連載
インディーズゲームの小部屋:Room#674「Loop Hero」
長引く外出自粛生活のせいで,すっかり曜日感覚が無くなってしまった筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第674回は,Four Quartersが開発した「Loop Hero」を紹介する。本作は,スゴロクのようなマップ上にカードを配置し,装備や資源を集めてキャラクターを強化していくRPGだ。ええと,確か今日はまだ日曜だったような……(混乱)。
舞台となるのは,死神によって暗闇に包まれ,すべての記憶が消滅しようとしている世界。プレイヤーは一人の冒険者となり,無限のループに落とされたこの世界を救うための戦いに挑むことになる。
本作の特徴は,マップが一本道のループになっていること。ゲーム開始直後は,スタート地点のキャンプのほかには数匹のスライムしかおらず,主人公はこの一本道を自動的に進んでいく。道中でモンスターと接触するとバトルが発生するが,こちらもまたオートで進行する仕組みだ。
これだけだと,ただ見ているだけのゲームかと思うかもしれないが,もちろんそうではない。バトルに勝利すると,武器や防具などの装備アイテムと,建物や地形が描かれた多彩なカードが入手でき,これらを使ってキャラクターの強化ができるだけでなく,マップのカスタマイズが行えるのだ。
カードには,「墓場」「木立」「クモの巣」など,さまざまな種類があり,その上を通過すると,カードの種類に応じた資源が手に入る。これをキャンプに持ち帰って,冒険の手助けとなる施設を作り,ゆくゆくは死神を倒すのがゲームの目的。しかし,カードには資源だけでなくモンスターも出現するので,キャラクターの強化が不十分なうちに欲張ってたくさん置くと,途中で倒されて手に入れた資源を失ってしまう。
主人公の体力は,マップをぐるりと1周してキャンプを通過するたびに一定の割合だけ回復し,同時にモンスターも強化される。マップ上のどこにいても,戦闘時を除いていつでもキャンプに退却できるので,ぐるぐると周回しながら,いかに自分の強さに合わせてマップをカスタマイズしていくかが,このゲームの醍醐味だ。
キャンプに帰還すると,それまでに集めた資源がストックされ,これを使って新しい施設を建てられるが,持っていた装備品はすべて失われる。そして再び出発すると,新しいマップがランダムで生成され,また一から装備品やカードを集めることになる。この繰り返しが,単純なようでいて中毒性が高く,毎回異なる展開を楽しめるマップ作りと相まって,やめどきが見つからないゲームに仕上がっている。
そんな本作は,Steamにて1520円で発売中。丁寧な日本語ローカライズのおかげで遊びやすいのも嬉しいポイントで,一風変わったRPGを探している人にぜひオススメしたい。
■「Loop Hero」公式サイト
https://loophero.com/- 関連タイトル:
Loop Hero
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