京都・みやこめっせにて,2017年5月20~21日の日程で開催されているインディーズゲームイベント
「A 5th of BitSummit」 。会場自体は前回の「BitSummit 4th」と同じだが,フロアが2階から1階に移ったことで約1.5倍の広さとなり,今回も国内外から100を超えるタイトルが出展されている。
本稿では会場の模様を写真と共にお伝えしつつ,筆者の個人的な注目タイトルも合わせて紹介してみたい。
開会セレモニーの様子。京都府のPRキャラでおなじみの「まゆまろ」も駆け付けた
入口右手に展開している任天堂ブース。Nintendo Switchで発売予定のインディーズタイトル11作品がプレイアブル出展されている。出展タイトルの詳細は,公式サイトの「こちら 」のページで確認してほしい
入口左手には,PlayStationブースが出展。こちらでは,PS4およびPS Vitaで発売されるインディーズタイトル21作品を試遊できる。出展タイトルの詳細は,PlayStation.Blogの「こちら 」のページをチェック!
フロアを変更し,広くなった会場内の様子。フードコーナーや休憩エリアなどもあり,1日たっぷりインディーズゲームを満喫できる
ステージイベントに登壇した,プラチナゲームズの稲葉敦志氏 。複数の候補が常にしのぎを削っているゲームメーカーの開発者と違い,自分の力でディレクターの椅子を作り出せるのがインディーシーンの魅力であると切り出した稲葉氏。一方,プロデューサーの役目はディレクターの個性を見極めつつ,二人三脚で良いゲームを作り上げることであり,今後はそうした人材の育成に力を入れていきたいと語った
ゲームフリークからは,「GIGA WRECKER 」のディレクターを務めた尾上将之氏 (左),プランナーの伊藤博人氏 (中央),グラフィックデザイナーの小川一美氏 (右)が登壇。GIGA WRECKERの紹介や,開発時のちょっとしたエピソードなどを披露した。4Gamerでは,この三氏にインタビューを行っている ので,より詳しく知りたい人はそちらをチェックしてほしい
インティ・クリエイツの會津卓也氏 (上段)。当初はニンテンドー3DS向けに開発中で,50%の完成度にあった「ブラスターマスター ゼロ」 (Switch /3DS )を,わずか2か月でNintendo Switchに移植できた背景には,共通のゲームエンジンを使用しているPC版「蒼き雷霆 ガンヴォルト」 の存在があったというエピソードを紹介。また,Nintendo Switch向けの新作として,「マイティガンヴォルト バースト 」と「蒼き雷霆 ガンヴォルト ストライカーパック 」の2タイトルを発表した(関連記事 )。この2タイトルは,インティ・クリエイツブースで試遊が可能だ(下段)
旋光の輪舞2
2017年9月7日の発売が発表されたばかりの
「旋光の輪舞2」 (
PC /
PS4 )が,さっそくプレイアブル出展。ユーザーがプレイできる初めての機会ということで,来場者が次々と足を止めていた。
「シルバー事件25区」PCコンバート版
「
シルバー事件 」の続編として,携帯アプリで登場した
「シルバー事件25区」 のリメイクが決定。そのPCコンバート版がプレイアブル出展されている。また会場では,PS4版「
シルバー事件 」HDリマスターの国内発売が決定したことも合わせて発表された。
Eden Obscura
キュー・ゲームスの新作「
Eden Obscura 」。PixelJunkシリーズ初のスマホゲームで,スマホのカメラで取り込んだ画像をリアルタイムでゲーム画面の背景として透過させるという,クリエイティブ・プロデューサー
Baiyon氏 独自のセンスを活かした作品。万華鏡のような変化を見せる美しいゲーム画面は一見の価値あり。
あめのふるほし
「ひとりぼっち惑星」 (
iOS /
Android )で注目を集めたところにょり氏の新作となるのが,この
「あめのふるほし」 。雨の日にだけ動けるメカを使って惑星の上を移動しつつ,壊れたメカから“遺言”を拾っていく。ほかのプレイヤーと遺言のやり取りができるとのことで,今回も独特のしんみりとした世界観を味わえる作品になりそうだ。
グノーシア(GNOSIA)
「メゾン・ド・魔王」 で知られるプチデポットの最新作
「グノーシア(GNOSIA)」 。漂流する宇宙船内に紛れ込んだ未知の敵“グノーシア”を暴き出すという,人狼ベースのアドベンチャーゲーム。1回15分ほどのプレイで終わり,周回することで主人公のパラメータが上がって,より的確な指摘ができるようになるといった,RPG的な要素も用意されているとのこと。
Earth Atlantis
Pixel Perfexが開発中の横スクロールSTG
「Earth Atlantis」 。古いスケッチ画を思わせるセピア調のアートスタイルが大きな特徴で,陸地の大部分が水没した世界を潜水艦で冒険しつつ,巨大モンスターを退治していく。
Sundered
「
Jotun 」の開発元として知られる,カナダのThunder Lotus Gamesが開発中の横スクロールアクション
「Sundered」 (
PC /
PS4 )の日本語版がプレイアブルで出展。手描きアートを前面に押し出した美麗なグラフィックスと,激しいアクションが楽しめる。
Iconoclasts
ハイクオリティな2Dアクション
「Noitu Love 2: Devolution」 の作者として知られる,
Joakim Sandberg氏 の最新作。ソロ開発者である氏が7年を費やして開発中の力作で,細部までこだわった圧巻のドットワークは本作でも健在。会場では日本語版がプレイアブルで展示されており,今から完成が待ち遠しい。
Stifled
シンガポールのGattai Gamesが開発中の,VR対応ステルスアドベンチャー。漆黒の世界を,音の反響で周囲の状況を知る「エコーロケーション」を利用して探りながら進んでいくという内容だが,音を出すとクリーチャーの注意を引いてしまう。真っ暗闇の中を手探りで進んでいく感覚がとにかく怖い!
ピーポーパニック!
床の上に投影したゲーム画面に,釣り竿型コントローラに吊るしたUFOをかざして,地上にいる人間達を捕まえるというパーティーゲーム。ビルや乗り物などを吸い込む(?)ことで,より多くの人間をいっぺんに捕獲できる。誰でもすぐに遊べる分かりやすい内容で,多くの来場者で賑わっていた。これは楽しい!