連載
ミュージック フロム ゲームワールド:Track 57 「勇者死す。」「DEEMO」
アドベンチャーとRPGが好きで,ガラケー時代のアプリでは「探偵 神宮寺三郎」シリーズを毎回遊び,「軽井沢誘拐案内」や「ファンタシースター」などもプレイしていました。現在ではスマホゲームが主流となり,時の流れをひしひしと感じますが,昔使っていたガラケーはゲームが入っているために処分できません。そんな筆者と同じ悩みを持つ人に捧げる(?)今週の「ミュージック フロム ゲームワールド」,スイッチオン!
勇者に与えられた5日間の命を音楽で駆け抜けるサントラ
「勇者死す。 オリジナルサウンドトラック 〜イトケン・リミテッド〜」
タイトル | 勇者死す。 オリジナルサウンドトラック 〜イトケン・リミテッド〜 | |
発売日 | 2016年4月27日 | |
価格 | 2000円(税抜) | |
発売元 | gentle echo / Harmonics Music | |
コピーライト | (C)2016 Nippon Ichi Software, Inc. (C)G-MODE, Shoji Masuda/Pyramid |
日本一ソフトウェアから発売されたPlayStation Vita用ソフト「勇者死す。」。オリジナル版は2007年にリリースされた携帯電話向けアプリで,ガラケーで遊んでいたファンには懐かしい1作であると同時に,伊藤賢治氏が音楽を手掛けているということで,ゲーム音楽ファンからも注目度の高い作品でした。今週の1枚めは,PS Vita版の登場を機にリリースされた「勇者死す。 オリジナルサウンドトラック 〜イトケン・リミテッド〜」を紹介します!
1曲めは「勇者死す。メインテーマ」。メインテーマらしい壮大さと物悲しさが入り混じったこの曲は,勇者が死ぬところから始まる「勇者死す。」のテーマをよく表しています。中盤から後半にかけて流れる,哀愁漂うピアノのフレーズも印象的です。2曲めの「別れを惜しむ」は,安心感のある落ち着いた雰囲気の曲。別れを惜しみながらも,落ち込んでばかりもいられないので気持ちは前向きに,といった情景が浮かびます。
3曲めは一転してハードなナンバー「躍動」。シンセサウンドで構築された前のめりなロックチューンに,クラシカルなフレーズを導入した,「待ってました!」のイトケン節が炸裂! 続く4曲めの「旅の空」は,大空を飛ぶかのような雄大なフレーズが楽しめる曲。解放感あふれる,情緒的なメロディがたまりません。
5曲めは再びハードな「未来のために」。リズムギターの8分の刻みにリードプレイが加わり,アルバム中で最もヘヴィで熱いサウンドが展開される,聴き応えのある曲です。イトケンのバトル曲が好きな人なら,ツボにハマること間違いなし。そして,ラストは「悠久の調べ」。神聖な雰囲気と優しさに包まれたインストバラードです。死んでしまった勇者に,神が与えた5日間だけの命。その結末とは──そんなことを,あれこれ妄想してしまう1曲です。
全6曲と収録曲は少なめですが,勇者に与えられた5日間の命を音楽で駆け抜けていくような構成が心に残るこのサントラ。ガラケー時代からのファンも,PS Vita版から入った人も,ぜひ聴いてみてください。
「勇者死す。」公式サイト
多彩なピアノ楽曲が楽しめる「DEEMO」サントラ第2弾
「『DEEMO』SONG COLLECTION VOL.2」
タイトル | 「DEEMO」SONG COLLECTION VOL.2 | |
発売日 | 2016年4月20日 | |
価格 | 2778円(税抜) | |
発売元 | EXIT TUNES | |
コピーライト | (C)2016 Rayark Inc. DEEMO(R) |
高い人気を維持している音楽ゲームの「DEEMO」(PS Vita/iOS/Android)は,2015年にリリースされたサントラが大手レコード店でも幅広い客層に好調な売れゆきを見せたことでも話題になった作品。新作サントラを待ちわびていた人も多いのではないでしょうか。今週の2枚めは,そんな期待に応えて登場したサントラ第2弾「『DEEMO』SONG COLLECTION VOL.2」を紹介します。
ピアノを軸にした楽曲がメインとなっているのが「DEEMO」の特徴で,1曲めの「Untitled2」は,優雅に流れるピアノと女性ボーカルによるアンサンブルが冒頭を鮮やかに飾ります。続く2曲めの「Walking By The Sea」では,ウキウキ気分でお出かけしたくなる,アップテンポのピアノプレイが楽しめます。タイトルどおり真夏の海辺を歩きながら聴きたくなる,これからの季節にピッタリな曲です。3曲めは軽快なビートに乗って突っ走るポップチューン「Beyond The Stratus」。インスト曲でありながら,ピアノのメロディが歌っているようにも聴こえてきます。
そして特筆しておきたいのが6曲めの「Metal Hypnotized」。この曲は植松伸夫氏のバンド,EARTHBOUND PAPASによるもの。ハードなディストーションギターのリフと,重たいリズムトラックをバックにしたメタルテイストの演奏に,さまざまな形でピアノの音が絡んでいくのが聴きどころ。もちろん,植松節のメロディもばっちり堪能できます。
17曲めはサウンドクリエイターチーム,HΔGの「Past the Stargazing Season」。Chihoの透明感あふれるボーカルと,「DEEMO」でお馴染みのアーティスト,Miliによる幻想的なアレンジが心地よく,油断しているとそのまま吸い込まれそうになってしまうほど。ほかにも,どことなく悲壮感のある純和風サウンドで仕上げた「Fable」,コロコロと感情を変えてくるピアノ演奏に驚かされる「Ephemeral」,momocashewのボーカルが堪能できる「Rosetta」等,Miliの曲が多数収録されています。
前回のサントラ第1弾に続いて,ピアノをフィーチャーした楽曲を高いクオリティで聴かせてくれるこのサントラ。ゲーム音楽好きなら,迷わず聴きましょう!
「『DEEMO』SONG COLLECTION VOL.2」公式サイト
|
- 関連タイトル:
勇者死す。
- 関連タイトル:
勇者死す。ディレクターズカット
- 関連タイトル:
DEEMO〜ラスト・リサイタル〜
- 関連タイトル:
DEEMO
- 関連タイトル:
DEEMO
- この記事のURL:
キーワード
(c)2016 Nippon Ichi Software, Inc.
(c) G-MODE, Shoji Masuda/Pyramid
Copyright (C)G-mode (C)Shoji Masuda / Pyramid Inc.
(C)2015 Rayark Inc. All rights Reserved
(C)2013 Rayark Inc.
(C) 2013 Rayark Inc.