プレイレポート
「Horizon Zero Dawn」先行プレイレポート。この世界でアーロイとして生きたくなってきた
「Horizon Zero Dawn」を開発するGuerrilla Gamesの開発キーマンに直撃。人間と機械が共存する世界で,何を描こうとしているのか……?
「Horizon Zero Dawn」公式サイト
オープニングから引き込まれる世界観
アーロイを取り巻く環境は一筋縄ではいかない
まずは,オープニングを含む序盤をプレイできた。すでに明らかにされているとおり,本作の舞台となるのは大災厄によって人類文明が闇に包まれてから1000年後の地球。大自然の中を我が物顔で闊歩しているのは,動物の姿をした機械である。プレイヤーはこの世界で,女性ハンター「アーロイ」となり,さまざまな謎を解き明かしていくことになる。
ゲーム開始直後,ロストという男性によって大自然の中で育てられている赤ん坊は,ノラ族という部族の大長老ティルサが見守る中で命名の儀式が行われ,「アーロイ」と名付けられる。
だが,アーロイはノラ族にとって“異端者”であるため,ティルサのこの行いに対しランスラという別の長老が疑義を呈するなど,アーロイを取り巻く環境がなかなか複雑であることをのっけから認識させられる。
その6年後,少女へと成長したアーロイは,自身が周囲の子供達とは異なる立場であることを思い知らされる。なぜ,ほかの子供達は口を聞いてくれないのか。異端者とは一体どういう立場なのか。そして自身の母親は誰で,どこにいるのか……。
そうこうしているうちに,崖から転落したアーロイは,奇妙な洞窟にたどり着く。ここで移動方法などのチュートリアルを兼ねた最初のメインクエスト,「過去からの贈り物」がスタートする。さっきまでいた地上が大自然そのものといった趣きであったのに対し,洞窟の中はまるで現代における何かの実験施設であるかのような様相を呈している。どうやらここは,“大昔の鉄の世界”であるらしいが,そこで何が起きたのかは不明だ。
洞窟内には人の死体も転がっており,アーロイはそのうちの一体が耳のあたりに付けていた光る物体を見つける。それを自分の耳元に付けてみると,ホログラムが浮かび上がり,そこから視覚的に得られる情報を元に洞窟を抜け出すこととなる。
機械をハッキングして
「オーバーライド」せよ!
その後,アーロイは自身が何者であるかを知るべく,ノラ族の試練に挑む決意をする。そんなアーロイに対し,ロストは自身の持てる知識や技術を伝える……という形で,今度は戦闘関連のチュートリアルがスタート。
弓矢や槍,ロープキャスターなどの使い方のほか,先ほど拾った光る物体を使って「スキャン」することにより,フィールドにいる機械の弱点や巡回ルートを把握できること,弓矢を使って機械を狩るためには矢の材料を集める必要があることなどをプレイヤーはアーロイと共に学んでいく。
なお,矢を作るにはフィールドに生えている「矢柄の木の茎」と,機械を倒すと手に入る「シャード」と呼ばれる資源が必要だ。つまり,資源を集めて弾薬を作り,その弾薬を使って敵を倒し,倒した敵からまた資源を集めて弾薬を作り……といったサイクルをこなしながら,ゲームを進めていくことになるわけである。このあたりは,いわゆる“ハンティングアクション”に慣れているプレイヤーであれば,そう迷うことはないだろう。
序盤をひととおり体験したあと,本作のウリの一つである,「オーバーライド」が開放されたあとのシーンもプレイすることができた。
オーバーライドとは,槍を使って機械をハックし,例えば「ストライダー」という馬のような姿の機械であれば,騎乗して移動手段として使えるようなるというもの。このほかにも,巨大な「トールネック」をオーバーライドすれば周囲の地形を把握できたり,「シェルウォーカー」なら味方としてほかの機械と戦わせたり……といった具合に,機械ごとに異なる活用法が用意されているようだ。
どのタイミングでどの機械をオーバーライドするか,あるいはオーバーライドせずに倒すかといった判断も,プレイを進めていくうえで重要なものになりそうだ。
時間の許す限り遊び続けたい
そんな魅力にあふれる作品だ
先ほど本作について「“ハンティングアクション”に慣れているプレイヤーであれば,そう迷うことはないだろう」と述べたばかりだが,それだけでは誤解を招きかねないのでここで補足しておこう。
まず本作は,拠点と狩り場を往復して狩りを楽しむタイプのゲームではない。オフラインでの1人プレイのみに対応し,オープンワールドで描かれた広大なフィールドを突き進みながらさまざまなクエストをこなし,その過程で少しずつアーロイの出生の謎や,この世界の謎が解き明かされていくという,ストーリー性を重視したアクションRPGである。
メインクエストをこなしている途中で発生するサブクエストも,アーロイが生きる世界がどういったものなのか,どんな部族や人物が暮らしているのか,彼らがどんな生活様式を選んでいるのか……などが浮かび上がってくるものになっている様子で,世界観の細かな作り込み具合には,数時間のプレイですら十分に圧倒される。
かといって,情報量が多すぎてついていけなくなるということもなく,プレイ時間が増すにつれて物語の続きやこの世界の全容への興味が高まっていき,許されるならばひたすら遊び続けたい……と思えた。
しかし,そんなハードルを何とかして乗り越え,アーロイとして生きてみたくなるような魅力が,本作にはあった。今はただ,発売日の3月2日が非常に楽しみである。
「Horizon Zero Dawn」を開発するGuerrilla Gamesの開発キーマンに直撃。人間と機械が共存する世界で,何を描こうとしているのか……?
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