連載
ハロー!Steam広場 第355回:410円で遊べる一人称視点の激安ローグライクRPG「Gloomgrave」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 不定期連載「ハロー! Steam広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamで公開されている気になるタイトルを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,投げたはずの手榴弾が足元で爆発するノーコンSteamerにジョブチェンジできるかも。
ローグライク未経験者やリハビリ向けにうってつけの一人称RPG「Gloomgrave」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回はロサンゼルスのインディーズ系デベロッパ,Netmancerが手がける「Gloomgrave」を紹介しよう。
本作は一人称視点でダンジョンを攻略するローグライクRPGである。Gloomgrave,すなわち“薄暗い墓場”の名前通りのダンジョンに一人で挑戦し,敵に敗れ,そして再び挑戦することを繰り返すのだ。端からは単調に思えるかもしれないが,プレイしている本人にとってはついついハマってしまい,「もうあと1回!」と続けてしまう底知れぬ魅力を持つのが,このローグライクというジャンルである。
ダンジョン内はマス目の構造で,ターン制のゲーム展開となっている。たとえば画面内に敵がいる状況では,プレイヤーが動くと,敵もその都度動ける仕組みだ。そのため未知の部屋に不用意に部屋に突入すると,いきなり複数の敵に囲まれるなんてことも。左クリックでのドラッグや,Q/Eキーで周囲を見渡せるので,曲がり角や部屋に入る前は確認しよう。
画面左下のアイコンは,その場から動かずにターンを1つ進める,いわゆる“足踏み”である。2マス先に敵がいるときに使えば,向こうに1歩近寄らせて,こちらから先制攻撃ができるので覚えておこう。
ダンジョンの構造をはじめ,出現する敵やドロップアイテムは遊ぶたびにランダムで生成され,運に左右される部分も少なくない。ドロップアイテムに恵まれずモンスターと連戦といったことも起こり得る。絶体絶命のピンチのなか,運を天に任せて未鑑定のポーションを次々と飲み干すこともあるだろう。
こうやって,現在ある状況でいかにして戦い抜くのかを考え続けていくと,(プレイヤーキャラではなく)プレイヤー自身がノウハウを会得していく。そして同じレベル1からのゲームスタートでも,攻略が上達したことを感じ取れる。この成長要素こそがローグライクの醍醐味であり,本作をプレイしてもあらためて感じられた。やはりローグライクはいいものだ。
プレイヤーキャラの職業として選べるのは,最初はRogueの1種類のみ。「一定数のモンスターを倒す」などの,ゲーム内で条件を満たすことで,Ranger/Warrior/Knightの3種類がアンロックされる。それぞれの職業で伸びやすいパラメータが異なっており,Rangerなら弓,Warriorなら剣やメイスといったように,得意とする武具やプレイスタイルも違ってくる。たとえ同じダンジョンでも,違った様相を呈してくるだろう。
アーリーアクセスかつワンコイン未満の410円という安価で購入できる本作は,ローグライクとして見ると比較的オーソドックスなゲーム内容である。それでもオートマッピングなど必須システムは搭載されており,英語版だが長文テキストもなく,全体的に遊びやすい。バリバリのコアゲーマーだと物足りなさを感じることもあるだろうが,ローグライクの入門者や,久々にリハビリをしたい人に向けてはうってつけの一作である。
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