「バービー」のスタジオが，他人の人生を遊ぶシミュレーション「ザ・シムズ」シリーズの映画化を発表

　Electronic Artsの人気シリーズである「ザ・シムズ」（The Sims）の映画化が発表された。北米のエンターテイメントメディアThe Hollywood Reporterが報じている。

‘The Sims’ Movie in the Works With Margot Robbie’s LuckyChap, Vertigo and ‘Loki’ Director Kate Herron

　記事によれば，Disney＋のドラマシリーズ「ロキ」のシーズン1の監督を務めたケイト・ヘロン（Kate Herron）氏がメガホンをとり，ブライオニー・レッドマン（Briony Redman）氏がヘロン氏と共同でに脚本を執筆。女優のマーゴット・ロビー氏や俳優のトム・アカーリー氏らが設立したLuckyChap Entertainmentが，Vertigo EntertainmentおよびElectronic Artsと共に映画をプロデュースするという。出演者や公開時期は今のところ発表されておらず，そもそも実写映画になるのかどうかも分からない。


　2000年にMAXISがリリースした「シムピープル」に始まる「ザ・シムズ」シリーズは，ゲームの中で生活するシムと呼ばれる人々の生活に，神のような存在のプレイヤーが介入し，食事をさせたり，仕事を選んだり，結婚させたり，子供を作ったりして他人の人生を遊ぶというゲームだ。短期的な目標あるものの，シムたちに何をさせようとプレイヤーの勝手で，ゲームオーバーもない。
　開発をリードしたのは，「シムシティ」で知られるウィル・ライト（Will Wright）氏で，リリースから20年を迎えた2020年には，拡張パックを含めたシリーズ世界累計で2億本のセールスを記録したことが報じられている。

　実は，この話題は今回が初めてではなく，2007年に20th Century Fox Filmが「ザ・シムズ」の映画化を発表したことがある（関連記事）。「エラゴン 遺志を継ぐ者」などのジョン・デイヴィス（John Davis）氏がプロデューサーを務める予定だったが，その後の情報はなく，2019年頃にキャンセルされている。

　上記のように「ザ・シムズ」は，とくにストーリーもなく主人公もおらず，ありふれた人々が小さな幸せを求めて右往左往するだけのゲームなので，どのような映画になるのかは想像もつかない。LuckyChap Entertainmentは，バービー人形を主人公にした映画「バービー」を成功させた経験を持つ最もホットなスタジオだけに，期待できるんじゃないかというのがThe Hollywood Reporterの論調だ。個人的には，ぜひ出演者の頭の上に緑色のダイヤモンドを浮かばせてほしいと思う。

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