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ハロー!Steam広場 第97回:専門知識がなくてもロボットが作れちゃう工作シミュレーションゲーム「Scrap Mechanic」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam 広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,サバイバルゲームで学んだこと実践しようと,海水で水分補給を試みて病院に運ばれる上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第97回は,「Scrap Mechanic」をメインに紹介しよう。本作は,パーツやブロックを使って乗り物やロボットを作っていく工作シムだ。トライ&エラーを繰り返して組み立てたロボットが歩き出したときの感動は本作ならでは。このほか,露出度高めな美少女2人が戦うハック&スラッシュ「SMASHING THE BATTLE」もあるので,お見逃しなく。
熱意があれば専門知識は不要。パーツを組み合わせてメカを作る工作シミュレーション「Scrap Mechanic」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回は,スウェーデンのインディーズ系デベロッパ,Axolot Gamesが手掛ける「Scrap Mechanic」を紹介しよう。
本作は,さまざまなパーツやブロックを組み合わせて,オリジナルの乗り物やロボットを作っていく工作シミュレーションゲームだ。百聞は一見にしかずということで,まずは本作のトレイラーを見てもらいたい。
アーリーアクセスとしてリリースされたばかりで,ゲーム内に実装されているパーツやブロックは少ないものの,それでも工場にあるベルトコンベアのような複雑な機械や,スター・ウォーズに登場するAT-ATのような乗り物を作ることだって(頑張れば)出来てしまうのが,本作の魅力といえるだろう。
トレイラーに出てくるようなロボットを作るとなると,ゲームシステムに慣れるだけでなく,ロボット工学的な知識も必要になりそうだが,そんな知識をカケラも持ちあわせていない筆者でも,男なら誰しもハンドルを握りたくこと請け合いのイカした車を作ることができた。それがこちらだ。
ほとんどの読者には,おそらくフェラーリそっくりのスポーツカーが見えていることだろう。まあ,見る角度によっては平たいコンクリートの板にタイヤが申し訳程度にくっついている遊具に見えなくもないが,とにかく車らしきものを作ることには成功した。
賢い人ならこの画像だけで,タイヤがシャーシに引っかかって曲がれない問題に気付くと思われるが,そもそもタイヤの回転方向がバラバラで,ペダルを踏むとベーゴマのごとく車体が回転するこの車にとって,そんなものは些細な問題である。
そんなわけで,本作を購入しようと考えている人は,筆者と同じような末路を辿らないためにも,ゲーム開始時に[H]キーを押そう。そうすることで,とても親切なガイドブックが表示され,そこに本作の遊び方が手取り足取り書かれている。このガイドに沿って車を作れば各パーツの役割りが理解でき,応用の仕方も分かるので,まずはガイドにある車を作るところから始めたい。
無事に車が作れたら,次はもう一歩踏み込んでガイドの最後にある「コントローラ」の使い方を学んでみよう。これは,接続したオブジェクトを回転させる「ベアリング」の動作を制御する装置となっており,最大10個までのベアリングをナンバリングして登録しておける。
制御といっても,動作の順番と回転角度の調節ができるだけなので,使い方を理解するのはそう難しい話でもない。コントローラを使いこなせれば,4脚ロボットの足をそれぞれ順番に動作させて歩けるようにしたり,センサースイッチの前にダンボールが来たら,棒を回転させて前に押し出したりといったこともできる。
ベアリングだけでも作れるものは意外に多く,意図した通りに動作してくれた時の嬉しさは本作ならでは。スイッチの付け方を間違えて,作りかけの飛行機がどこかに飛んでいってしまったりするハプニングも時には起こるが,それはそれで面白いし,むしろ失敗を楽しむゲームでもある。オンラインプレイにも対応しているので,創作意欲に満ち溢れたフレンドを誘って,ぜひロボット作りに挑戦してみてほしい。
「Scrap Mechanic」Steamストア(1980円)
露出度高めな美少女2人が巨大な工具を振り回してロボット達を砕破していくハック&スラッシュ「SMASHING THE BATTLE」
「こんなゲームをリリースしたい」という開発者に対して,ユーザーが賛成か反対かを投票できるサービスがGREENLIGHTだ。今回は韓国のインディーズ系デベロッパ,Studio HGが手掛ける「SMASHING THE BATTLE」を紹介しよう。ちなみに,Studio HGに所属しているクリエイターは「1人」とのことなので,実質個人開発のタイトルとなる。
2085年の近未来を舞台にした本作は,メカニカルな装甲に身を包み,巨大なハンマーやレンチを豪快に振り回す2人の少女「Sarah O'Connell」と「Mary Lucy」を主人公にしたハック&スラッシュだ。プレイヤーはどちらかを操作して,ハッキングによって暴走してしまったロボット達を砕破していくことになる。
まず目に飛び込んでくるのは,主人公2人のビジュアルだろう。頑丈な装甲を身に付けつつも露出度が高めというビキニアーマー的なデザインは,日本人ウケも良さそうで,華奢な体からは想像もつかないほどの怪力で重量級の武器を振り回す様子は,なんだか見慣れた光景でもある。
すでにプレイムービーが公開されているので,さっそく見てもらいたいのだが,とにかく個人開発とは思えないほど,グラフィックスやアクションのクオリティが高いのが分かるはずだ。
ゲーム内には,主人公それぞれに専用のストーリーラインが用意されているようで,ゲームプレイも対照的なものになるという。ステージは,アリーナ型のエリアが連なる形で構成されており,それぞれのエリアで出現する敵をすべて倒すと,次のエリアに進めるという,シンプルな流れになっているようだ。
本作はすでにGREENLIGHTを通過しているので,あとは2016年第1四半期に予定されているリリースを待つだけだ。嬉しいことに日本語にも対応しているようなので,Steamのストアに並ぶ日が待ち遠しい。
「SMASHING THE BATTLE」GREENLIGHTページ
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