マフィア梶田の二次元が来い！ / 第31回：ロボ娘のパイロットになりたいピュアで独裁的なジオニスト

　つい先日，Xbox 360用RPG「Fable III」をクリアしたんですよ。本作を知らない人はこちらの記事をチェックしてもらえると，その独特なゲーム性がよく分かると思うのですが，大雑把に説明すると，プレイヤーの選択次第で，主人公を“善人”にも“悪人”にもできるというRPG。実に俺好みのゲームなんです。
　まだライターになる前，学生の頃に第1作「Fable」をプレイしたときは，本当に衝撃を受けましたね。“正義の味方”を強制されるのではなく，自らの意志で進む道を選べる自由度の高さに，「こんなクールなゲームやったことないぜ！」と大興奮でした。
　それ以来「Fable: The Lost Chapters」「Fable II」とシリーズ作品はすべてプレイしてきたのですが，最新作である本作では，プレイヤーがなんと“王様”になれるということで，随分前から発売を心待ちにしていました。

　で，発売されてから約3日でクリアしたんですが，やはり尖ったゲームでしたねぇ。ストーリー序盤は，独裁政治で民衆を苦しめる王（主人公の兄）を打倒するため，仲間集めに奔走するという，RPGとしては至極真当な内容になっているのですが，サブクエストで下着泥棒を依頼されたり，テーブルトークRPGの世界に転送され，そこで冒険をするはめになったりと，相変わらず独特のセンスが光っています。
　また，革命を成功させたあとには，自らが王となって国を統治することになるのですが，そこでプレイヤーは，国の行く末を決めるさまざまな選択を迫られるんですよ。民のために身を粉にして善政を行うこともできるし，逆に重税を課し，国費を横領するような暗君にもなれます。当然，プレイヤーの行動によって物語の展開も変わるのですが，俺は徹頭徹尾悪人として振舞っていたので，非常に後味の悪いエンディングを見るハメになりました……。我ながら自業自得としか言いようがない。

　ただ，今回はストーリーの厚みが増していることもあってか，従来シリーズに比べて自由度が若干低下している印象もあります。武器のバリエーションが物足りなかったり，フィールドを探索する楽しみが減っていたりと，個人的にちょっと残念な部分もありました。それでも十分に面白いのが凄いんですけどね。

　まぁメインストーリーをクリアしたとは言っても，まだやり残したサブクエストがありますし，マルチプレイでほかのプレイヤーの街を荒らしたり，女性キャラを妊娠させたりしたいので，しばらくは「Fable III」を遊び続けますよ。もしスキンヘッドでモラル最低のキャラクターが求婚してきたら，それは多分俺です。