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「LIVE A LIVE A LIVE 2019 新宿編 〜25th Anniversary〜」をレポート。発売から四半世紀を経てなお人気のタイトルにふさわしい,熱い展開に
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印刷2019/09/10 16:28

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「LIVE A LIVE A LIVE 2019 新宿編 〜25th Anniversary〜」をレポート。発売から四半世紀を経てなお人気のタイトルにふさわしい,熱い展開に

 4Gamerを運営するAetasは2019年8月31日,ライブイベント「LIVE A LIVE A LIVE 2019 新宿編 〜25th Anniversary〜」を,東京・新宿ReNYにて開催した。

 このライブは1994年9月にスクウェアから発売されたスーパーファミコン用RPG「ライブ・ア・ライブ」の25周年を記念して開催されたもの。会場ではLaiD Back Gorillaによる演奏に加え,本作のディレクター・時田貴司氏や作曲家・下村陽子氏らのトークなどが披露された。
 本稿では,当日2公演行われたうち,夜公演の模様をレポートしよう。

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 ライブは,時田氏の「『ライブ・ア・ライブ』は四半世紀を迎えることになりました!」という挨拶ののち,来場者との「あの世で俺に!」「わび続けろーーーーっ!」という作中の名ゼリフを使ったコール&レスポンスでスタートした。
 オープニングを飾ったのは,静かな幕開けを感じさせるアレンジの「SELECT・A・LIVE」。続いてギターソロをフィーチャーしたタイトル曲「LIVE・A・LIVE」が,疾走感のある演奏で披露された。

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 ベースのAKIRAさんによる「液体人間になる準備はできていますか? 今日は皆,ジャブジャブになって帰ってください」というMCのあとは,現代編,SF編,近未来編の楽曲が立て続けに披露された。現代編からは,スーパーファミコンの音源のようなキーボードの音色が特徴的な「最強 -VICTORY ROAD-」と「猛者達…」,ジングル風の「Versus!」を挟んだあとに,サックスを前面に出した「Knock You Down」が演奏された。

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 SF編の楽曲は,サックスが軽快さを再現する「CAPTAIN SQUARE」,混沌とした「Unseen Syndrome」,再びスーパーファミコン調の音色が印象的な「星屑のキャプテン」と,いずれも原曲をイメージさせるアレンジが施されていた。

 近未来編の「Wait for Truth」は,原曲の特徴的なベースのフレーズで始まり,ジャズ調のサックスがアダルトな雰囲気を醸し出す。そして「PSYCHOで夜露死苦!!」は一転,ドラムとギター,キーボードがリズムを刻み,サックスとリードギターがメロディを紡ぐ疾走感のある演奏となった。

 MCにて,ギターの森 空青さんが「ライブ・ア・ライブ」が大好きだったことから,今回LaiD Back Gorillaに参加したというエピソードが披露されたあとは,原始編の2曲が演奏された。「いいお天気でしょ!」は,キーボード,ベース,ドラムのトリオによるシンプルなアレンジ。ラテン風のリズムが独特な「Kiss of Jealousy」は,ギターとキーボード,サックスが代わる代わるメロディーを奏で,来場者も手拍子で応えていた。

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 ここで時田氏が登壇し,口笛奏者のYOKOさんを紹介。YOKOさんは2018年の口笛世界大会の優勝者で,続いて披露されたアコースティックアレンジの3曲の演奏に参加した。
 西部編の「WANDERER」では,アコースティックギターの音色に乗ってYOKOさんの見事な口笛が響き渡り,来場者からは「おお!」というどよめきが。同じく西部編の「The Wilds」では,口笛とバイオリンが哀愁を帯びたメロディーを再現。そして「MEGALOMANIA」でも,アコースティックギターとバイオリン,口笛が代わる代わるフィーチャーされ,ほかではなかなか聴けないような演奏となった。

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 トークコーナーには,時田氏と下村氏,YOKOさん,お笑いコンビ・ペンギンズのノブオさん,「ライブ・ア・ライブ」の現代編キャラクターイラスト担当の皆川亮二氏と,同じく功夫編キャラクターイラスト担当の藤原芳秀氏が登壇。皆川氏と藤原氏は,トーク中にライブドローイングを披露した。

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 トーク中には,「ライブ・ア・ライブ」の大ファンとして知られるノブオさんが,物真似を披露する一幕も。その中でも,レイがレベルアップするときに発する声を披露すると,時田氏が「ライブ・ア・ライブ」のボイスSEには当時のスクウェアのスタッフの声を使っていることを改めて紹介。さらに下村氏は,作曲家・光田康典氏によるボイスSEがあること,野村哲也氏が土佐弁の監修をしていることに言及し,「まさにドリームプロジェクトだった」と表現した。
 またYOKOさんもアニーのシミーズのシーンを再現し,会場を沸かせていた。

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 会場では,近未来編のキャラクターイラストを担当した島本和彦氏からのビデオメッセージも披露された。その内容は,島本氏が「GO!GO!ブリキ大王!!」を熱唱しながらライブドローイングにチャレンジするというもの。時田氏によると,島本氏にもオファーをしていたのだが,都合により出演できなかったが,公演前日に急遽ビデオメッセージとライブドローイング動画,完成画像を送ってくださったとか。
 さらにサプライズで,SF編キャラクターイラスト担当の田村由美氏が描き下ろしたイラストも公開された。なお田村氏は登壇こそしなかったが,時田氏によると会場でライブを鑑賞していたとのことで,会場からも熱い歓声が上がっていた。

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 ライブ後半の皮切りは,幕末編の「密命」と「忍音」,「殺陣!」で,いずれも尺八風の音色を使ったキーボードが印象的なアレンジに。
 立て続けに披露された功夫編の「在中国的戦闘」は,ドラムソロに始まり,ベースとキーボードが加わってリズムを刻んだあと,原曲の中国風メロディーを,プログレッシブロック調のキーボードソロを挟みつつ,サックスが紡いでいく。そして「鳥児在天空飛翔 魚児在河里遊泳」は,バイオリンの音色が胡弓を思わせる雄大なアレンジに仕上がっていた。
 そして中世編の「凛然なる戦い」は前半ベースソロ,後半はサックスとバイオリンが交互に前面に出てくるという構成に。終盤にはキーボードとドラムのソロもあり,全般にアダルトな雰囲気で演奏された。

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 MCを挟んで,再び中世編。「届かぬ翼」の静かな演奏で始まり「魔王山を往く」「Illusion…」「Pure Odio」と続いていく構成と,バイオリンやキーボードの音色が,徐々に緊張感と不穏な雰囲気を高めていく。
 その緊張が最高潮に達したのは,アップテンポなバンドアレンジで披露された「MEGALOMANIA」。スクリーンにはゲーム画面も映し出され,この演奏は本ライブのハイライトとなった。

 LaiD Back Gorillaのメンバー紹介のあと,ライブ本編のトリを飾ったのは,約10分におよぶ「Live for Live」。「皆でグッドエンディングを迎えましょう!」というAKIRA氏の言葉どおり,ライブの締めくくりにふさわしい,原曲を思い起こさせるアレンジで演奏が披露された。

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 「時田! 時田!」という来場者のコールに導かれて始まったアンコールの「GO!GO!ブリキ大王!!」には,時田氏がボーカル,そして当時スクウェアのスタッフだった岡宮道生氏がリードギターとして参加。「ざけんなよ・・・ そんなカッコにならなくてもな・・・ 一つにはなれんだよ! なあ・・・そうだろ,松ッ!!」という時田氏のセリフとともに演奏が始まると,会場全体も一体となって歌い出す。最後の「あつい心が呼びさます ブリキ大王 我とあり」は,実に9回も繰り返すという,熱い展開となり,ライブは幕を閉じた。

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 なおAetasでは10月19日に,作曲家・下村陽子氏の活動30周年を記念したオーケストラコンサート「Music 4Gamer #5『下村陽子 30th Anniversary ORCHESTRA CONCERT -THANKS Again!!-』」を,東京・渋谷のBunkamura オーチャードホールにて開催する。「ライブ・ア・ライブ」の楽曲も演奏されるので,こちらもぜひチェックしてほしい。

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