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AMD,第2世代「Ryzen PRO Mobile」と「Athlon PRO Mobile」を発表。「Zen+&Vega」採用のビジネスノート向けAPU
新製品は,いずれも2019年1月に発表となった第2世代Ryzen Mobileと同様に,「Zen+」マイクロアーキテクチャのCPUコアと,Vega世代のRadeonによるGPUを統合したAPUなのが特徴だ。また,全製品のTDP(Thermal Design Power,
発表となった新型APUは4製品で,ラインナップは表1のとおり。
Ryzen 7 |
Ryzen 5 |
Ryzen 3 |
Athlon |
|
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製造プロセス | 12nm | 12nm | 12nm | 12nm |
CPUマイクロアーキテクチャ | Zen+ | Zen+ | Zen+ | Zen+ |
コア数,スレッド数 | 4C8T | 4C8T | 4C4T | 2C4T |
ベースクロック | 2.3GHz | 2.1GHz | 2.1GHz | 2.4GHz |
ブースト最大クロック | 4GHz | 3.7GHz | 3.5GHz | 3.3GHz |
L2+L3キャッシュ容量 | 6MB | 6MB | 6MB | 5MB |
Compute Unit数 | 10 | 8 | 6 | 3 |
TDP | 15W | 15W | 15W | 15W |
AMDによると,Ryzen 7 PRO 3700Uは,Bristol Ridge世代のノートPC向けAPU「AMD PRO A12-9800B」(以下,A12-9800B)と比較して,定番のCPUベンチマークである「CINEBENCH NT」(※バージョン未公開)で3倍近いで最大187%,前世代にあたる「Ryzen 7 PRO 2700U」と比較してもで最大14%程度の性能向上を実現しているという。
同様に,PC総合ベンチマーク「PCMark 10」ではA12-9800B比で最大60%,グラフィックスベンチマーク「3DMark 11」ではA12-9800B比で最大128%もの性能向上を実現したと,AMDは主張している。
また,2コア4スレッド対応のIntel製CPU「Core i7-7600U」との比較では,CINEBENCH
コンテンツ制作アプリケーションにおける実性能でも,Ryzen 7 PRO 3700Uは,
同様に,Ryzen 5 PRO 3500Uと4コア8スレッド対応の「Core i5-8350U」による比較では,順に最大34%,
なお,AMDは第1世代のRyzen PRO Mobileを発表したときに,ゲームにおける性能も優れるというアピールをしていたが,第2世代Ryzen PRO Mobileにおいては,そうしたアピールは行っていない。ビジネス向け製品でのアピールとしては,適切ではなかったということか。
ビジネスPC向けプロセッサでは重要なアピールポイントとなるセキュリティ機能の中では,とくに「Full Memory Encryption」が特徴であるという。OSやアプリケーションからは独立したリアルタイムのメモリ暗号化によって,「Cold Boot Attack」と呼ばれるメインメモリ内に保存された暗号鍵を盗み出す攻撃に対して有効な防御手段であるとのことだ。
第2世代Ryzen PRO Mobileを採用するノートPCは,HPおよびLenovoから近いうちに登場するとのこと。国内市場向けのラインナップにも展開してくれると,ビジネス向けノートPCにおける選択肢の1つとして,注目に値するものとなるのではないだろうか。
AMD公式WebサイトのRyzen PRO Mobile製品情報ページ
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Ryzen(Zen,Zen+)
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