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薄型軽量化を実現したゲーマー向けスマホ「ROG Phone 8」が登場。カメラや防水機能の強化でゲーム以外の使い勝手を高める
メインメモリ容量や内蔵ストレージ容量,背面パネルのデザインが異なる複数モデルをラインナップしており,米国市場における価格は以下のとおり。日本国内での発売も予定しているが,具体的な発売時期や価格は明らかになっていない。
- ROG Phone 8:メインメモリ容量12GB,内蔵ストレージ容量256GB,1099.99ドル
- ROG Phone 8 Pro:メインメモリ容量16GB,内蔵ストレージ容量512GB,1199.99ドル
- ROG Phone 8 Pro Edition:メインメモリ容量24GB,内蔵ストレージ容量1TB,専用外付けクーラー同梱,1499.99ドル
ASUSは,ROG Phone 8では「Beyond Gaming」をスローガンとして既存製品からコンセプトを大きく変え,ゲーマーだけでなく,配信者やクリエイターなど高性能なスマートフォンを求める幅広いユーザー層に向けて開発を進めたという。
筐体の公称本体サイズは,76.8(W)
本体サイズは小さくなったが,ベゼル部分を狭くしたことで,従来製品と同じ約6.78インチのディスプレイを搭載したのは評価すべき点だろう。ただ,従来製品ではベゼル部分にあったフロントカメラがパンチホール型になったので,若干とはいえ画面を隠してしまうのは,ゲーマー的に好みが分かれるかもしれない。
とはいえ,ディスプレイ上部,あるいは上下に黒枠を入れて,フロントカメラを目立ちにくくする表示モードもあるので,パンチホール型カメラで映像が隠れるのを嫌うゲーマーでも,実害は少ないだろう。
サイズの話が先行したが,ディスプレイパネルは,解像度が1080×2400ドット,アスペクト比9:20の有機ELパネルを採用する。最大輝度が従来の1500nitから2500nitへと大きく向上したのがポイントで,明るい屋外でも映像を見やすい。このあたりも普段遣いを意識した設計と言えようか。最大リフレッシュレートは165Hzで,従来製品と変わらない。
背面は比較的落ち着いたデザインで,ゲーマー向けの要素と言えるのはLEDイルミネーションくらいだろうか。
リアカメラは,標準と広角,望遠の3眼式で,ASUSの一般消費者向けスマートフォン「Zenfone」シリーズで培った技術を盛り込んでいるのが見どころとなっている。とくに本体に内蔵する6軸のジンバルモジュールを使った手ぶれ補正機能によって,ブレの少ない写真や動画が撮影可能だ。加えて,機械学習を活用した写真の高画質化技術や,動画撮影時のノイズ除去機能も利用できる。
搭載SoC(System-on-a-chip)は,Qualcommのハイエンド市場向けモデル「Snapdragon 8 Gen 3」を採用しており,ROG Phone 7と比べて大幅な性能向上を達成したという。さらに,ROG Phoneシリーズ独自のゲーム用動作モード「X mode」との組み合わせにより,同じSnapdragon 8 Gen 3を採用した他社製品と比べても高い性能を発揮するそうだ。なお,X modeを無効化した場合のテスト結果は明らかになっていない。
SoCの性能を引き出す冷却機構は,ROG Phone 7をベースとしつつ,細かな改良を施したという。ROG Phone 8では,SoC周辺に小型の銅製ヒートシンク「Rapid cooling Conductor」を追加することで,ROG Phone 7と比べて冷却機構が20%向上したそうだ。具体的な資料はないが,ASUSは「『崩壊:スターレイル』のような重量級ゲームを30分間連続してプレイしても,フレームレートは60fpsをキープできる」とアピールする。
ROG Phoneシリーズでおなじみの外付けクーラー「AeroActive Cooler」は,ROG Phone 8に合わせて小さくなったものが登場した。ただ,ROG Phone 8に接触するベルチェ素子のサイズが,ROG Phone 7用の「AeroActive Cooler 7」と比べて約2.6倍に大きくなったのに加えて,空冷ファンの回転数を高めて,冷却効率が1.2倍になったとのこと。
なお,ROG Phone 7の上位モデルである「ROG Phone 7 Ultimate」には,AeroActive Coolerによる送風を筐体内部に取り込む「AeroActive Portal」という通気孔があったのだが,ROG Phone 8では,より優れた防塵防水機能を実現するために採用を見送ったそうだ。
ROG Phone 8では,ゲーマー向け機能でも機械学習処理を活かしている。たとえば,ゲームプレイを支援する「X Sense」は,「X Sense 2.0」へバージョンアップして「原神」で利用できるようになった。ドロップしたアイテムの自動収集や,移動中に自動で走ったり,会話の自動送りをしたりといった具合にゲームプレイをサポートする。
また,敵を倒した瞬間や勝利したときなど,ゲーム内で起こった重要なイベントを自動的に録画する「X Caputure」といった機能も変わらずに利用可能だ。
ただし,これらの機能は利用できるタイトルは,地域に制限があるようで,たとえば原神でX Sense 2.0を使えるのは,いまのところ中国を含めた一部の国や地域に留まるとのこと。日本国内で利用できるようになるのかは明らかになっていない。
ASUSの日本語公式Webサイト
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