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タガタメを知らなくても楽しめる「劇場版 誰ガ為のアルケミスト」が6月14日にいよいよ公開。現役プレイヤーによる試写会レポートをお届け
これは,TVアニメ「マクロス」シリーズなどで広く知られる河森正治氏が総監督・ストーリー構成を担当し,サテライトが制作を行う映画である。4Gamerはサテライトのスタジオ取材を実施しているので,この映画を初めて知る人は「こちら」の記事で基本情報などを確認してほしい。
そんなタガタメ映画のメディア向け試写会が,5月下旬に都内某所で開催された。タガタメの現役プレイヤーである筆者がここぞとばかりに取材を行ったので,ネタバレに気を付けつつ,映画の見どころやプレイヤー視点での感想を紹介しよう。タガタメの経験者だけでなく,アニメファンもぜひ参考にしてほしい。
“タガタメ”のメインストーリー終了後を描いた「劇場版 誰ガ為のアルケミスト」が6月14日公開。マクロスシリーズの河森正治氏がファンタジーに挑む
アニメーション映画「劇場版 誰ガ為のアルケミスト」が,6月14日に公開予定だ。「誰ガ為のアルケミスト」をもとに作られたこの映画は,河森正治氏が総監督を務め,サテライトが制作を行っている。今回はメディア向けにスタジオ見学会が行われたので,合同インタビューの内容と合わせて紹介しよう。
「劇場版 誰ガ為のアルケミスト」公式サイト
主人公カスミは“普通の女子高生”のオリジナルキャラ
タガタメを知らなくても楽しめるプロットに注目
劇場版におけるバベル大陸(タガタメの舞台)は,暗黒竜デストルークにより錬金術や魔法が封じられ,闇の魔人が跋扈している。この危機に立ち向かうべく,タガタメでもおなじみのリズたちが幻影兵(ファントム)を召喚したところ,いったいどういうわけか,地球で普通の女子高生として過ごすカスミが選ばれてしまった。カスミは右も左も分からないまま戦いに巻き込まれるが,次第に自身に課せられた運命と直面する……というのが,劇場版のあらすじとなる。
カスミはゲーム内には登場していない(今のところ),オリジナルのキャラである。また,地球で暮らしていた頃のカスミは,心の奥底に熱い想いを抱きつつも表には出せないような,年相応の普通の女子高生だ。そんな彼女がバベル大陸に召喚され,冒険者として,そして一人の女の子として成長するプロセスが映画のメインテーマとなっているのだ。
バベル大陸を舞台とした映画で,カスミ以外の主要キャラはタガタメに登場しており,ファンが見て楽しめる映画なのは言うまでもない。他方で,映画のストーリーがカスミの視点で進行するため,たとえタガタメを知らなくても近しい視点で感情移入しやすいのだ。ゲームが原作でありながら,ゲームを知らなくても楽しめるように配慮されているのが,この映画の最大のポイントとなっている。
決して操り人形ではないファントム
タガタメの大きな特徴として,過去の偉人らを錬金術で召喚し,ともに戦うというコンセプトが挙げられる。そのファントムだが,今回の映画ではアニメならではの描写がなされている。
これまではスマホの小さな画面を通じて見知っていたキャラクターが,巨大スクリーンで躍動感たっぷりに動き回るのは,まさに圧巻の一言。ゲーム内で幾度となく耳にしたキメ台詞や,その描写だけで分かるであろう代表的なアビリティの数々など,細かい部分も含めファンなら文句なしに楽しめる。
また,ファントムが実際にどのように召喚されるのかは,ゲーム内では詳しく描かれてはいないが,この部分もアニメならではの解釈がなされており興味深い。
そしてもっと興味深いのが,ファントムの存在そのものが深く掘り下げられている部分だ。
ゲーム内では生き生きと描かれているので,プレイ中はつい忘れがちだが,ファントムの多くは(基本的に)一度は死んだ身である。生前は戦いに明け暮れ,さらに死後も自らの意思に関係なく召喚され,戦わされているという見方もできなくはないだろう。
そんなファントムにだって自我はあるのだ。映画の予告編などで,ザインやセツナといった人気キャラが闇堕ちした姿で登場しているが,彼らがファントムとして自身の境遇をどのように受け止めているのかも,映画における大きな見どころといえよう。
タガタメのプレイ経験の有無にかかわらず
一本のアニメ映画として楽しめる
一般的に「ゲームの映画化」と聞いて,総集編+αのようなものをイメージする人は多いだろう。ましてや,タガタメは魅力的なキャラやストーリーに事欠かない。メインストーリーとして公開されている1〜5章や,サブストーリー群の「聖石の追憶」(11章),「バベル戦記」(9章)そして現在進行中の「神ガ選ばぬ、革命を」などの各ダイジェスト版でも,ファン向けの映画であればじゅうぶんに成立するだろう。
しかし今回の映画では,そういったオーソドックスな手法が採られていない。ファンだけでなく,タガタメの未経験者でも楽しめるようにしたいという想いがあったからだ。これはゲームのアニメ化として珍しいケースかもしれないが,実際に試写会を目にした今,その試みは見事に成功していると思えた。
上述したとおり,映画のストーリーはカスミの視点で進行するほか,彼女の成長プロセスがとても丁寧に描かれているのだ。現実世界では自分を出し切れずにいたカスミが,バベル大陸でのさまざまな経験を経て羽ばたく様は,タガタメを抜きにして素直に感動してしまった。
もちろん,あの河森氏が所属するサテライトが制作しているのだから,一本のアニメ映画として見た場合のクオリティも申し分ない。映画の基本的な世界観はファンタジーで,河森氏にとってそれほど多くは経験していないそうだが,それだけに,数少ないメカとして登場する闇の魔人の描写が際立っている。また,年期の入ったファンとしては,板野サーカスを彷彿とさせるシーンに思わず身を乗り出してしまった。
劇場版を皮切りに「タガタメイヤー」が開幕
ゲーム内では新規・復帰プレイヤー向けのイベントも
ゲーム内にも軽く触れておくと,現在はタガタメを新規で始めたり,復帰したりするのに最適なタイミングとなっている。
もともとタガタメは,新キャラやコンテンツの導入ペースが速いのだが,同時にゲーム内での配布なども積極的に行われている。たとえ高額なアプリ内課金を行わずとも,コツコツと続けていればメインコンテンツ周りで不自由しないのは,1年3か月の個人的なプレイ経験を通じて実感している。
さらに,今回の劇場版を皮切りに舞台化やノベライズも控えており,これらをひっくるめた「PROJECT タガタメイヤー」と題した一大キャンペーンが現在行われている。そのほかの突発的なイベントも多く,一例を挙げると本稿の執筆時は,キャラのレベルアップに用いる“虹の魂の欠片”という貴重なアイテム×614個などが無料で配布という,割と大盤振る舞いのキャンペーンが行われている。
また,先週末に実施されたオフラインイベントでは,劇場版のストーリーにちなんだゲームコンテンツのアップデート計画なども語られている(※公式生放送へのリンク)。詳細は今後明らかになると思われるが,劇場版でタガタメを初めて知る人でもゲームを楽しめるように,色々と配慮されているようだ。
さて,長くなったのでそろそろまとめよう。本稿でも再三お伝えしているとおり,今回の劇場版はゲームを知らなくても楽しめる作品に仕上がっている。また,タガタメが普段から注力しているオフラインイベントとは違った形で,劇場内で一体感を得られるまたとない機会だ。タガタメのファンならずとも,アニメ好きの読者はこの機会に,劇場版の公式サイトで上映館情報などをチェックしたうえで,ぜひ足を運んでみよう。
【RTキャンペーン】『劇場版 誰ガ為のアルケミスト』は6/14(金)に公開!ゲームから劇場版へとつながる映像「6.14タガタメMemorial PV」をご覧ください。このツイートが100RT毎に『[闇]ザインの魂の欠片』を1個、最大150個を全員にプレゼント!締切は6/13(木)まで。#614タガタメ #劇場版タガタメ pic.twitter.com/pMX2BYl0VK
— 誰ガ為のアルケミスト公式(タガタメ) (@FgG_tagatame) 2019年6月7日
「劇場版 誰ガ為のアルケミスト」公式サイト
「誰ガ為のアルケミスト」公式サイト
「誰ガ為のアルケミスト」ダウンロードページ
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