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[E3 2007#04]デベロッパいわく「やりたいことをやった」,「Call of Duty 4」の最新情報
今回4Gamerでは,7月10日に開催されたMicrosoft Media Briefingと,E3 Summit会場の一つであるFarmont Hotelで7月11日に行われたActivision Publishing(以下 Activision)のカンファレンスで,CoD4に関するいくつかの新情報を入手できた。というわけで,さっそくCoD4の正体に迫ってみよう。
■タクティカルシューターにはせず,CoDらしさを継承
■ストーリーの見せ方がより映画的に
ちなみにActivisionのカンファレンスでは,世界初公開となるXbox 360版のムービーが上映され,PC版に遜色のないグラフィックスが観衆の目をひいたのである。
「タクティカルシューターになるのではないか?」「マルチプレイ専用タイトルになるのではないか?」などなど,いろいろ噂が先行していたCoD4だが,Infinity Wardは新作で,従来からのゲーム性を大きく変えるようなことはしなかった。Call of DutyというシリーズがFPSジャンル内で確固たる地位を築いた理由は,その迫力あるシネマティックな戦闘シーンと,ツボを押さえた演出にあったが,CoD4もその方向性を踏襲し,さらなる高みを目指した作品となる。タクティカルシューターの要素が加わることはないようだ。
敵のリーダーである「Zakhaev」はロシアの国粋主義者で,かつてのソビエト連邦のような帝国の再現を夢見ている。彼は中東のテロリスト組織と手を組み,西側への宣戦を布告する……というストーリーだが,ポイントは,その見せ方が従来作と大きく違っている点にある。
さながらポリティカルフィクションの大御所,Tom Clancy(トム・クランシー)氏の小説のような感じ,といったら分かりやすいだろうか。世界のあちらこちらでさまざまな事件が同時多発的に起き,それらがやがてZalhaevの陰謀に収斂していくというスタイルだ。
2か所で同時に発生した事件に別のキャラクターを使って対応したり,時間をさかのぼったりと,ストーリー展開は非常に複雑。プレイヤーは次に何が起きるか分からないため,「次の展開」への興味がゲームを続けるモチベーションになるというわけ。前述のように基本的には英国SAS,もしくは米国海兵隊員としてプレイするが,ときには敵であるテロリストやロシア国粋主義組織の隊員となるミッションもあるらしい。
気になるグラフィックスは,これも従来作同様「ハイレベルなものを目指すが,必要以上に重くなるような処理はしない」というポリシーに従っており,スクリーンショットではやや荒削りなところが感じられるものの,インゲームのシーンでは必要十分に美しい。今回も煙や霧といったパーティクル処理には気合が入っている印象で,CoD4でも「Call of Duty 2」のようにスモーク弾が活躍するのかもしれない。
■シングルプレイに軸足が置かれつつ
■マルチプレイにも新要素が
マルチプレイが気になる人もいるだろう。Call of Dutyシリーズは,伝統的にシングルプレイの面白さに軸足が置かれており,それはCoD4でも変わらない。しかし,Xbox 360版の「Call of Duty 2」は「Xbox LIVEのFPSのうち,最も遊ばれたタイトル」(Infinity Ward)であり,現在でも1日に5万人以上のプレイヤーが参加している人気作。そのため,マルチプレイに向けた特徴がいくつか追加されることとなった。
アンロックシステムといえば,Electronic Artsの「Battlefield 2」以降や,最近ではUbisoft Entertainmentの「Tom Clancy's Rainbow Six Vegas」などがおなじみだが,CoD4も,戦闘に参加して戦功を積むことにより,ユニフォームや武器といった新アイテムが使えるようになる。アンロックシステムは「長時間遊んでいるプレイヤーほどハイレベルな武器が使えるようになり,ビギナーとの差がついてしまう」問題が生じやすいが,CoD4ではレベルによって入れるサーバーが異なり,ビギナーは同じレベルのプレイヤーと戦えるようになる予定だ。アンロックはベテラン向けというより,むしろマルチプレイビギナーでも気軽に対戦に参加できるための仕掛けであり,レベルアップのスピードは速いとのこと。
また,Xbox LIVEの“アチーブメント”のようなシステムも用意される。例えば「連続10人キル」といったスペシャルタスクをクリアすることで,こちらも特別なアイテムや武器などが使用可能になるという。とはいえ,Xbox LIVEによるマルチプラットフォーム対戦は現在のところ考えられていない。
経験値,スペシャルタスクのクリアとも,チームで戦ったほうがいろいろと有利になるような設計になっており,具体的には未定だが,同じチームが次のマッチでも集まりやすくなる予定だそうだ。最大参加プレイヤー数は36人程度が見込まれている。
開発開始からはすでに数年が経過しており,開発の発表が2007年4月だったにもかかわらず,年内には発売される予定。期待作としては異例の“盛り上げ期間”の短さだが,これもまたInfinity Wardの自信の表れなのかも。FPSの大作/新作ラッシュになりそうな2007年のゲーム業界にあって,最も注目されるタイトルの一つと断言していいだろう。(松本隆一)
- 関連タイトル:
コール オブ デューティ4 モダン・ウォーフェア
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