ニュース
[TGS 2010]スクエニブースの「マインドジャック」で,他人の体を乗っ取りながら銃撃戦を楽しんできました
シナリオ上でもシステム上でも
「マインドハック」がキーワード
6月25日の記事,そして7月22日の記事でお伝えしているように,マインドジャックでは,ジム・コービンとレベッカ・ウェイスという,対立陣営に属する2人の主人公が存在する。
ここで基礎情報なのだが,本作はマルチプレイ対応。ただし,FPSでよくある「シナリオを楽しむシングルプレイとは別に,マルチプレイが用意されている」のではなく,1人のプレイヤーが“部屋”を作って片方の主人公でプレイを始めたストーリーモードに対し,他のプレイヤーがもう片方の主人公,あるいはジムの陣営やレベッカの陣営の兵士として乱入し,“部屋”を作ったプレイヤーと対決したり,協力してストーリーを進めたりできるようになっているのだ(※乱入されずプレイしたい人向けの設定も用意されているとのこと)。
プレイヤーは,左右のアナログスティックを同時に押し込むか,プレイヤーキャラクターが倒されると,「ワンダラー(電子的な魂)」と呼ばれる霊体のような状態になり,そこで別のキャラクターに憑依するように動くことで,マインドハックが可能になる。
ここで重要なのは,「それまで戦闘に参加していなかった中立の存在を一瞬でこちら側に引き込める」という部分。マインドハックすることにより,敵がまったく意識していない方向から奇襲を仕掛けるチャンスが生まれたりする。
また,マップ上に置かれているロボットにはシールドを装備したものもあるため,これを操って味方の前に立てば,戦況において支援的な役割を担当することも可能だ。
マインドハック中,本体となるキャラはAIによる自動操作となるため,「ボケっと立ち尽くしている本体が狙い撃ちを受ける」などいった状況には陥らない。とはいえそこはAI操作なので,奇襲を受けたときにうまく対応してくれるかは不安が残るのも確か。ジムとレベッカがやられるとその時点で敗北となるので,ある程度の安全は確保しておきたい。
加えて,いったんスレーブ化してしまえば,マインドハックも行えるようになる。ストーリーの途中で現れる強敵も,マインドスレーブ化すればマインドハック可能なので,これもうまく使えばゲームを有利に展開できるようになるだろう。
これら独自のシステムがゲームバランスに与える影響は大きく,SF系TPSというコトバから想起されるイメージから,マインドジャックはうまく差別化されている。とくに強く感じたのは,“バカ正直に”真っ正面から撃ち合うよりも,自陣営に有利なシチュエーションを作り出せるよう,マインドハックやマインドスレーブといったシステムを駆使していったほうが,勝利に近づくという部分だ。
ブース担当者によると,実際,純粋なエイミング能力勝負になるようなバランスではなく,ハチャメチャ度合いを高めることでマルチプレイへ参加するハードルを下げ,より多くの人がマルチプレイを楽しめるゲームを目指しているとのことだった。
なお,マインドジャックでは,ゲームプレイの内容に応じてプレイヤーに経験値が支給されるようになっている。経験値が溜まるとレベルアップして「アーツ」と呼ばれるスキルを取得できるようになっており,キャラクターの性能を向上させることが可能だ。
今回の試遊時間中,残念ながらアーツの獲得までは至らなかったが,アーツには,通常時の身体能力をアップさせるものや,ワンダラー状態(※マインドハック対象を探している,いわば幽体離脱した状態)でも攻撃可能になるもの,ワンダラー状態時にステルス機能が有効となり,敵から見えなくなるようになるものもあったりするそうだ。ただ,アーツには装着数の制限があり,さらにアーツの組み合わせ次第で最大値も変わるとのことなので,アーツの選び方でもプレイスタイルにはかなりの差が出そうな予感がある。
ところで今回筆者はブース担当者と一緒にジム側陣営に所属し,ほかの来場者2名と対決したのだが,幸か不幸か,最初はシステムに慣れず,普通に撃ち合いをしてしまったことで,マインドジャックが持つ「基礎部分の完成度が高いこと」を確認できた。重厚な雰囲気のグラフィックスに,迫力あるサウンドも手伝い,普通に撃ち合っているだけでも楽しめてしまうのだ。
言葉で説明すると少々ややこしく感じるマインドハック周りのシステムだが,思うにこれは,プレイしながら身体で憶えていくのが正解なのだろう。気になった人は,ぜひスクウェア・エニックスブースで体感してみてほしい。
「マインドジャック」公式サイト
キーワード
(C) 2011 SQUARE ENIX Co.,Ltd. All Rights Reserved. / Developed by feelplus inc.
(C) 2011 SQUARE ENIX Co.,Ltd. All Rights Reserved. / Developed by feelplus inc.