連載
インディーズゲームの小部屋:Room#302「神想伝機アリスメティカ」
本作は,ネットワーク上に出現した,人格を持つ謎のプログラムと戦う縦スクロールシューティングだ。いやいや,ちょっとボートを漕ぐ練習をしていただけで,仕事中に寝たりしてませんから! 本当だよ!
若干ネタバレ気味だが,ゲームをプレイすればすぐに分かることなので書いてしまうと,本作の舞台となるのはネットワーク上の仮想世界。わずか40秒間の通信障害を境にして発生し始めた,大量のSPAMや断続的な通信障害。これらの出来事の背後には,神話や伝承上の名をかたる謎のプログラムの存在があった。本作は,そんな謎の敵との戦いに巻き込まれた3人の少女達の姿を描いた作品だ。
プレイヤーはゲーム開始時に,春日井麻美,長狭志帆,犬塚美咲の3人の中から好きなキャラクターを選択可能。キャラクターの操作は,方向キーでの移動のほか,ショット,ボム,コネクトショット,テューテラーダウンロード(T.D.)発動の4ボタンで行う。後者2つについて補足しておくと,まずコネクトショットはいわゆるロックオン攻撃のことで,移動速度が低下する代わりに,特定の敵への集中攻撃が可能になるというもの。耐久力の高い敵の中型機や,ボスとの戦いで有効だ。
春日井麻美 |
長狭志帆 |
犬塚美咲 |
そして,敵を倒した時に出現するICチップアイテムを集め,画面左にあるT.D.ゲージを溜めることで使えるようになるのがテューテラーダウンロード。
テューテラーダウンロードを発動すると,1回だけ被弾を無効化したり,ショットとボムの威力が上がったりと,自機が一定時間強化される。アイテムにはもう1種類,パワーアップアイテムがあり,これを取得することで自機のショットが段階的に強化されていく。3人の少女は外見だけでなく,これら各種攻撃技の性能や移動速度などが異なるので,一通り触ってみるのがいいだろう。
基本的には,アイテムを取得したり,敵に接近した状態で倒したりすることで画面左にあるD.E.I.ゲージが上昇し,これに伴って敵の出現パターンやボスの攻撃方法などが変化する。つまり,上手なプレイをするほど敵の攻撃が激しくなるというわけだ。逆に,ボムを使ったり被弾したりするとゲージが減少する(=敵が弱くなる)ので,どうしても苦手な場面では,事前にゲージを減らしておくのも一つの手だ。
独特の用語が多いため,文章ではややこしそうな印象を受けるかもしれないが,一つ一つの要素はどれもおなじみのものなので,一度プレイすればすんなりと理解できるはず。難易度の選択はないものの,上述のダイナミック・イクイップメント・インストールのおかげで初心者から上級者まで楽しめる一本だ。
そんな本作の公式サイトでは,ステージ3まで遊べる体験版が公開されているので,興味を持った人はまずはそちらをどうぞ。また,製品版は1470円(税込)にて発売中だ。
■「神想伝機アリスメティカ」公式サイト
http://arithmetica.disfact.com/- この記事のURL:
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