プレイレポート
特典コード付き! 可愛い「物霊」達が,動き回って大バトル。注目の「九十九姫」のシステムを見る
すでに本作のプレイレポートが掲載されているが,そちらでは独特な用語が多くて少し分かりにくい部分をすっ飛ばした序盤の育成方法が解説されているので,ここでは全体的なシステムや特徴を拾い上げて紹介しておきたい。
まず本作を起動して目を惹かれるのは,独特のデザインセンスとアートワークの華麗さだろう。物霊達は,いわば物を擬人化した美少女達だ。擬人化というとありがちに聞こえるかもしれないが,デザインが凝っているのと,モチーフがちょっと意外な品になっているせいで,いずれも新鮮なものになっている。
例えば「平蜘蛛」は茶釜「古天明平蜘蛛」をモチーフとしたと思しき物霊だ。頭に茶釜を乗せるところまでは誰でも思いつくが,腰の部分も大きな茶釜になっているばかりか,さらには狸の耳まで生えており,昔話の「ぶんぶく茶釜」のエッセンスまで取り込んでいるとなるとなかなか面白いセンスだ。
ほかにも,「地動」は古代中国の地震計・地動儀,「孔明」は中国でお祭りなどに使われる気球の孔明燈というように,モチーフ選びも面白い。とくに孔明燈は気球だけに飛行能力が物語で活かされていたり,「諸葛孔明が戦で使った」という故事に基づいてか孔明っぽいコスチュームになっているなど,いろいろと芸が細かい。
日本や中国など,アジア圏の物事がミックスされた,独特のファンタジー世界が作り出されており,メッセージが一部翻訳調であるのを除けば,萌えのグルメである日本のオタクでも違和感なく楽しめるという印象だ。本作を開発したFUN YOURS Technoligyは台湾のソフトハウスなのだが,萌えに関しては定評があり,日本もうかうかしていられないといったところだろう。
物霊達を集めて強化してバトルする
怪しげな「九十九仙人」の弟子となったプレイヤーは,物霊達を召喚して悪霊と戦っていく。
基本的には,物霊を召喚する→バトル→バトルの報酬で町を発展させる→さらなるバトルへ……という繰り返しが本作のサイクルとなる。
すでに掲載されているプレイレポートを見ても分かるように,レベル20くらいまでならそのあたりはノータッチで進めてもいいだろう。
成長 → レベルアップ促進
昇級 → 合成によるキャラランクアップ
霊紋 → スキル強化
破徐封印 → 固有装備のアンロック
宝具解放 → 物霊のアイテム化
物霊刻印 → アイテムの物霊化
鬼の口 → キャラクターの経験値化
基本的にはバトルをしてレベルを上げ,さらに先へ進んでいくRPGであり,他人の村を襲って資源を奪い合うようなシステムもないので,対人要素が苦手な人も安心して遊んでほしい。
召喚から始まるゲームの進め方
まずは物霊の召喚から見ていこう。物霊とは,前述したように年月を経た物品に魂が籠もった存在のことだ。そのため,物霊の召喚は「入魂」と呼ばれている。「霊石入魂」「絆石入魂」「金判入魂」と並ぶ召喚メニューを見ると強化系コンテンツであるような印象を受けるが,この三つが本作における召喚,すなわち新しい物霊の入手だ。
このうち,霊石入魂と絆石入魂はゲーム内アイテム「霊石(本作におけるお金)」「霊石召喚券」と「絆石(仲間にプレゼントすると増えるポイント)」「絆石召喚券」で利用可能。いずれもクエストに相当する「任務」をこなしていれば自然と回すことができる。召喚と入魂という二つの単語が入り乱れているため,慣れないうちはちょっとややこしいかもしれないが,手持ちの召喚券を使い切る勢いでフルパーティの5人を集めておこう。
本作の召喚は流行の複数素材を合成するタイプではなく,それぞれの入魂で出現する物霊が決まっている。とくに霊石入魂は日に1回無料で使えるので忘れずに召喚しておこう。
可愛らしいキャラクターが入り乱れるバトルシーン
バトルシーンでは二頭身にデフォルメされた物霊達がワラワラと戦うのだが,その様は可愛らしく賑やかで,見ているだけで楽しくなってくる。公式では「美少女×妖怪×横スクロール進撃RPG」とされており,一般のRPGとはシステムが少し異なっている。
物霊達は自動でどんどん先へ進み,出くわした悪霊達と戦っていく。相手が弱いときなどは見ているだけでケリがつくのだが,そうでない場合に物霊達を助けるのがプレイヤーの役目となる。具体的には,スキルを使ったり,画面にいるキャラクターに対して「つまみ」で位置を調整するのだ。
物霊達には大別して前衛型と後衛型がいる。それぞれの役割は一般のRPGと同様で,前衛型がパーティの前面に立って肉弾戦をし,後衛型がその後ろから援護を行う。
ステータスのHPが高く,バトル時に前へ行くのが前衛型,その逆が後衛型と考えていいだろう。序盤で手に入る物霊だと,地動,子娘や村正が前衛型,暮音や孔明や平蜘蛛が後衛型となる。せめて鉄ランク以上の前衛型は2人くらいほしいところだが,このあたりはログイン報酬やクエストで手に入る召喚券を使っていれば普通に手に入るだろう。
出撃前にやっておきたいのが「支援」のセットだ。ほかのプレイヤーの物霊を借りることができるのだが,慣れないうちはついつい忘れがちになってしまう。中盤以降ではフレンドがいない人も必ず「自動選択」で5人を選んでおこう。
バトルは基本的にフルオートで行われる。よく見ると前衛型が前に行き,後衛型が後ろへ下がって戦っているのが分かるだろう。序盤だと見ているだけでクリアしてしまうことも珍しくないのだが,ここでオススメしたいのが「自動戦闘」コマンドをONにして,各種のスキルをフルオートで使ってもらうことだ。
スキルは個々の物霊が使えるスキル(奥義)と,プレイヤー専用の支援スキル&支援召喚の2系列。奥義用のゲージが人数分,支援スキル&支援召喚用のゲージが一つと合計6つのゲージが存在している。奥義は物霊が持つ必殺技で,支援スキルは物霊の回復,支援召喚は先に支援にセットしておいたほかのプレイヤーの物霊を呼び出すというもの。
2系列6本のゲージに使い道が三つ……ということで慣れないうちはちょっと面食らうかもしれない。しかし,自動戦闘がONであれば,ゲージが溜まり次第,奥義と支援召喚を出しまくってくれるし,手動で支援スキルを使うことも可能だ。
自動戦闘を見ていれば,奥義や支援スキルを使うタイミングが分かってくるはずだ。「そこで奥義はやりすぎなんじゃない?」「支援召喚よりも仲間の回復を優先したほうがいいんじゃないか?」といろいろと注文が出てくると思うが,それを次のバトルに活かせばいいというわけだ。
もう一つのポイントが「つまみ」だ。物霊達の思考ルーチンはちょっとピュアなので,とくに前衛系だと,HPがほとんど尽きていようが敵に突っ込み,悪霊が使うスキルの警告エリアが表示されていても不退転を貫く超・脳筋系となっている。本作では戦闘に負けてHPがゼロになってもロストするようなことがないとはいえ,これでは効率がよくない。
前衛の物霊がさっくりと敗退。たとえHPが尽きてもロストするようなことはないが,あまり楽しいものではない |
地面に出ている赤いマーカーが敵のスキルの効果範囲。物霊達は自分から避難することはないため,プレイヤーがつまみで待避させてやる必要がある |
そんなときに役立つのがつまみだ。マウスで物霊をクリック&ドラッグすると,クレーンゲームのぬいぐるみよろしく,フィールドからひょいとつまみ上げて任意の場所へ動かすことができる。HPが減った物霊を後方へ送るもよし,悪霊のスキル範囲から待避させてやるもよし。つまみ上げられた物霊のリアクションも可愛らしいので,ぜひ一度は全員をつまんでみることをお勧めしたい。
なお,1回の戦闘で使用できるつまみ回数には制限があるので,実際の戦闘時はここぞという場面で使いたい。使用回数は街の施設で強化することができるが,余裕があれば足が遅いキャラクターを前に運ぶなどにも使用できる。
孔明をつまんで前へと移動させてみる。つまみ上げられたときのリアクションも可愛らしい |
「寸劇」「任務」で,萌えながらパワーアップ
街にはさまざまな施設を建てることができる。施設は物霊達の能力を底上げ補正したり,支援スキルを習得・パワーアップするために必要だ。基本的には,強力な支援スキル「癒しの風」のために「戦術学園」を,攻撃力をアップさせるために「攻ノ撃院」を建造し,あとは自分が使う物霊の属性に応じた「学院」を建てておけばいい。
いわゆる村ゲーのように,ほかのプレイヤーが襲撃してくることはないため,施設の配置も好みで構わない。施設は時間と共に霊石やステータスアップに必要な「星石」を生産してくれるため,「一括回収」のボタンで入手するのを忘れないようにしておこう。
「任務」のチェックも怠りなくしたい。ほかのゲームにおけるクエスト的な内容で,霊石を一定数以上使ったり,プレイヤーのレベルが上がるなどの条件を満たすと報酬を受け取ることができる。任務の中には,達成すると物霊とプレイヤーの賑やかな日常を見ることができるものもある。地動が実家からの独立を目指していろいろなバイトに挑んだり,孔明が巻き起こす騒動に巻き込まれたりと,いわゆるギャルゲーや萌えアニメ風のノリとなっており,物霊達への感情移入をより深いものとしてくれる。
「寸劇」も見逃さないようにしよう。特定の物霊を仲間にしていると,その物霊をテーマとした寸劇(スキット)を見ることができる。こちらも物霊の人となりを掘り下げていくものだが,寸劇を見終えると報酬がもらえるうえ,特殊なバフを使えるようになる。物霊のHP最大値を上げたり,つまみ回数を増やしたり,霊石の獲得量がアップしたりとどれも強力だ。三つまでを任意に装備・解除することができ,使用回数の制限などはない。つまり,萌えつつ永続するバフをもらえるというわけで,これは使わない手はないだろう。
可愛い系のバトルを気軽に楽しめる意欲作
まとめると,「独特のセンスで描かれた物霊達が可愛らしく,イラストそのままの物霊達が動くバトルを簡単な操作で楽しめる」のが九十九姫となる。
チュートリアルでいきなりバトルやら施設の設置やら,不要な物霊を経験値に変換するやり方など,いろいろなことを教えてくれるため,慣れないうちは戸惑うことがあるかもしれないが,基本的には「ステージでバトルし,得られた経験値で物霊が成長するので,さらに先のステージを目指す」というRPG的な遊び方をするゲームだ。
とくに任務や寸劇といったキャラクター性を掘り下げつつ萌えるコンテンツが戦力強化に直結しているあたりはなかなか面白いと感じられた。
遊び方が分かれば気軽に楽しめるゲームなので,チュートリアルを終えて少し混乱している人も,本作がRPGであることを踏まえたうえでのんびりと遊んでいこう。今回の記事の掲載にあたって,特典コードを用意していただいたので,プレイ中の人もこれからプレイする人も活用してほしい。
コード:3333A7B5333355WA
アイテム:霊石の箱(10000)×1
シリアルコードの説明:
メイン画面の「シリアル」ボタンを押して,配布受取のシリアル枠にコードを打ち込み,受取ボタンを押すと霊石の箱(10000)×1が倉庫に配布されます。アイテムは各サーバーごとに1回受け取れます。
「九十九姫」公式サイト
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