「LOST ARK」のアップデート“ベルン南部”実装直前。ストーリーを語りたい日本運営プロデューサー嶋田氏がメディアキャラバンを実施

　ゲームオンがサービス中のPC向けMMORPG「LOST ARK」にて，アップデート「ベルン南部」が2021年12月22日に実装される。


　このアップデートでは，新コンテンツ「軍団長レイド」のほか，性別変更クラスとなる「ガンスリンガー」，ガーディアンレイド「デスカルーダ」など，数々の新要素やコンテンツが実装される予定だ。そして，プレイヤーからもっとも注目を集めているのが，新大陸「ベルン南部」と，そこで紡がれるストーリーではないだろうか。というのも，本作のサービスが始まってから続いていたストーリーが，ベルン南部でひとつの終結を見ると言われているからだ。

　アップデート作業の一環で，先にストーリーを見た日本運営プロデューサー嶋田真人氏は，その素晴らしさを伝えるためメディアキャラバンの実施を決めたのだという。

「LOST ARK」日本運営プロデューサー嶋田真人氏（写真は2020年10月に実施したインタビュー時のもの）

大ボリュームのプレイヤーの軌跡を嶋田氏がギュギュっとまとめて紹介！

　嶋田氏によるLOST ARK紹介は，ストーリーのおさらいからスタートした。


　LOST ARKの舞台であるアークラシア。そこで混沌を広げようと画策する悪魔軍団を阻止すべく，世界に散らばった「アーク」を求めて世界を冒険する――というのがプレイヤーの目的であり，ストーリーの根幹だ。

　この「アーク」を探してほしいとプレイヤーに告げるのが，時空の狭間にある「トリシオン」から世界を観測している女性「ベアトリス」。プレイヤーは彼女に導かれ，始まりの地である「神聖連邦アルテミス」に降り立つことになる。

翼を持つ美女ベアトリス。ガードが堅く（好感度イベント開始のハードルが少し高い）て口説くまで結構大変だ

　アルテミスでアークを探す司祭「アマン」と出会ったプレイヤーは，彼と協力して冒険し，やがて騎士の国「ルーテラン」へと向かうことになる。そのルーテランは，悪魔「カーマイン」と魔獣軍団長「ヴァルタン」の力を借りた摂政シュヘリットによる圧政が敷かれていた。

アマンは悪魔と人間のハーフ「デラン」であることを隠して生きており，自らのあり方に苦悩する

だいたい最後の最後でおいしいところを持っていくカーマイン。プレイヤーを助けるような行動をとることもあり，実は味方なのか？ 説や，もしかしたらアマンの父親なのでは？ 説も囁かれている

軍団長ヴァルタンは，悪魔が世界に侵攻した約500年前の「鉄鎖戦争」に登場した7人の軍団長のひとりだ。ここから行く先々で，7人の悪魔軍団長と関わり合うことになる

　そんなルーテランの姿を目の当たりにしたプレイヤーとアマンは，ルーテランの正統王位継承者「シリアン」を助けグローリーウォールの大戦争に参加。摂政シュヘリットを倒して，ルーテランに平和と新たな王をもたらすこととなる。

ルーテランの正統継承者として，王子から王へと成長するシリアン

グローリーウォールの戦争は，ギミックとしてもカットシーンとしても，本作の大きな見せ場といっていい。ぜひゲーム内で体感してもらいたい

　ルーテランを奪還したプレイヤーとアマンは，建国王「ルーテラン」の陵墓で「信頼のアーク・アスター」を手に入れることになる。ついに伝説のアークを手に入れたふたりだが，ルーテランの東のボレア広陵に悪魔軍団長のひとり，狂気軍団長クークセイトンが現れて戦うことに。ふたりはなんとかクークセイトンを退けたものの，ボレア広陵に振りまかれた闇と狂気は人々とアマンを浸食し，やがて異端審問にまで発展してしまう。

おそらくプレイヤーの好感度と認知度ナンバー1の狂気軍団長クークセイトン。アップデートで追加されるベルン南部のストーリーで，何をやってくれるのか楽しみにしているプレイヤーは多いのではないだろうか

　というのが，始まりの地であるアルテミスを舞台にしたストーリーだ。単一のエピソードのなかではもっともボリュームがあり，かつ見応えのある物語が体験できる。アマンが，どんな行動を取ってしまうのかはぜひゲーム内で見てもらえればと思う。
　時間がないという人や，もう記憶がおぼろげ……という人は，公式でストーリーがまとめられた動画が公開されているのでチェックしてみよう。


　やがてプレイヤーは，アルテミス大陸を飛び出し，世界中に散らばったアーク探索に出発する。小人の島に行ったかと思ったら武術大会で優勝してみたり，邪悪な魔剣の破壊に成功したと思ったらミュージカルを見ることになったり，女性だけの島でバカンスを楽しもうとしたらクークセイトンと再会したりと，波瀾万丈な冒険を繰り広げることになる。すべてを詳細に説明すると数十時間もかかるので，それぞれをギュッと凝縮した動画で冒険を見てもらいたい。

12月22日の「ベルン南部」アップデートで物語が佳境に！

　一気呵成に現在までのストーリーを紹介した嶋田氏。話題は，12月22日のアップデートで実装される「ベルン南部」のストーリーへと進む。


　ベルン南部が舞台となる今回のストーリーは，冒頭でも述べたようにLOST ARKという物語のひとつのクライマックスを迎えるものだ。
　LOST ARK全体を通して，クエストなどで助けてきた人々がプレイヤーのピンチに集結して大量の悪魔軍団と戦うボレア広陵の戦いが一番好きだという嶋田氏だが，今回のベルン南部のストーリーでも，それを世界規模に発展させたかのようなシーンがあるとのことなので，ぜひ注目してほしいと力説していた。


　また，このストーリーは，同時に実装される新コンテンツ「軍団長レイド」が始まるキッカケにもなるそうなので，裏設定などを深読みするプレイヤーはお楽しみにとのことだった。


　紹介しきって満足顔の嶋田氏に，ベルン南部のボリュームがどれぐらいなのか聞いてみると「これまでの大陸1つ分のストーリーとほぼ同じぐらい」とのこと。事前のチェックでカットシーンを見た嶋田氏は，心をすごい勢いで揺さぶられ，ほかのスタッフとともに思わず涙ぐんでしまったほどだという。この感動を全プレイヤーに味わってもらいたいと嶋田氏は今回の紹介を締めくくった。

　とはいえ，ベルン南部のストーリーを見ようと思っても，アイテムレベルが足りずにすぐは見られないというプレイヤーもいるのではないだろうか。今回のストーリーが気になって復帰したという人ならなおさらだ。少し前のアップデートでティア3装備強化が緩和されたが，それでも結構な手間と時間がかかったりする。
　嶋田氏もそれを見越しているのか，実は新たなジャンピングチケットの導入を予定しているという。もしかしたらすぐにベルン南部のストーリーが見られるようになるかもしれないので，続報に期待しよう。

　なお，「物語は佳境」というキャッチコピーが目立つ今回のアップデートだが，ベルン南部のストーリーでLOST ARKの物語が完結するわけではなく，まだまだ続く。「第一部完！」的な一旦のクライマックスであるということなので，この先もLOST ARKを楽しむことができそうだ。

「LOST ARK」公式サイト