2007年11月のリリースが予定されている,
「EverQuest II」の拡張パック第4弾
「EverQuest II: Rise of Kunark」。すでに,アメリカの“登録商標ウォッチャー”によって2月には次期拡張パックとしての名称が明らかにされていたが,販売/開発を行うSony Online Entertainmentが主催した
Gamer Day 2007において,その詳細が初めて明らかになった。
オリジナル「EverQuest」の拡張パック第1弾としてリリースされた
「EverQuest: The Ruins of Kunark」の世界は,古参のMMORPGプレイヤーの記憶には,まず間違いなく残っているだろう。Iksarという新しいリザード種族とそれに伴う広大なゾーンが追加され,レベルキャップの上昇やコアプレイヤー向けのさまざまなアップデートが行われるといった大規模な変更により,結果として同作品の人気を不動のものにした存在である。
そのThe Ruins of Kunarkの
“精神的な後継版”としての位置づけのある「Rise of Kunark」だが,新大陸は「Karnor's Castle」「Lake of Ill Omen」「Sebilis」「Cabilis」「Veeshan's Peak」,そして「Emerald Jungle」や「Skyfire Mountains」など,人気のあったオリジナル作品のゾーンの多くが復活する予定。レベルキャップは80にまで上昇し,プレイアブルな種族として「Sarnak」と「Arasai」の二つが追加される。
現行のサービスでは,Freeportのオラクルが“お告げ”によりメイジタワーでの役職を辞してまで祈祷を続けているとか,NPCが何やら発掘作業を進めているといったストーリーの折り込みが行われているのを,ご存じのプレイヤーもいることだろう。
Rise of Kunarkでは,「Venril Sathir」に率いられたIksar軍団の侵攻により,GiantsやFroglokといった定番種族達が,一気に劣勢に追い込まれた世界となってしまっている。2006年末にリリースされた拡張パック
「Echoes of Faydwer」同様,EverQuestの時代から500年にわたって中央のAntonica大陸とは断絶されていたという設定なので,Kunarkの政情もずいぶんと異なるものになってしまっているわけだ。
Sarnakの動向次第では情勢がどうにでも展開するという不安定な状況で,旧大陸からは,
NectulosとCommonlandの2か所に登場するポータルからテレポートできるようになる予定だ。Norrathでの異変によって,BertoxxulousやKaranaといった神々が登場し,プレイヤーキャラクターはその加護にあずかれる。また今回から騎乗動物として,武骨なKunarkian Rhinocerosの肩にまたがっての移動も楽しめる。
Sarnakは,今回のデモで実際に確認したわけではないが,ドラゴンのような風貌のヒューマノイド種族としてEverQuestで知られ,本作ではTimorous Deepをスターティングエリアとする種族。また,資料は用意されなかったがデモが行われていたのが
Arasaiのほうで,こちらは派手な蝶の羽根を持つピクシーのような風貌で, Echoes of Faydwerで追加されたFae種族のevil属性版という位置づけである。ArasaiのスターティングエリアはNeriakだ。
Sarnakと同じく,Rise of Kunarkからプレイヤー種族となるArasai。小型なサイズの愛くるしさとは裏腹に,Foeの「Evil Twin」で他属性の種族達を惨殺することを目的に,Dalk Elfによって作り出されたという。最後の写真のみが男性系だ
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どちらのスターティングポイントも,周辺には1〜20レベル程度のクエストが用意されており,プレイヤーハウジングも建設可能。つまり,ここを既存のプレイヤー達の新大陸での活動拠点にするだけでなく,新たなプレイヤー層でも楽しめるよう配慮されているのである。
Darklight Woodsにある,ダークエルフやヴァンパイアのいるNeriakという街では,デモを担当した開発者が
「これまでのMMORPGでは最高のパーティクル量」と説明するほどネオン系の照明効果がアチコチで確認でき,またKunark特有の情景なども再現されているなど,昔ながらのファンをそそらせるような描写もある。
Arasai種族のスターティングタウンNeriakは,開発者曰く「これまでのMMORPGでは考えられないほど,多くのパーティクルを使ったネオン系照明効果を使っている」らしい
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一つ一つの種族専用のエピッククエストが用意され,プレイヤーの経験や戦略に合わせてクエストが進行していく。その報酬として個々のストーリーを体験し,最終的にはエピックウェポンが入手できるのだが,キャンピングで一定時間粘れば得られるようなものではなく,ドロップアイテムの入手場所や性能に偶然性が高められることになるという。
Rise of Kunarkは,これまでのシリーズを制作してきた SOEサンディエゴのデザインチームが企画したものを,SOEの台湾で開発するというシステムになっているが,そのデキは中々のもの。The Ruin of Kunarkを知っている古参のプレイヤーなら,EverQuest IIのゲームエンジンで細部にわたって描き込まれた世界に驚愕することだろう。前作では最大70万人にも達したEQファンを,Kunarkで呼び戻すことができるだろうか?(ライター:奥谷海人)