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エイム練習サービスと共同開発したASUSのeスポーツ特化型マウス「ROG Harpe Ace」とマウスパッド「ROG Hone Ace」が3月10日発売
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印刷2023/02/24 10:00

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エイム練習サービスと共同開発したASUSのeスポーツ特化型マウス「ROG Harpe Ace」とマウスパッド「ROG Hone Ace」が3月10日発売

画像集 No.003のサムネイル画像 / エイム練習サービスと共同開発したASUSのeスポーツ特化型マウス「ROG Harpe Ace」とマウスパッド「ROG Hone Ace」が3月10日発売
 2023年2月24日,ASUSTeK Computer(以下,ASUS)の日本法人であるASUS JAPANは,ゲーマー向け製品ブランド「Republic of Gamers」から,eスポーツ特化型の「ACE SERIES」の新製品として,マウス「ROG Harpe Ace Aim Lab Edition」(以下,Harpe Ace)とマウスパッド「ROG Hone Ace Aim Lab Edition」(以下,Hone Ace)を,ゲーマー向けキーボード「ROG Falchion Ace」などを,3月10日に発売すると発表した。

 発表となった製品ラインナップと税込のメーカー想定売価は以下のとおり。

  • Harpe Ace:ワイヤレス&ワイヤード両対応マウス,1万9980円前後
  • Hone Ace:大型マウスパッド,4980円前後
  • Falchion Ace:65%サイズ10キーレスキーボード,1万3980円前後
  • ROG Azoth:カスタマイズ重視の10キーレスキーボード,3万4580円前後

 本稿では,事前に行われた発表会での情報と合わせて,各製品の見どころを紹介しよう。


エイム練習サービスと組んだマウスとマウスパッド


 今回の目玉であるHarpe AceとHone Aceは,ASUSが2023年1月に行われたCES 2023で発表した製品だ。

Harpe Ace。見た目は実にオーソドックスな右手用マウスのそれだ
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 両製品における大きな特徴は,エイム練習サービス「Aim Lab」とのコラボレーションにより開発した点にある。Aim Labとは,とくにFPSやTPSにおけるプレイの正確さと速さを訓練するソフトウェアと関連サービスをまとめたソリューションだ。「VALORANT」や「レインボーシックス シージ」などで公式トレーニングツールに認定されているなど,実績もあるものだ。

 Harpe Aceの開発に当たってASUSとAim Labは,ゲーマーに新しい体験をもたらすとともに,eスポーツのパフォーマンス(※この場合は成果や成績)を向上させることに主眼を置いたという。約54gと軽量で左右対称形状のボディデザイン(※ボタンは右手用の配置)も,その現れとのことだ。
 またソフトウェア面では,Aim Labのソフトウェアにある「Aim Lab Setting Optimizer」で,Harpe Ace向けの設定を適用できるという。

Harpe Aceのポイントを示したスライド
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 Harpe Aceは,ASUS独自のコンポーネントを多数採用しているのもポイントだ。たとえば,搭載センサーは独自の光学式センサー「ROG AimPointセンサー」で,トラッキング速度は650 IPS,最大加速度は50Gと,数年前のハイエンドセンサー並みの性能を有する。

Harpe Aceの主な特徴
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 ワイヤレス通信も,ASUS独自の仕様が採用されたポイントだ。Harpe Aceは,ASUS独自のワイヤレス技術「ROG SpeedNovaワイヤレステクノロジー」(以下,SpeedNova)を用いた接続と,Bluetooth接続のワイヤレス接続2方式と,USBによる有線接続の計3方式で利用できる。
 SpeedNovaは,低遅延と電波干渉の悪影響を受けにくいのが特徴のワイヤレス通信技術であるという。同種の技術は,Logitech G(国内ではLogicool G)やRazer,Corsairといったゲーマー向け周辺機器の専門メーカーがすでに採用しており,そうした技術をASUSも自社のマウスに採用してきたと言えよう。

SpeedNovaの特徴を示したスライド
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底面センサーホールの右側に,接続方式を切り換えるスイッチがあった
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 マウスのメインボタンにも,ASUS独自のスイッチを採用するほか,マウスソールやケーブルなども,独自のものを採用しているとのこと。もちろん,すべての部品をASUSが自社で製造しているわけではないが,単に部品メーカーが作ったものをそのまま使うのではなく,ASUSがゲーマー向け製品に適切と考える仕様にまとめたものを使うように進歩しているわけだ。そうした努力がHarpe Aceに結実していると言えようか。

 マウスパッドのHone Aceも,Aim Labと共同開発した布製マウスパッドだ。

Hone Ace
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 サイズは大きめで,縦横ともに約50cmほどの面積がある。手狭な机に設置するのは,ちょっと苦労するかもしれない。表面は,水や油をはじく加工を施しているので,キーボードやマウスの周りで飲み物を飲んだり,お菓子をつまんだりする人には,掃除しやすいHone Aceの仕様はありがたいだろう。

Hone Aceはやや大きめだ
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Hone Aceの目盛
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 Hone Aceを使って,Aim Labの練習機能「Aim Lab X ROG 360タスク」でエイムの練習を行う例を考えてみよう。Hone Aceの手前側には,1cm刻みの目盛が描かれている。そこで,たとえばマウスの動きで左右に90度向きを変えると,マウスパッド上で何cmマウスが動いたかが見てとれる。これにより,手や腕の動きを数値化できるので,練習に役立てることが可能であるという。
 本気でeスポーツの上達に取り組んでいる人なら,練習に役立つ場面がありそうだ。

Aim Lab X ROG 360タスクの画面でマウスを動かすと,マウスパッド上で何cmマウスが動いたかを視覚的に確認できる
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個性的な10キーレスキーボードも登場


 Falchion AceもACE SERIESに属する製品だが,とくにeスポーツ向けに特化したわけではないゲーマー向け10キーレスキーボードである。ブラックとホワイトのカラーバリエーションがあり,ホワイトは人気を呼びそうだ。

Falchion Aceのブラック(上)とホワイト(下)
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 Falchion Aceは,キースイッチにASUS独自の「ROG NX Mechanical Switch」(以下,ROG NX)を採用している。ROG NXは,いわゆるCherry“赤軸”に似た特性を持つキースイッチだ。キーを押し始めたときの押下荷重は40gであるが,深さ約1.8mmのアクチュエーションポイントでは45gに,アクチュエーションポイントよりも深く押し込む場合は,徐々に強まって最終的に55gになるというリニアに変化する特性を有する。基本的にはCherry“赤軸”風の打鍵感で,日本のゲーマーにも受け入れられやすいだろう。

ROG NXの特性を示したスライド
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 Falchion Aceで面白いのは,左側面にタッチパネルを組み込んでいることだ。側面タッチパネル上で指を前後に動かすと,PCの音量調整を行える。音量調整以外の機能を,PC用ソフトウェアから割り当てることも可能である。
 側面にあるので,ゲームの機能を割り当ててプレイ中に操作する,という用途にはあまり向かないかもしれないが,アプリケーション操作には使えそうだ。

左側面に並んだLEDがタッチパネルである
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Falchion Aceの特徴。ワイヤード接続のUSBキーボードであるが,同時に2台のPCに接続しておいて,キーボード側でどちらのPCを操作するか切り換えるという珍しい機能もある
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Falchion Aceには,底面にはめ込んでおけるフタが付属しており,(左写真の上),持ち運びたいときにキーを保護できる(右)
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 もう1つの10キーレスキーボードである「ROG Azoth」(エイゾスまたはアゾス,以下 Azoth)は,ACE SERIESではないが,他社のゲーマー向けキーボードにもない仕様を備えた製品だ。

Azoth
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 Azothにおける第1の特徴は,ソフトで静かな打鍵にある。Azothでは,キースイッチを並べた基板の下に,4層もの衝撃吸収用のシリコンゴム製シートやウレタンフォームを重ねている。これにより,打鍵音を消しつつソフトな感触を実現することで,打鍵感が良くなるというわけだ。

Azothの構造を示したスライド。4層のパッドやシートを組み合わせてソフトな打鍵感と静音性を実現している
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Azothの分解サンプル。1層目と2層目は,キースイッチ基板に合体している。写真右下が3層目のPORON製ウレタンフォームで,左上のシャーシに見えるROGのシンボルマークが描かれた部分が4層目のシートだ
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 Azothにおける2つめの特徴は,右奥側に備えた小型のモノクロ有機ELディスプレイと,その横にあるダイヤル型のスイッチ「3方向コントロールノブ」だ。キーボードで設定変更と言えば,PC上の設定ソフトを使うか,[Fn]キーと他のキーを組み合わせて押すのが定番である。それがAzothでは,有機ELディスプレイ上に設定を表示して,3方向コントロールノブを上下に傾けたり,ノブの中心にあるボタンを押したりすることで,設定内容を変更できるのだ。

Azoth右側面の3方向コントロールノブ。中央はボタンになっている
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 変更できる設定は,キーボードLEDイルミネーションの発光パターンや明るさ,PCの音量,有機ELディスプレイの明るさなど。メディアコントロールに使うことも可能だ。

ボタンを押し込むと,設定可能な項目が次々に切り替わる仕組みだ
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 Azoth第3の特徴は,キースイッチのカスタマイズにある。キースイッチ自体は,Falchion Aceと同じROG NXであるが,付属の工具でキーボード本体からスイッチを取り外して,別売りのスイッチと交換できるのだ。スイッチを付け外すだけでなく,スイッチ自体を分解して内部を掃除したり,内部に潤滑剤を塗ったりもできる。キーボードを徹底的にカスタマイズしたいというマニアなら,楽しめそうなポイントだろう。

Azoth付属のスイッチ着脱用工具。キーキャップやスイッチを外すだけでなく,スイッチを分解する工具や潤滑剤,潤滑剤を塗るための筆,さらにスイッチを分解するときに乗せておくための台まで含まれている
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リフレッシュレート360Hzの1440pディスプレイもアピール


 すでに発売済みであるが,発表会でASUSは,ROGのeスポーツ向けディスプレイ「ROG Swift 360Hz PG27AQN」(以下,PG27AQN)もアピールしていた。メーカー想定売価は17万8920円である。

ROG Swift 360Hz PG27AQN
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 PG27AQNは,27インチサイズで解像度2560×1440ドット(以下,1440p)という,世界的に売れ線の仕様を備えたディスプレイだ。最大の特徴は,1440pのディスプレイとしては世界最速という垂直最大リフレッシュレート360Hzを誇る点だ。「Ultra Fast IPSパネル」と称するIPS系液晶パネルを採用することで,このスピードを実現したという。

PG27AQNの主な特徴
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 また,eスポーツプレイヤーに向けた珍しい機能として,「eSportsデュアルモード」というものもある。ASUSによると,eスポーツゲーマーに一般的なのは,25インチサイズで解像度1920×1080ドットのディスプレイであるという。こうした25インチディスプレイの見え方を,PG27AQNで擬似的に再現するのがeSportsデュアルモードだ。
 まず,PG27AQNでは,27インチサイズの画面から25インチ分だけを使って1920×1080ドットの映像を表示する機能がある。画面サイズや解像度が大きくなったことで,プレイに違和感が出るというゲーマー向けに,違和感を感じにくい表示を実現するわけだ。
 さらにeSportsデュアルモードでは,27インチサイズの画面から,25インチ分の解像度2368×1332ドットで表示することで,25インチクラスと同じ映像のサイズで,1920×1080ドットよりも高解像度で精細感のある表示を実現するという。

eSportsデュアルモードの概念を説明するスライド
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 似たような機能は,BenQがZOWIEブランドで展開するゲーマー向け液晶ディスプレイも採用している。かなりマニアックな機能ではあるが,eスポーツプレイヤーであれば,歓迎する人もいるだろう。

PG27AQNの背面。ROGブランドのディスプレイらしいデザインで,ROGのシンボルマークにはカラーLEDが組み込まれている
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発表会場には,2023年5月以降に発売予定という27インチ1440pの有機ELディスプレイ「ROG Swift OLED PG27AQDM」も展示されていた
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有機ELディスプレイならではの色再現性の高さや高コントラスト表示,240Hzのリフレッシュレートといった特徴を有する
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