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【リリース】「ワーネバ」七夕にちなんだイベント「高天祭」開催中
ワールド・ネバーランド〜ゼーン大陸物語〜 | |||
配信元 | アルティ | 配信日 | 2007/07/05 |
<以下,メーカー発表文の内容をそのまま掲載しています>
ゼーンの七月イベント「高天祭(こうてんさい)」のお知らせです。
「高天祭」では、以下のイベントの開催を予定しています。
○開催イベント
☆願いの短冊
・日時
7月4日〜7月11日まで
・場所
鴇羽国と華山国の各学校前
・内容
該当地区の学校前に作物の豊穣と技芸の上達を願う「高天飾り」が立てられます。
せっかくだからいろいろお願いしちゃおう!
☆宇宙(そら)からの贈り物
・日時
7月4日〜7月11日まで
・場所
ゼーン大陸のある北の村、およびゼーン大陸全土
・内容
期間中、この村とゼーン大陸全土に宇宙からの不思議な贈り物が出現します。
☆彦星と織姫
・日時
7月6日(金) 14:00〜 22:00〜
7月7日(土) 14:00〜 22:00〜
・場所
鴇羽国と華山国の、彦星と織姫のように頑張る人がいる場所に出現!それ以外の場所にもやってきちゃうかも。
・内容
この時期、彦星と織姫はお互いを探し、天の迎えを待つ旅に出ます。高天飾りと人々の願いに導かれゼーン大陸までやってきてしまいました。道すがら、働き者の人々に祝福を与えるといわれます。
☆高天祭とは?
高天祭とは、バース連邦東部から伝わった華山国を中心として行われている国民的行事です。高天祭そのものの歴史は古く、ゼーン大陸に人が移り住む前から行われていたといわれています。
またこの風習は華山国から鴇羽国にも伝っており、華山国のものとほぼ同じ様式で行われます。
高天の神々に一年のこの期間にだけ会うことを許された彦星と織姫との出会いを祝い、作物の豊穣と技芸の上達を天の星々に願います。
☆彦星と織姫
昔々、まだゼーン大陸が未開の地であったころ、ミッドランド大陸の東に彦星と織姫と呼ばれる働き者が住んでいました。
彦星は貧しい農夫でしたが一人で他人の何倍もの土地を拓くことができ、織姫は機織で一日の大半をすごす働き者の姫君でした。
彦星は収穫された作物を、織姫は織り上げた布を、共に天への捧げ物として献上しており、その儀礼の折に知り合う仲でした。
二人は身分の差により儀礼の場でだけ会う事ができましたが、長い別れの間、互いに想いは募ってゆきました。
☆高天の神々の招待
空より高い高天に住む神々は、地上の人間たちから献上された捧げ物の中に他のものより抜きんでて大ぶりで味のよい作物、すべらかな織物があることに気づいていました。
神々はこれらの作り手である彦星と織姫の二人を高天の都へと招くことにしました。
これまでは名前を知るばかりであった神々の住む都へ招かれた二人は、期待に背かぬ熟練の妙技と技芸の粋を凝らした働きにより神々をも満足させる素晴らしい作物、作品を創り出しました。
その技を見た神々は、高天の神々のために働く星司(ほしつかさ)として二人をこの都に留め置くことに決めたのです。
☆二人の幸せの終わり
高天の都での暮らしは地上とは比べ物にならない豊かなものでした。
都の道は天河石、壁は縞瑪瑙に猫目石が埋められ屋根は天青石に雲母を散りばめて葺かれ、いたるところで地上から集められたありとあらゆる美味が振舞われ、日々召す綺羅は輝くような色彩と神秘的な官能を帯びていました。この都で手に入らないものはなに一つなく、また、なに一つの不自由もなかったのです。
二人を隔てていた身分の壁もこの都にはなく、都人たちは神々の園の外では自由に行き来できました。彦星も織姫もお互いの住まいを訪ねあい、天上での幸せな日々を楽しんだのです。
しかし、二人の幸せは長く続くことはありませんでした。
二人はしだいに地上での勤勉さと技芸の探求心を失い、園を耕すことも機を織ることもなくなり星々の元でただ見つめあって過ごすようになりました。天の幸運により彼らの望みはすべて叶えられてしまっていたのです。
研ぎあげられ鋭い光を放っていた彦星の鍬が紅く錆びつき、魔法のような滑らかさで布を織り上げていた織姫の機が埃をかぶるようになったとき、二人は神々に呼ばれました。
神々は彦星に「今日一日でこの園と同じ広さの園を拓け。」と言い、織姫には「今日一日でこの布に負けぬ布を織れ。」と言いました。
二人は神々の期待に応えるため働きましたが、拓かれた園は狭く織られた布は粗く、神々を満足させることはできませんでした。
神々はいいました。「彦星よ、この園はおまえが始めてこの都で拓いた園だ。」「織姫よ、この布はおまえが始めてこの都で織った布だ。」
高天の神々は二人を彗星に乗せ、星もろとも地に堕としました。
☆地上の人々
地上で二人は互いを探しましたが、見つける事ができません。神々は二人がお互いの顔を見分けられぬようにしていたのです。
お互いを捜し求める旅に疲れた二人は山深くに東屋をたて、遠く離れた土地で暮らすようになりました。
彼らはそこで毎日泣き暮らしていましたが、一つ困った事がありました。彼らが泣くと雨がふるのです。一日泣きやまぬときは霧雨が、二日泣きやまぬ時は大雨が、三日泣きやまぬ時はどしゃ降りが、四日泣きやまぬ時は嵐になりました。
地上の人々はこれに困り、彼らが泣きやむよう捧げ物をするようになりました。星から落ちてきた彼らは地上の人々から星神とよばれていたのです。
それでも二人は泣きやむことはありませんでしたが、捧げ物は届けられ続けました。そして、ある日子どもがそれぞれのもとに捧げ物を持ってきました。
二人は捧げ物を見て思いました。「なんと不恰好な果物だろう。」
「なんと粗い布でしょう。」ただ、そこには二人がすでに失っていた情熱と想いが込められていました。
この日から彦星と織姫は捧げ物を持ってきた地上の人々と共に働きながら自らの技芸を伝えることにしたのです。
☆赦された二人
それから数年が経ち、彦星の元に噂を聞きつけたという商人がやってきました。同じく織姫の元にも商人がやってきました。商人はどこからやってきたのか尋ねられましたが、ただ都からだとしか言いません。
商人はその作物と作品を高値で買い取りたいと申し出ましたが、彦星も織姫も首を縦には振りません。
二人は商人の持ってきた天界でも見たことのない美しい品との交換も断り、言いました。「そのようなものに価値はありません。」
商人はいいました。「では何に価値があるのだ?」
二人は同じ事を答えました。「今の暮らしです。人々と共に働き、望みすぎず、技を高め、気持ちを伝えます。」
商人はいいました。「では赦そう。高天の都に戻り、星司として働くがいい。」
その声は天界で聞いた神の声そのものでした。別々に暮らしているそれぞれの元に、時を同じくして神がやってきていたのです。
彦星も織姫も急に訪れた神にただ驚くばかりで、なにも言えませんでした。そしてしばらくの後、また二人とも同じ事を答えました。
「しかし都にはここに住む人々がいません。それに都にいなくても捧げ物はできます。私の作ったものを天上に届けます。」
神はいいました。「想い人と会いたくはないのか?」
二人はうつむき、思いました。「会いたい…。でも、会ってしまえば…。」
長い沈黙の後、神は二人の処遇を決めました。「よかろう。ここに住み、一年に一度高天の都で共にその技の上達を見せるのだ。
想い人の顔もそのとき思い出せるだろう。」
☆再会
こうして彦星と織姫は、それぞれ別々に地上で時を過ごし、一年に一度銀の船で高天の都に招待され、短い出会いを交わす事となりました。
それからというもの、二人を迎えにやってくる銀の船が降り立つ時期になると、宇宙から地上へ星が降るようになったのです。
人々は星が降る時期にあわせ彦星と織姫との出会いを見守り、作物の豊穣と技芸の上達を願う祭りとしました。
それが今に伝わる「高天祭」なのです。
[ドレドン書房「バース連邦伝記:東部編7」より抜粋]
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