連載
ハロー!Steam広場 第203回:ファンタジー世界で生き残れ。基本プレイ無料のバトルロイヤル「Realm Royale」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,「さあ,お前の積みを数えろ」が決め台詞の上級Steamerに変身できるかも。
ハロー!Steam広場 第203回は,「SMITE」や「PALADINS」といったチーム対戦ゲームで知られるHi-Rez Studiosのバトルロイヤルゲーム「Realm Royale」を紹介しよう。本作の世界観はファンタジーがベースとなっており,銃に加えて剣やスキルも駆使して,最後の1人になるまで戦うことになる。
4Gamer公式キュレーター
ファンタジー世界で生き残れ。基本プレイ無料のバトルロイヤル「Realm Royale」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回は,「SMITE」や「PALADINS」といったチーム対戦ゲームで知られるHi-Rez Studiosの新作「Realm Royale」を紹介しよう。
「SMITE」はMOBA,「PALADINS」はチーム対戦型アクションといった感じで,その時々の流行ジャンルをしっかりと押さえてきたHi-Rez Studiosだが,今回の「Realm Royale」もまた“バトルロイヤル”という,今もっとも熱いジャンルを扱った作品になっている。
元は「PALADINS」のモードの1つとして開発されていたゲームなので,世界観はファンタジーがベースとなっており,銃に加えて剣やスキルも駆使して,最後の1人になるまで戦うというところが,ほかのバトルロイヤル系の作品と異なる部分と言えるだろう。なお,1度のマッチに参加できる人数は最大100人となっている。
ゲーム開始の流れも,ほかのバトルロイヤル作品でおなじみのものだ。プレイヤーは「SOLO」「DUO」「SQUAD」のいずれかを選んでマッチングをスタート。マッチが見つかると顔合わせ用のロビーに移されるので,次に自分の「クラス」を選択する。
クラスは「ウォリアー」「アサシン」「メイジ」「エンジニア」「ハンター」の5種類が用意されており,それぞれに専用のスキルと武器が設定されている。ただし,これらは最初から所持しているわけではなく,戦場で拾ったり作ったりしなければならない。
ロビーでの待機時間がゼロになると,全員が飛行船に乗せられて戦場へ出発する。筆者はここで,飛行船越しに臨むマップの景観に感動してしまった。本作のマップは,砂漠,森林,氷河,山岳エリアが1つの大陸に隣接しているという,いかにもファンタジーな作りになっており,「これからこの場所で戦うことになるのか」といった感じで気分を盛り上げてくれるのだ。
飛行船はマップの上を横断するので,プレイヤーは各々のタイミングで飛び降りていく。ここで面白いのがパラシュートがないということ。プレイヤーキャラクターは屈強なヒーローなので,パラシュートなど使わずとも無傷で着地できるのだ。
操作も,狙ったところに向かってそのまま落ちていくだけなので,建物の真ん中の階や幅の狭い橋の上など,一見難しそうな場所にも難なく着地できる。この,思ったところに着地できる気持ちよさは,本作ならでは。
マップは広大だが,数分おきに安全エリアが縮まっていくので,最終的には生き残ったプレイヤーが一か所に集まってしのぎを削り合うことになる。問題は安全エリア内に入れるかどうかだが,本作では[Z]キーを押すと馬を召喚でき,かなりのスピードで移動できるので,安全エリア外での継続ダメージによる死亡という事故はまず起きない。なんなら飛行船に乗り込んだ段階で,すでにバトルエリアは決まっているので,最初からその範囲内に降りてしまえば,エリアを気にする必要もない。
プレイヤーの初期装備はダガーと回避スキルのみなので,マップに降り立ったらまず,近くの建物などを探索して,宝箱から装備を手に入れる必要がある。宝箱から得られる装備は,近接武器,遠距離武器,防具4か所(頭/胴/腕/脚),スキルのいずれかで,何が入っているかは開けてみるまで分からない。それぞれにレア度も設定されており,コモン(白),レア(水),エピック(紫)の順で性能も上がっていく。
しかし本作にはさらに上のランクが存在する。それらはレジェンダリー(橙)と呼ばれており,ほかの装備とは一線を画す性能を有しているのだ。そのかわり宝箱などからは入手できず(確率が相当低く設定されているだけかもしれないが),マップに点在する鍛冶屋でしか作れない。
とくに,クラス武器と呼ばれる強力なエピック武器を作れれば,最後まで生き残れる可能性がぐっと高くなるために,鍛冶屋は激戦区と化しており,ここを制したものがゲームを制するといっても過言ではない。
戦闘で勝つためにはAIM力と同じくらい,スキルの使いどころが重要になる。スキルは大きく分けて攻撃型と防御型の2つがあり,いずれも形勢逆転の一手になり得る力を秘めていれるので,AIM力が拮抗しているプレイヤー同士であればあるほど,スキルの重要性が増してくる。
上述したとおり,初期装備の回避スキル以外は宝箱から入手しなければならないので,少なくともスキルが揃うまでは激戦区の鍛冶屋に近づかないほうがいいだろう。
序盤は周辺の宝箱から装備を集め,中盤は鍛冶屋でバトル,レジェンダリー装備で全身を固めたら,いざ生存者同士のラストバトルへ。といった感じで,本作は鍛冶屋が存在することでゲームの流れがきれいに作られ,初心者でも勝手が分かりやすい。逆に言うと,トップ争いに食い込むまでの定石はほぼ決まっており,遊び続けていると単調さを感じてしまうのは否めない。
本作はまだアルファ版なので,正式リリースまでにゲームバランスはどんどん変化していくだろう。始めるタイミングによっては,本稿で得た印象とはまったく異なる可能性もある。とくに鍛冶屋周りのバランスは今後どう調整されていくのかは気になるところ。いずれにせよ基本プレイは無料なので,バトルロイヤル系で何かを遊ぼうと思っているなら,ぜひ一度プレイしてみてほしい。
- 関連タイトル:
Steam
- この記事のURL:
キーワード
(C)2019 Valve Corporation.All rights reserved.