプレイを接続(ホットプラグ)すると,NVIDIAコントロールパネル上で開発者向けのページしか表示されなくなることのあった問題
- ノートPCのプライマリディスプレイでゲームをプレイ中に,セカンダリディスプレイ側でYouTubeの動画コンテンツを再生すると,コンテンツの再生が遅かったりカクつきが生じることのあった問題
- Pascal世代のGPUを搭載するPCで「Marvel's Avengers」プレイ中に[Ctrl]+[Alt]キーを押してウインドウを切り替えると,ゲームがクラッシュすることのあった問題
●GeForce 456.38 Driverにおける既知の不具合
- ノートPCで統合GPU側のディスプレイがクローン元に設定されている場合,NVIDIAコントロールパネルでディスプレイのクローン表示設定を変更できない場合がある
- 「World of Warcraft: Shadowlands」をリフレッシュレート60Hz以上でプレイすると,キャラクタの動きがぎこちなかったり,カクついたりすることがある
- 「Sunset Overdrive」でDepth Field(被写体深度)が有効になっていると,緑色の表示が破綻することがある
- ValveのVR HMD「Index」を使用中にHDCPエラーが発生することがある
- 「Call of Duty: Warzone」で「FreeStyle」が動作しない
- 「Forza Motorsport 7」における特定のトラックで,縁石に黒い帯が表示されることがある
- 「Fortnite」を4K解像度でゲームをプレイすると,nvlddmkm.sysでエラーが発生してブルースクリーンでクラッシュすることがある。4K解像度未満でプレイすれば問題は起きない
- 「Zombie Army 4: Dead War」において,「Ansel」およびFreeStyleの設定タブが選択できないことがある。この問題に関してNVIDIAコントロールパネルのインストールに問題が生じている場合NVIDIA Supportの当該ポストを参照してほしいという注記がある。
- 「NVIDIA Omniverse」(2020.2.4496)においてレンダラーを「RTX Real-Time」から「RTX Path-Trace」に切り替えると,表示が破綻することがある
- Pascal世代のGPUを搭載したノートPCに高リフレッシュレートのディスプレイを接続すると,ゲームのリフレッシュレートがランダムに60Hzまで低下することがある
- ノートPCでNVIDIAコントロールパネルのパフォーマンスパワーモードが設定できないことがある
- 関連タイトル:
GeForce Driver
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