インディーズゲームの小部屋：Room＃490「Kingdoms and Castles」

　最近は，せっせとインクを塗りながらナワバリバトルに明け暮れている筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第490回は，Lion Shieldの「Kingdoms and Castles」を紹介する。本作は，プレイヤーが君主となって自分だけの城下町を作り上げていくという都市建設シミュレーションだ。イカ，よろしくー。


　君主たるプレイヤーの目的は，外敵の脅威から住民達を守りながら，街を大きく発展させていくこと。ゲームを開始したら，まずは自分の居城となる砦を建設しよう。砦が完成したら，次にやるべきことは道路の敷設だ。本作では，家や畑など，すべての建築物を道路から3ブロック以内に作る必要があるため，道路づくりが街づくりの基本となる。


　ある程度の道路を作ったら，あとはそれに沿って家や畑などを配置していけば，住民達が自動で割り当てられて施設の建設や運営を行ってくれる。ただし，このときに注意しておきたいのが，畑や果樹園は土壌が肥沃な場所にしか作れないという点。地面をクリックすれば，その土地の肥沃度を調べられるが，基本的に緑色の薄い場所は耕作に適していないので，家や砦はなるべくそちらに建てるようにしたい。


　そして，もう一つ重要なのは，家や畑などを建設するための資源の確保だ。木材は森のそばに木こり小屋を作ることで，石材や鉄はそれぞれ，岩場の近くに石切り場や鉱山を設置することで手に入るので，これらも忘れずに建設しておこう。ある程度の街づくりの指針や住民からの要望は，3人のアドバイザー（都市，軍事，農業）が定期的に知らせてくれるので，参考にするといいだろう。


　十分な食料と住居が確保できれば，徐々に街に人が集まって人口が増えていくが，安心するのはまだ早い。そう，このゲームではときおり外敵が襲ってくるのだ。街を襲う外敵はバイキングとドラゴンの2種類で，こやつらは街に火を放って建物を破壊したり，資源を奪ったりと，暴れたい放題やってくれる。それを防ぐために，城壁を築いてその上にバリスタを設置したり，兵舎を建てて兵士を訓練したりといった準備も，街づくりと並行して進めておきたい。


　「シムシティ」シリーズほど平和ではないが（あれはあれで怪獣が襲って来たりするけど），「ストロングホールド」シリーズほど忙しくもない適度な刺激があり，理想の城塞都市を作るために，ちまちまと遊び続けてしまう魅力がある本作。どことなくほのぼのとした，ローポリゴンのグラフィックスも味があり，都市建設シミュレーションが好きな人に，ぜひお勧めしたい。そんな本作は，Steamにて980円で発売中だ。

■「Kingdoms and Castles」公式サイト

http://kingdomsandcastles.com/