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FidelityFX Super Resolutionに対応した「Radeon Software Adrenalin 21.6.1」がリリース
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印刷2021/06/24 12:19

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FidelityFX Super Resolutionに対応した「Radeon Software Adrenalin 21.6.1」がリリース

 北米時間2021年6月21日,AMDは,Radeon GPUおよびAPU向けのドライバソフト「Radeon Software Adrenalin 21.6.1」(以下,Adrenalin 21.6.1)をリリースした。

 2021年6月初回のリリースとなる本バージョンは,WHQL(Windows Hardware Quality Labs,ウィクル)未通過の「Optional」(随意選択)版で,もっとも大きなトピックは「FidelityFX Super Resolution」(以下,FSR)への対応だ。

 FSRの詳細については,西川善司氏の解説記事を参照してほしいが,一言で言えば,GPUを用いたゲーム向けの超解像技術である。競合であるNVIDIAが普及を進めているAIベースの超解像&アンチエイリアシング技術「DLSS」(Deep Learning Super Sampling)に対抗するものだ。
 レイトレーシングと高解像度レンダリングは,現在のGPU性能では両立が難しく,レンダリング解像度を下げたうえで,超解像技術で見かけの解像度を引き上げる手法が当面は現実的な解になる。Radeon RX 6000シリーズでレイトレーシングに対応したAMDにとって,NVIDIA製GPUに特化したDLSSとは異なる超解像技術が必要だったのは間違いなく,FSRは待望の技術といえる。

 DLSSと同様に,FSRもゲーム側が対応する必要がある技術だが,多くのタイトルが対応を表明している。Adrenalin 21.6.1でドライバ側の対応が完了したので,今後はFSR対応タイトルについてもAMDから続報があるだろう。

 Adrenalin 21.6.1ではそのほかにも,ノートPC向けの新型GPU「Radeon RX 6000M」への対応を行ったそうだ。また,アクションRPG「Dungeons & Dragons: Dark Alliance」への対応も行われているが,性能向上は謳っていない。

 AMDは,ゲーマーに対してOptional版ドライバの導入を推奨しているので,対象のGPUやAPUを使っているのであれば,Adrenalin 21.6.1を導入してみるといいだろう。

→AMDのドライバダウンロードページ
https://www.amd.com/ja/support
→4Gamerの最新ドライバリンクページ
https://www.4gamer.net/games/999/G999902/FC20110422001/

 英文のリリースノートから,新機能を含めたポイントをまとめておこう。

### 以下,英文リリースノートまとめ ###

2021年7月2日20:30頃更新:対応GPUおよびAPUに,非対応となった古い製品が残っていたので修正いたしました。

●Adrenalin 21.6.1の対応GPU
  • Radeon RX 6000シリーズ
  • Radeon RX 5000シリーズ
  • Radeon VII
  • Radeon RX Vegaシリーズ
  • Radeon RX 600・500・400シリーズ
  • Radeon Pro Duo
  • Radeon RX 6000Mシリーズ
  • Radeon RX 5000Mシリーズ
  • Radeon 600シリーズ(OEM向け)

●Adrenalin 21.6.1の対応APU
  • Ryzen PRO 5000シリーズ
  • Ryzen 4000Gシリーズ,Ryzen PRO 4000シリーズ
  • Ryzen 3000シリーズ,Ryzen PRO 3000シリーズ
  • Ryzen 2000シリーズ,Ryzen PRO 2000シリーズ
  • Athlon PRO 200GEシリーズ
  • Ryzen Mobile Processors with Radeon Vega Graphics,Athlon Mobile Processors with Radeon Vega Graphics
  • Ryzen PRO Mobile Processors with Radeon Vega Graphics,Athlon PRO Mobile Processors with Radeon Vega Graphics

●Adrenalin 21.6.1が統合するコンポーネント(※比較対象はAdrenalin 21.5.2)
  • Display Driver Version:21.20.01.14-210617a1-368764E-RadeonSoftware(←21.10.03.08-210511a-367492E-RadeonSoftware)
  • Radeon Settings:2021.0617.1956.35892(←2021.0511.0309.5687)
  • 2D Driver:8.1.1.1634
  • Direct3D:9.14.10.01505(←9.14.10.01494)
  • OpenGL:29.20.11000.14739(←29.20.11000.14831)
  • OpenCL:記載なし
  • Audio Driver:10.0.1.20(←10.0.1.18)
  • Vulkan Driver:2.0.183(←2.0.179)
  • Vulkan API:1.2.174(←1.2.170)

●Adrenalin 21.6.1おける最適化
  • 記載なし

●Adrenalin 21.6.1における新要素
  • Radeon RX 6000Mシリーズに対応
  • FSRに対応
  • 「Dungeons & Dragons: Dark Alliance」に対応

●Adrenalin 21.6.1で解決した問題
  • FreeSyncを有効にした状態でゲーム終了時にプライマリディスプレイとセカンダリディスプレイの間でタスク切り換えを行ったあとでWindowsデスクトップに戻る場合,断続的に(表示が?)ロックされ,性能が低下したり画面のカクつきが生じたりすることのあった問題
  • 「ANNO 1800」をDirectX 12モードで起動すると,クラッシュすることのあった問題
  • 「AMD cleanup utility」がチップセット/RAIDドライバソフトのディレクトリやレジストリを,システムから削除してしまうことのあった問題
  • Radeon製品の一部で,以前のRadeon Softwareに比べて「Destiny 2」の描画性能が想定より低いことのあった問題
  • AMDユーザーエクスペリエンスプログラムに参加すると,「AMD User Experience Program Master service」のCPU使用率が想定より高くなることのあった問題
  • 「Ring of Elysium」でDirectX12およびレイトレーシングを有効にすると,ゲームがクラッシュすることのあった問題

●Adrenalin 21.6.1における既知の問題
  • Radeon VIIシリーズ製品では,「バイオハザード ヴィレッジ」の最初のミッションで断続的にハングアップしたり,VIDEO TDRエラーが発生することがある
  • 一部のゲームやシステム構成で「Enhanced Sync」を有効にすると,画面が黒くなることがある。Enhanced Syncを無効にすれば,この問題を一時的に回避できる
  • Radeon RX 5000/6000シリーズにおいて「Oculus Link」のセットアップソフトウェア実行時に「Oculus service error」が発生し実行が妨げられることがある
  • Radeon Softwareの「Performance Metric」やログ機能が,異常に高いメモリクロックを断続的に報告することがある
  • モバイルシステムでブルースクリーンや黒いスクリーンが見られることがある。その場合,一時的にWindowsのEnhanced sign-in(強化されたサインイン)を無効にすれば回避できる
  • Window Store版とAMDサポート版の2つのRadeon Softwareがインストールされていると,ドライバーの不一致のエラーが出ることがある。その場合,Window Store版のRadeon Softwareを使うことでエラーを回避できる
  • AMDは,Ryzen 5000シリーズを搭載するノートPCのバッテリー駆動時間にわずかに影響を与える問題を調査している(※バッテリーが想定以上に消費されている報告がAMDに寄せられているものと思われる)
  • 最新のRadeon Softwareにアップグレードすると,ブルースクリーンまたは黒いスクリーンが表示されることがある。この問題は「Windowsセキュリティ」-「デバイスセキュリティ」にある「コア分離」を一時的に無効化することで回避できる
  • AMDは,一部のマザーボードで最新のRadeon Softwareにアップデート後に見られるD3エラーコード(※POSTのエラーコードのこと)を調査している
  • Athlonシリーズを搭載するノートPCの一部で性能が予想より低いことがある
  • AMD Linkを使ってインターネットを介して接続するとき,HEVCコーデックを使用すると断続的にフレームの破損が起こることがある。AVCコーデックを用いることで回避できる。

  • 関連タイトル:

    AMD Software

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