連載
インディーズゲームの小部屋:Room#546「ValeGuard」
心の俳句で哀悼の意を捧げながらお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第546回は,Lost Tower Gamesの「ValeGuard」を紹介する。本作は傭兵団を率いて各地の村を回りながら,闇の軍勢と戦っていくという村建設&ストラテジーゲームだ。あまりに早すぎる逝去に,いちファンとして心よりお悔やみ申し上げます。
舞台となるのは,オークやスケルトン,デーモンなどの脅威に晒されているValeと呼ばれる世界。各地の村が次々と襲われる中,プレイヤーは傭兵組織「Valeguard」を率いて救援に向かい,村を発展させつつ,迫り来るモンスターを撃退していくことになる。
本作は,家を建て,柵を作り,バリスタなどを設置して村を発展・強化していく昼間の建築パートと,村に襲い掛かってくるモンスター軍団と戦う夜間のRTSパートをミックスした,ハイブリッド型のゲームだ。一定期間,村を守り抜くと防衛成功となり,次の村へと進むことになるため,限られた日数でいかに村の防衛力を高めるかが攻略のカギを握っている。
たいていの村は,始めは数名の村人がいるばかりで,モンスターの襲撃に対してまったくの無防備だ。まずは働き手を増やすための家を建てつつ,武器や各種施設の作成に必要な木材や鉄の採取を進めよう。また,食料が不足すると村人が病気になり,やがて死んでしまうので,畑を耕すこともお忘れなく。
ある程度,資材が揃ったら,それを使って少しずつ兵士を作成し,ガードタワーを建てるなどして,村の戦力を強化していく。Valeguardのメンバーは村人から募った兵士と異なり,特殊なアビリティを使えるヒーローユニットだが,最初は一人しかいないため,手が足りない部分は一般兵や防御施設でしのぐのだ。
昼間にやるべきことを終えたら,お次は夜間の戦闘パートが待っている。夜になるとモンスターの軍勢が攻めて来ることがあり,これを昼間に準備しておいた味方の戦力で迎え撃つのだ。ここでは敵を全滅させれば勝利となるが,味方が全滅するか,村の中心施設である宿屋を破壊されると敗北となる。
味方のユニットは敵を倒して経験値を得ることでレベルアップするので,なるべく死なせないように戦いたいところ。とくに,ヒーローユニットは次の村に向かう際に引き継がれ,さらにそこで新しいユニットも加わるので,生き残りが多いほどValeguardの戦力が強化されていく。最終目標は,決戦の地であるIronHoldまで進軍し,そこでデーモン軍団との最後の戦いに勝利することだ。
どの村にも一定期間しか滞在しないため,1つの村をとことん発展させるといった遊び方はできないが,村建設とRTSのおいしいところをいっぺんに楽しめる本作。ときおり村で発生するランダムイベントの結果に一喜一憂しつつ,遍歴の傭兵団として困っている人々を救いたいという人はぜひどうぞ。そんな本作は,Steamにて1320円で発売中だ。
■「ValeGuard」公式サイト
https://www.losttowergames.com/- この記事のURL:
キーワード