プレイレポート
スキルを多用して戦うバトルシステム“連撃アクション”とは? ベクターの新作MMORPG「BOUNDRA」のプレイレポートを掲載
台湾のゲームデベロッパ InterServ Internationalが開発したBOUNDRA(原題:界天Online)は,光と闇,二つの軍勢が織り成す壮大なドラマと,“連撃アクション”と銘打たれた爽快感溢れるバトルが魅力のタイトルだ。
本作には,キャラクターをはじめとする数々の育成要素,クエスト形式で綴られるストーリー,妙に充実した農園といったサブコンテンツ,PvP要素など,MMORPGとして求められるものは一通り揃っている。それにプラスしてBOUNDRAならではのオリジナル要素も盛り込まれており,プレイヤーは自分のやりたいことを見つけ,BOUNDRAの世界を自由に楽しむことになる。
今回は,クローズドβテスト前に行ったテストプレイで得た情報をもとに,本作の基本システムと魅力的なオリジナル要素の数々を紹介していこう。オーソドックスなMMORPGかと思いきや,やたらと凝った部分もあったりして,プレイすればするほどじわじわと楽しくなってきそうなタイトルだ。
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5種類のソイル(職業)の選択で戦い方が変化。将来的にはサブ職業も実装される
BOUNDRAの世界には,対立する二つの種族“武神”と“魔族”が存在していて,プレイヤーは武神側の英雄となり,魔族と激しい戦いを繰り広げる。なお,武神と魔族の関係は,光と闇の対立と置き換えることもでき,両者の戦いはゲーム内で“BOUNDRA”と呼ばれている。
キャラメイクでは,最初に名前と外見的特長(性別/顔/髪型/体格)を決める。体格で大人と子供の2種類が用意されている点がユニークだ。能力には影響はしないようなので自分の好みで選択しよう。
クローズドβテストの段階で実装されるソイル(職業)は,セイバー/マギア/ヒーラーの3種類。フォートとガンナーはオープンβテスト以降の実装となる。それぞれの特徴を簡単に紹介しておこう。
●セイバー
剣を使った近接戦闘を得意とする戦士。古代の舞の技法を用いた独特の戦闘法で,敵に連続攻撃を叩き込む。
●マギア
火と氷のマナを転化し,強力な魔法として解き放つことができる魔術師。範囲攻撃で敵を一網打尽にしよう。
●ヒーラー
高い精神力を持つ癒し手。攻撃能力も備わっているが,味方を援護することで本領を発揮するタイプ。
●フォート
並外れた体力を持つ生存能力の高い戦士で,パーティでは味方を守る盾役として活躍する。
●ガンナー
ボウガンタイプの武器を装備し,遠距離から敵を攻撃するアタッカー。破壊力はあるが防御力は低い。
ステータスは筋力/体力/敏捷/知力/精神の5種類で,レベルが上がると,各ソイルに必要な能力を中心に数値が上昇していく。レベルアップ時は,自分で振り分けることのできるステータスポイントも入手できるので,長所を伸ばすか短所を補うか,自由に使ってキャラクター育成を行う。レベル50に達するとサブのソイルも獲得できるということだったので,メインだけでなくサブのソイルを何にするかでも伸ばすべきステータスは変わってくるだろう。
各ソイルは,それぞれの特徴に合ったスキルを習得できる。レベルが上がるごとにスキルの種類が増え,またスキルのレベルも上昇させることで効果をアップさせられる。スキルの習得とレベルアップには“SP”が必要になるが,こちらはレベルアップではなく,クエストや戦闘で入手する仕組みだ。スキルのレベルが上がれば必要なSPは増えることになるが,ステータスポイントと違って入手できるポイントに制限はないため,最終的にはすべてのスキルを習得可能だ。成長を実感できるポイントなので,レベルが上がったら早い段階でスキルを強化していきたい。
なお,メインとサブのソイルは自由に切り替えることができるとのこと。スキルが共通になるかどうかは不明だが,敵に合わせてソイルを変更したり,パーティプレイ時に足りないソイルで参加したりといったことは普通にできるようだ。
スキルを多用して戦うスタイルが生み出す,躍動的で爽快なバトル
クエストはクリックするだけで目的地まで(敵を倒す場合は目的の敵がいる場所まで)自動で移動する機能も搭載されており,ストレスを感じずにプレイできるのは嬉しいところ。会話中にNPCが動いたり,クエストで進入するダンジョン内でNPCと共闘したりといった演出も多く,じっくりと物語を楽しませてくれる。
バトルは,スキルを多用して敵を倒すタイプだ。敵に向かって突進したり空中から敵を強襲したりするような移動を伴うスキルが多く,序盤に覚えるスキルからエフェクトがド派手なこともあって,きらびやかな戦闘が展開される。各スキルのクールタイムが比較的短いので操作は忙しいが,その分うまく敵を倒せたときの爽快感はかなりのものだ。
また,「連撃(コンボ)システム」により,敵を連続で狩り続けると,敵に与えるダメージが増加するなどの恩恵を受けられる。敵の数が限られるダンジョンでは狙いにくいが,フィールドでの狩りでは,うまくコンボをつなげていくことで効率が上がりそうだ。
豊富なクエストが用意されているBOUNDRAだが,全体的には,クエストを進めるよりも敵を数多く倒して経験値を稼ぎつつレベルを上げていくバランスとなっている。バトル自体が楽しいタイトルなだけに,クエスト進行はそこそこに,すぐに狩りを行えるというわけだ。
近くの敵を自動的にターゲットして戦闘を継続できるため,完全に放置して敵を倒し続けることも不可能ではない。回復アイテムなどがなくなると,自動で購入してくれるオプションすら確認できる。
実際に自動戦闘を使って戦ってみたが,移動を伴うスキルを矢継ぎ早に使うさまは,ただ見ているだけでも楽しめるものになっていた。全体的に精度が高くて,パーティプレイでも使っていけそうな印象だ。複数の敵の中から特定の相手を狙いたい場合は手動に切り替える必要があるとしても,それ以外は自動戦闘を使って楽にバトルを行うのがよいかもしれない。
ギミック満載で緊張感のあるダンジョン。パーティでの役割分担は必須
BOUNDRAのダンジョンの特徴として,ギミックが豊富なことと,最深部にいるボスまでの道程がやや長いことが挙げられる。これは,緊張感のある戦いを演出するのが狙いだそうだ。初見のプレイでは,どんな仕掛けが施されているのか,どんな敵が出てくるのか,どこまで潜ればボスにたどり着くのかがまったく分からず,死と隣り合わせの過酷な冒険を行わなければならない。
とくにクエスト進行時は,共闘しているNPCを追いかけていくと敵に囲まれたり,ギミックに触れると突然敵が湧いたりと,想定外の危険に見舞われることも多い。そうした危険が多いからこそ,クリアしたときの達成感はおのずと高くなってくるのだ。
高難度のダンジョンは,低難度のそれと比べるとギミックは少ないものの,敵が格段に強くなっている。フォートが敵の攻撃を引き付けてヒーラーが回復,マギアやセイバーといったアタッカーが着実に敵を撃破といった,役割分担をキッチリ行ったうえでの戦略的なバトルが必須になるだろう。
周回プレイ時のモチベーションを高める要素として,クリアタイムを競ったり,コンボ数を評価されたりするシステムが採用されている。気の合う仲間と,自己記録の更新を狙ってプレイするのも面白いだろう。
末永く遊べるこだわりのサブコンテンツ「農園」では何ができる?
どちらかというとバトルとキャラ育成の比重が高いBOUNDRAだが,いわゆる生活系のコンテンツにも注目すべき要素が多い。とりわけ自分専用の広大なフィールドが用意されている「農園」コンテンツは,内部でできることも多くボリューム満点だ。
畑で取れた資材類は,農園内にいる生産担当のニャコを通じて,武具や薬と交換することができる。武具は通常の店では購入できないものなので積極的に作物を育てるといいだろう。
家具や施設を自由に配置して楽しむハウジング要素もある。設置可能エリアがかなり広く,観覧車や花畑といった巨大な建築物も用意されていることから,ちょっとした“自分の村”を作る感覚に近い。設置できる建築物は数多く,柵や床といった細かいものまで用意されているので,自分好みの景観にすることはできるが……それにはゲーム内マネーが大量に必要になりそうだ。キャラクター育成と並行してお金を貯め,少しずつ施設を増やしていくのが理想だろうか。
ちなみにニャコは,プレイヤーのペットとして戦闘にも参加する。同じニャコでもさまざまなタイプが存在していて,戦いの最中に話しかけてくることもある。ソロはもちろん,パーティプレイのときも頼れる戦力となるので,大切に育てよう。
今回はシステム面を中心にBOUNDRAの紹介をしてきたが,最新のMMORPGらしく美麗に仕上がったグラフィックスにも注目してほしい。ソイルごとに衣装とスキルのエフェクトが異なっており,スキルの性能からくる操作感の違いと同時にソイル特有の見た目の違いも楽しむことができるだろう。
テストプレイの時間が短かったこともあって具体的な内容までは紹介できなかったが,エンドコンテンツとなりえるPvP要素や,数多くのシステムイベントがあることは確認できた。農園コンテンツを含め,それらの要素は比較的低レベルから楽しむことができる。既存のMMORPGの場合,こうしたサブコンテンツは高レベルプレイヤー向けになっていることも少なくないが,BOUNDRAではすべてのレベル帯のプレイヤーが対象となっているのだ。
この記事を読んでBOUNDRAが気になった人は,クローズドβテスター募集が7月8日まで行われているので,ぜひ応募してみよう。それが無理なら今後行われるであろうオープンβテストに参加してみてほしい。長時間プレイしなくても,爽快なバトルと魅力的なサブコンテンツを体験することができるはずだ。
「BOUNDRA」公式サイト
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