プレイレポート
ロスサントスデビューは今からでも遅くない! まだまだ進化を続ける「グランド・セフト・オート:オンライン」のプレイレポートを掲載
しかし,もう一つの注目コンテンツだった本作のオンラインモード「グランド・セフト・オート:オンライン」(以下,GTAO)は,国内におけるサービス開始が発売日から約1か月遅れ,楽しみにしていたファンの不興を買った。かくいう筆者も発売日から遊べるものだと思って期待していたのだが,待ちくたびれた結果,GTAOをプレイするタイミングを逃してしまっていた。
そんな2月某日,ロックスター・ゲームスが開催したメディア向け体験会に参加し,ロンドンのロックスタースタッフを交えてGTAOをプレイする機会を得た。体験会自体は2時間程度のものだったが,ゲームの進め方やシステムについてレクチャーを受けたことで,あらためて「やってみようかな」と思った次第である。というわけで,遅ればせながら,じっくりとプレイしてみて感じたGTAOの魅力をお伝えしたい。
「グランド・セフト・オートV」公式サイト
悪鬼羅刹が跋扈する街,ロスサントス
チンタラしてたら生き残れないぜ!
GTAOにおいて,まず最初に行うことは,プレイヤーの分身となるキャラクターの作成。「ストーリーモードのキャラクターじゃないの?」と思うかもしれないが,おそらくロスサントスのいち住人となることがコンセプトの一つであり,そのために差別化が図られているのだろう。
このキャラクター作成だが,なかなか手が込んでいる。父母と祖父母を設定するところから始めるのだが,この選択いかんによってプレイヤーの容姿が決まるのだ。さらに父親と母親,どちらの血を強く受け継ぐのかも設定する必要があり,自分が思い描いているキャラクターを作るのは結構難しい。筆者は,一刻も早くロスサントスに繰り出したかったので,なんとなく自分に近いルックスで妥協してしまったが……。
スタート直後のチュートリアルを終えると,街の一角に放り出されることになる。「ギャングスタに俺はなる!」と心に誓って街を歩いていたら,突如として現れた暴走カーに轢き殺されるという,衝撃的でトホホな幕開けとなった。GTAOでは,同じ街(セッションのようなもの)に最大16人のプレイヤーが存在し,各自が好き勝手に活動している。そのため,街中でチンタラしていると,ほかのプレイヤーが運転する車に轢かれたり,出会い頭に射殺されたりといったことが日常茶飯事の模様。さすがロスサントス,ブレない街だぜ!
そういうことなら,自衛手段として武器を購入……といきたいところだったが,GTAOにはプレイヤーランクの概念があり,このランクを上げると使用可能な武器が徐々に解除される仕組みになっている。つまり,プレイヤーはミッションやジョブをこなしてランクを上げつつ,その報酬を貯めて少しずつ“本物のワル”に成長していくのだ。
何でもありのレースにデスマッチに協力ミッション
ギャングスタへの道は険しいぜ!
ロスサントスでギャングスタとして成り上がろうにも,序盤は小さな仕事しか引き受けられない。早い話が「リスクを伴うヤマを,どこの馬の骨とも知れないヤツには任せられない」からであり,まずは小口の仕事を細々とこなして,取引先の拡大を目指すことになる。
ランクアップに必要な経験値はミッションやジョブを達成すると獲得できるが,その内容は特定の目標を盗む,爆破するといったストーリーモードに近いものをはじめ,デスマッチやレース,パラシューティングなどバラエティに富んでいる。ちなみにミッションやジョブはソロでプレイできるが,フレンドや同じ街で遊んでいるプレイヤーの参加を募って,協力や対戦することが可能。苦手なミッションであっても,誰かの協力を得ることでクリアできる……かもしれないというわけだ。
筆者のお気に入りは,自動車を使ったレースの「ニュルブルクリンク」。フィールドの勾配やヘアピンカーブなどを含むテクニカルな構成が特徴で,かなり難易度が高いコースになっている。自動車だけでなく,オフロードバイクによるレースも楽しい。X GamesやRed Bull X-Fightersといったエクストリームスポーツのイベントが好きだったこともあり,ガッツリと走り回っている。
レースには武器が使用可能なルールもあるのだが,筆者がプレイしたときは絶えず銃弾が飛び交うだけでなく,しまいには先頭を走っていたドライバーが乗り物を捨てて仁王立ち,後続の車両を次々と爆破するといった展開に。こうなるとほかのプレイヤーも黙ってはおらず,まるでマイケル・ベイ監督映画のように,やたらと爆発炎上しまくる阿鼻叫喚のレース(?)に発展していった。いや,もうメチャクチャなゲームである。もちろん,いい意味で。
仲間と協力するミッションは,AI操作の敵対勢力から“ヤバいブツ”や乗り物を強奪したり,ターゲットを暗殺したりといったもの。自分でほかのプレイヤーに呼びかけることもできるし,ほかのプレイヤーが難度の高いミッションに挑む仲間を募集しているケースもある。
一方,対戦形式のジョブは,2チームで戦うチームデスマッチが盛んに行われている。もちろん,個人戦も可能だが,現時点で遊んでいるプレイヤーは手練が多く,GTAOでは出遅れた感のある筆者は苦戦気味。それでも,トップを勝ち取ったときの“してやったり感”は格別だ。もう脳汁が出るくらい!
レースとデスマッチのジョブは「コンテンツクリエイター」によって,プレイヤーが作成可能だ。ロックスター・ゲームス公式SNS「ロックスター・ゲームス Social Club」で公開すれば,実際にGTAOのジョブとして遊べるようになる。さらに多くのプレイヤーから評価されることで,「ロックスター・ゲームス認定ジョブ」に選出されることも。現在,「コンテンツクリエイター」はβ版とのことで,今後のアップデートが予定されているようだ。
前述の「ニュルブルクリンク」もプレイヤーが作成したジョブで,2月下旬に「ロックスター・ゲームス認定ジョブ」に選出されている。こうしたファンメイドのジョブは,「ロックスター・ゲームス Social Club」で検索可能 |
ロスサントスデビューは今からでも遅くないぜ!
やや駆け足気味にはなったが,ここまでの紹介を読んで,GTAOについて少しでも興味を持ってもらえたら幸いだ。そんな「これから始めてみようかな」と考えている人に向けて,ロスサントス在住の先輩としてアドバイスを送りたい。
まずはゲーム開始直後だが,プレイヤーキャラクターはとにかくステータスが低い。弱肉強食の街で生き抜くために,序盤はステータスを伸ばすことを考えてみるといいだろう。ステータス項目のうち,筆者が最も重要だと感じたのは体力だ。GTAOではボディアーマー(いわゆる防弾チョッキ)を購入できるが,相手の使用武器によっては一瞬でなくなってしまうため,最終的には体力が生死を分けることになる。
では,どうすれば効率よく体力を伸ばせるのか。それにはゴルフやテニスといったスポーツで体を鍛えるか,人通りの多い場所で通行人を片っ端から殴り飛ばせばOK。ちなみに筆者は通行人を次々にブン殴り,警察が現れそうになったら,手配度を消せるロスサントス・カスタムに逃げ込む……といった行動をくり返した。そこそこ時間はかかるが,ミッションの途中で力尽きないためにも体力強化は不可欠だ。
体力の次は金。ロスサントスでは何をするにも金が必要だ。金さえあれば,クールな高級車を手に入れて改造するのも,街を見下ろせる高層マンションに部屋を借りるのも思いのまま。しかし,ゲームを始めたばかりでは財布の中身は寂しい……。そこで,盗んだ高級車を売り飛ばして荒稼ぎする仕事(?)をおすすめしたい。ロスサントス・カスタムに持ち込めば,車種によっては5000ドルを超える高値で売れることもあり,通常のミッションをこなすよりも手っ取り早く稼げるはずだ。
ただし,NPCが運転中の車を奪うと,プレイヤーに懸賞金がかけられることがある。こうなると,同じ街にいるプレイヤーが懸賞金を目当てに襲ってくるので危険極まりない。できるだけ,路上に駐車されている高級そうな車を狙うほうが無難だろう。
それから,稼いだ金を銀行に預けることも忘れてはならない。預金は街角にあるATM,またはスマートフォンで銀行のサイトにアクセスすれば可能。GTAOでは,ほかのプレイヤーに倒されると手持ちの金を奪われてしまうので,大金を持ち歩くべきではないのだ。100ドルを支払えば,ほかのプレイヤーに攻撃されなくなる「パッシブモード」を有効にできるが,それでも車両で体当たりをされるとダメージを受けてしまう。結局のところ,周辺にいるプレイヤーの動向に注意しながら,こまめに預金するのがベストな自衛手段と言えよう。
日本国内のサービスインから約4か月が経過したGTAOではあるが,ロックスター・ゲームスは継続的なアップデートを表明しており,今後も新たなコンテンツが追加されていくことは間違いない。個人的には「グランド・セフト・オート サンアンドレアス」の舞台となったカジノの街,ラスヴェンチュラス(ラスベガスをモデルにしたエリア)をぜひとも実装してほしいと願う次第だ。
まだまだ広がり続けるGTAOの世界,さまざまな欲望が渦巻くロスサントスで,一緒にギャングスタの頂点を目指してみないか?
「グランド・セフト・オートV」公式サイト
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(C) 2013 Rockstar Games, Inc.
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- グランド・セフト・オートV (2013年秋発売予定) 【CEROレーティング「Z」予定】
- ビデオゲーム
- 発売日:2013/10/10
- 価格:¥5,000円(Amazon) / 5200円(Yahoo)