「LJL 2019 Spring Split」Week6 レポート。DFM Kazuコーチが前半戦を振り返るインタビューも掲載
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Week5までの試合を終え,折り返し地点を走り始めた「LJL2019 Spring Split」。独走状態のDFMとそれを追いかけるチームがある一方,なかなか勝ち星を重ねられずにいるチームもあり,明暗がはっきりと分かれ始めている状況だ。ここから,各チームの巻き返しはあるのだろうか。
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「League of Legends Japan League(LJL)」公式サイト
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Week6 試合結果
- | 勝利チーム | - |
---|---|---|
第1試合 | Burning Core | Rascal Jester |
第2試合 | Burning Core | Sengoku Gaming |
第3試合 | Sengoku Gaming | Rascal Jester |
第4試合 | DetonatioN FocusMe | AXIZ |
第5試合 | Crest Gaming Act | AXIZ |
第6試合 | DetonatioN FocusMe | V3 Esports |
第7試合 | Crest Gaming Act | Unsold Stuff Gaming |
Burning Coreは2連勝し,上り調子。また,DFMも変わらず2連勝で今週を切り抜け,連勝数を11に伸ばしている。
そしてこの日の最終試合では2位・3位対決のCrest Gaming Act(CGA) vs. Unsold Stuff Gaming(USG)が行われ,43分の熱戦の末,CGAが勝利した。途中,Luna選手の体調不良により試合が20分ほど中断されるなどのトラブルもあったものの,CGAにとってはゲーム差を広げる貴重な一勝となった。
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注目試合 DetonatioN FocusMe vs. V3 Esports

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バン・ピック フェーズ1
DFMはサイラスを1stピックし,続いてCeros選手の得意チャンピオン,ハイマーディンガーをピック。ここまではDFMとしてはよくある形で,V3 Esports(V3)にとっても想定内だろう。対するV3はヤスオをピック。ヤスオはクリティカルアイテムに変更が入ったことにより勝率が上昇しており,最近注目されているチャンピオンの一人だ。また,V3はハイマーディンガーへのカウンターとしてシンドラをピックし,チャンピオンの個々の力でDFMに対抗していく姿勢を明らかにした。
バン・ピック フェーズ2
DFMがピックしたのはカイ=サとガリオSupportのコンビ。それに対してV3がヤスオのSupportとしてピックしたのは,なんとセジュアニ。スキルE「永久凍土」のパッシブ(敵に対して,自身と近くの近接チャンピオンが通常攻撃するごとに「凍傷」のスタックを付与する)のスタックを溜めやすいことや,スキルQ「猪突凍進」のノックバックによってヤスオのR「鬼哭啾々」を発動できることなどから,ヤスオと相性がいいと言われているチャンピオンだが,Supportとしての運用は非常に珍しい。
Detonation FocusMe | V3 Esports | |
---|---|---|
BAN1 | スレッシュ | ルシアン |
BAN2 | エイトロックス | ヨリック |
BAN3 | ジェイス | タム・ケンチ |
PICK1 | サイラス | ヤスオ |
PICK2 | ハイマーディンガー | アーゴット |
PICK3 | シン・ジャオ | シンドラ |
BAN4 | ジャーヴァンIV | ダリウス |
BAN5 | グラガス | エズリアル |
PICK4 | ガリオ | リー・シン |
PICK5 | カイ=サ | セジュアニ |
試合内容
試合序盤は,V3のNeo選手が執拗にボットギャンクを仕掛けていく展開。これに対して,なんとか耐えながらファームを続けていたYutapon選手とGaeng選手。試合時間14分頃には待望のカウンターギャンクが決まり,リーシン・ヤスオ・セジュアニのオールインを受けて残り体力わずかとなったYutapon選手が逆にダブルキルを取ることに成功した。
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大きく差が開いたのは試合時間20分。フラッシュがない状態でジャングル内を移動していたAce選手のスキを見逃さなかったCeros選手が,ハイマーディンガーのR「CH-3X稲妻グレネード」でエンゲージ。そこからSteal選手がフラッシュインし,Gaeng選手がガリオのR「英雄降臨」でフォローするという完璧な連携が決まり,DFMが1キルを獲得。
反撃を試みたV3だったが,この時点で若干の装備差があったこともあり,DFMがエース(5人全員をキル)を獲得し,大きく戦況が傾いてしまった。
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苦しい展開となったV3側は29分頃にジャングル内で戦闘を仕掛けたが,戦闘地点にハイマーディンガーのタレットが大量に設置されていたことや,Yutapon選手がガーディアンエンジェルを完成させていたこともあり,返り討ちにあってしまう。
この戦闘でさらにエースをとったDFMはそのままバロンも獲得。一気に流れに乗り,V3陣営のネクサスタワーを破壊して試合に勝利した。
Week6 終了時点 順位表
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2位争いは,USGとの直接対決を制したCGAが一歩リード。敗れたUSGは依然3位であるものの,4位,5位との差がわずかとなり,立場が一気に危うくなってしまった。またWeek5で5位につけていたBurning Coreは4位へと浮上し,USGとの1ゲーム差をまで縮めた。
一方,Rascal Jesterはこの日,2戦2敗で5位に転落。後半戦に向けて苦しいスタートとなりそうだ。
そして今週は,11連勝を達成した直後のDFM Kazuコーチに話を聞けた。これまでのDFMの戦いぶりや,今後の目標について語ってもらったので以下に掲載する。
DetonatioN FocusMe Kazuコーチインタビュー
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4Gamer:
本日はよろしくお願いいたします。まずは,今シーズンのLJLでのDFMの戦いぶりを振り返ってもらいたいのですが,ここまで戦ってみていかがだったでしょうか。
Kazuコーチ:
ここまで11連勝という結果を残せているのですが,チームとしてはまだまだ未完成な状態だと思います。今年から新たにGaeng選手とRamune選手が加入したので,「6人体制だからこそできる新しい戦い方」を模索している段階ですね。
4Gamer:
今シーズンのDFMの強みは何だと思いますか。
Kazuコーチ:
どんなドラフトをされたとしても,自分たちの得意なプレイスタイルを押し付けられるのが強みだと思っています。
4Gamer:
DFMは戦術の幅が広く,特に昨シーズンでは斬新な戦術を多用していた印象があります。
Kazuコーチ:
あの頃はファンネリングがメタになったり,ADCが極端に弱かったことが重なって,結果的に奇抜な戦術が多くなってしまいました(笑)。Yutapon選手やEvi選手のピックの幅が広いので,それを活かしたドラフトを意識しています。
4Gamer:
奇抜な戦術というのは,Kazuコーチから提案するのでしょうか?
Kazuコーチ:
僕からのときもありますし,選手から提案されることもあります。海外で斬新な戦術が出てきたときは,僕が詳細をチェックして選手に伝えて「とりあえず練習してみなよ」と言ったり。
選手はランク戦でプレイしてみた感触や,敵にプレイされたときの印象から「今のメタだとこれが強いかもしれない」といった提案をしてくれます。
そうしたものは練習試合で何度か試してみて,調子がよかったら本番で出すという感じですね。
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4Gamer:
今シーズンからチームに加入したGaeng選手の調子はどうでしょう。
Kazuコーチ:
彼とYutapon選手のコンビはほかのチームに比べて非常に強く,かつアグレッシブですね。最近になってコミュニケーション面や戦術面での連携もスムーズになってきているので,コーチとしては非常に心強いです。
4Gamer:
DFMが今シーズンを1位抜けした場合,プレイオフで戦う可能性が高いのは今のところCGAかUSGだと思うのですが,この両チームの印象についてお聞かせください。
Kazuコーチ:
CGAはすごくバランスの取れたチームで,DFMと似た雰囲気があると思っています。MidのLuna選手は相手を圧倒してソロキルするイメージがあると思うんですが,僕的にはうちのCeros選手と似た役割をしていると思うんですよね。
TopのNap選手は1対1のレーニングが強くて,プレイスタイルがEvi選手と似ています。BotレーンでもArt選手がブラッドミアを使ったり,Grendel選手が要所でゲームメイクしたりする点がDFMと似ていて,いろいろな面で共通点があります。
来週はその似たもの同士であるCGAと戦うことになるので,どういう試合になるのか楽しみです。
4Gamer:
USGついてはどうでしょう。
Kazuコーチ:
MidのDasher選手は本当にうまくて,警戒しないといけないプレイヤーです。ボットのKeymaker選手はガリオやマルザハールなどメイジ系のチャンピオンを使うという特徴があるので,そういった奇抜なピックに対してしっかり対応できるかがポイントになると思います。
あとは,こういった尖ったバランスのチームはメタの影響を受けやすい傾向にあるので,今後のメタの変化にどう順応してくるのかにも注目ですね。
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4Gamer:
メタの話が出ましたが、パッチ9.3の影響についてはいかがでしょう
Kazuコーチ:
正直,ADCとヤスオが強すぎますね(笑)。ヤスオはLJLでの評価はまだそこまで高くないですが,今日相手チームにピックされましたし,海外ではバン or ピックの扱いになっているところも多いです。
それに加えて,パッチ9.3ではMidで使うチャンピオンが全体的に弱体化されたので,今はボットレーンの重要性がかなり増しています。
4Gamer:
DFMとしては,今のパッチはプラス,マイナスどちらに働いていますか。
Kazuコーチ:
選手みんなのチャンピオンプールが広いので,特に困ることはないですね。変化していくことについては危機感がないというか,むしろ楽しみなくらいです。
4Gamer:
最近よく見かけるようになった新チャンピオンのサイラスについての評価をお聞かせください。DFMはサイラスを1stピックすることが多いですよね。
Kazuコーチ:
チームによって評価が分かれるチャンピオンだと思うんですよね。バンするチームがあれば,1stピックを狙うチームもあり,「1stピックでは選ばないけど,2巡目で空いていたら取る」というチームもある。DFMに関しては,サイラスの評価は高めです。
4Gamer:
サイラスの強みはどこだと思いますか?
Kazuコーチ:
TopかMid,場合によってはJungleかSupportですら使える可能性があるので,バンピックの時点で対処しづらいのが強みです。
それからサイラスって,チームファイトのときに対応するのが難しいチャンピオンなんですよ。敵チームのアルティメットを奪って使えるわけですが,ノクターンやリサンドラのアルティメットなどは対処するのが難しいですし,「誰々のアルティメットを取られたから,こういう形のエンゲージに気を付けて!」ということを瞬時に皆で共有するのは大変です。
チーム内では日本語や韓国語,英語などを織り交ぜてコミュニケーションしている場合もありますし,そういった相手のミスをつきやすいのも強みの1つですね。
4Gamer:
バン・ピックの面でも,コーチからしたら扱いに困るチャンピオンなのではないでしょうか。
Kazuコーチ:
そうですね。相手にサイラスをピックされた場合,こちらが強力なアルティメットを持つチャンピオンをピックすると「敵に塩を送る」ことになりかねないので……コーチとしては,バンかピックを早めにして,消えてもらうとありがたいです(笑)。
4Gamer:
最後に,これからの戦いに向けた意気込みをお願いします。
Kazuコーチ:
DFMはまだまだ成長中のチームなので,これからもいろいろなチームとの練習試合を重ねて,まずはLJLでのプレイオフ進出を目指します。
その後はMSIやWCSなど,世界の舞台で戦えるチームに仕上げていきたいと思っているので,みなさん応援よろしくお願いいたします。
4Gamer:
今後の活躍を期待しています。本日はありがとうございました。
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