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[TGS 2019]一遊入魂「グランツーリスモSPORT」,手に汗握る熱い展開となったエキシビションレースの模様をレポート
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印刷2019/09/15 18:28

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[TGS 2019]一遊入魂「グランツーリスモSPORT」,手に汗握る熱い展開となったエキシビションレースの模様をレポート

 東京ゲームショウ2019の一般公開初日となった2019年9月14日,ソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下,SIE)ブースのイベントステージでは,SIEがピックアップするタイトルをリアルタイムプレイで紹介する「一遊入魂」に,PlayStation 4用ドライブシミュレータ「グランツーリスモSPORT」が登場した。

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 「グランツーリスモSPORT」は,ポリフォニー・デジタルが手がける「グランツーリスモ」シリーズ最新作。発売されたのは2017年10月で,発売前のタイトルが並ぶ「一遊入魂」に,約2年前に発売されたタイトルが登場するのは異例といえる。

 それは“eモータースポーツ”という新たなジャンルを生み,国際自動車連盟(FIA)公認の世界大会である「FIA グランツーリスモ チャンピオンシップ」の開催や,9月28日より開催される第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体」の「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019」に正式種目として採用されるなど,注目されているところが大きい。

 このステージでは,世界大会出場選手や茨城国体の都道府県代表になっている6人のトップドライバーが登壇し,エキシビションレースを実施した。実況には,インディカー・シリーズなどモータースポーツ実況を担当している村田晴郎さん,解説にはポリフォニー・デジタルのYAMさんを迎え,レースを盛り上げる。

解説のYAMさん(左),実況の村田さん(右)
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参加選手は以下の通りだ。

  • 東部将大選手(全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 静岡県代表)
  • 西村康介選手(全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 静岡県代表)
  • 今井慶春選手(FIA グランツーリスモ ワールドツアー 2019 パリ マニュファクチャラーシリーズ優勝)
  • 吉田匠吾選手(全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 東京都代表)
  • 杉守翔平選手(全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 富山県代表)
  • 川上 奏選手(FIA グランツーリスモ チャンピオンシップ 2018 ワールドファイナル マニュファクチャラーシリーズ優勝)

左から,東部選手,西村選手,今井選手,杉守選手,吉田選手,川上選手
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 エキシビションマッチということで,各選手とも勝ちへ意欲は見せつつも,観客に面白さを伝えたいというコメントや,楽しんでプレイしたいというリラックスした表情も見せていた。

 今回,6人が対決するレギュレーションは以下の通りとなっている。

コース:スパ・フランコルシャン
周回数:9周
使用車種:Gr.3クラス
使用タイヤ:レーシングソフト,レーシングミディアム
※それぞれのタイヤを1回ずつ使用する義務あり
燃料消費:3倍
タイヤ摩耗:6倍
BoP(バランスオブパフォーマンス):有効
スリップストリーム:リアル
ブースト:無効


 注目したいのは,コースがベルギーのスパ・フランコルシャンとなっているところだ。スパ・フランコルシャンは今後のアップデートで配信予定となっており,現在では未実装のコースとなっている。
 全長7kmで高低差104mというアップダウンの激しいコースで,各選手が「グランツーリスモSPORT」では初めて挑むコースということもあり,コースへの対応力が求められる。

 また,タイヤは,グリップ力は高いが摩耗が早いレーシングソフトと,グリップ力はやや落ちるが耐久性のあるレーシングミディアムを1回ずつ使用しなければならず,9周のどのタイミングでピットインするかといったレース戦略は,初めて走るコースでは判断が非常に難しい。

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 いよいよレースがスタート。トップを走る東部選手だけタイヤをレーシングソフトにしてスタートしており,先行逃げ切りの作戦で挑む。この作戦により,レース終盤まで独走状態でのレース展開を見せることになる。

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 2周目終盤,今井選手がドライビングミスでコースアウト。順位はキープできたが,コース外走行でコンマ5秒のペナルティを受ける。なお,「グランツーリスモSPORT」では,レースごとに定められた区間で自動的に減速が行われる“強制ペナルティタイム消化方式”になっている。
 
 ここで,4番手の吉田選手と5番手の西村選手がそれぞれピットインし,レーシングソフトに交換。耐久力が5周ほどしかないと予想されるレーシングソフトで,残り7周に挑むのはかなりの賭けだが,速いラップタイムを刻んで巻き返しを図る作戦だ。この時点で,トップの東部選手に続き,杉守選手,今井選手,川上選手,吉田選手,西村選手の順位で展開する。

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 3周目に入り,依然トップを東部選手がキープ。2番手の杉守選手は3番手との差も開き,東部選手を追いかけるが,4周目に入るタイミングでピットイン。これに続いて,今井選手,川上選手もピットインし,全員のタイヤがレーシングソフトとなった。

 5周目の時点で,トップの東部選手と2番手の杉守選手の差は10秒以上に広がっており,タイムを縮めたい杉守選手だったが,ここに来て2番手争いが熾烈になり,思うようにタイムを縮めることができない。
 また,トップを走る東部選手はレーシングソフトのまま走行を続けており,どのタイミングでラップタイムは若干落ちるレーシングミディアムに切り替えるかも見どころになった。

独走状態の東部選手
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 それぞれが初めてのコースにも拘わらず,見事なドライビングテクニックを見せ,ミスはほとんど起こらない。この時点で,2番手を走る吉田選手に,杉守選手と西村選手が食らいついている状態となり,5番手の川上選手,6番手の今井選手は遅れを取ってしまった。

 6周目を終えたところで,遂に東部選手が動く。ここでタイヤをレーシングミディアムに切り替えるが,ほかの選手はグリップ力が高くタイムを刻みやすいレーシングソフトなので,コース復帰後の順位は重要になる。後続車に10秒以上の差をつけてのピットインだったが,残念ながら4番手での復帰となってしまう。この時点での順位は,トップが吉田選手,続いて杉守選手,西村選手,東部選手,川上選手,今井選手となる。

 7周目中盤には,ペナルティを受けた杉守選手を西村選手が抜いて2番手に浮上。さらに,西村選手は8周目のストレートで吉田選手を抜いてトップへと躍り出る。ストレートで流れるように吉田選手を抜き去るシーンがステージのスクリーンに映り,観客からは拍手が送られた。

 ほぼ差がない状態でデットヒートを繰り広げる4台は,8周目のバスストップ・シケインに団子状態で飛び込み,西村選手はなんとかトップを死守するが,2番手の吉田選手は4番手まで順位を下げる。レースは,西村選手,杉守選手,東部選手,吉田選手,川上選手,今井選手という順でファイナルラップに突入する。

4台がデッドヒートを繰り広げる。誰がトップになってもおかしくない
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 ファイナルラップに入ってすぐに,東部選手が杉守選手を抜いて2番手に浮上し,トップへの返り咲きを狙うが,ペナルティを受けて最後まで順位が読めない展開になる。前ラップでも波乱を見せたバスストップ・シケインだったが,この周でも西村選手はトップを死守し,そのままチェッカーフラッグを受けた。

 最終結果は,優勝は西村選手,続けて杉守選手,吉田選手,東部選手,川上選手,今井選手となった。2位に入った東部選手は,ペナルティによるタイム加算により4位へと転落した。

表示が間違っており,実際に勝ったのは西村選手
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 優勝した西村選手は,「早めに交換したレーシングソフトを温存しながら,一度のチャンスでトップに出ることができて良いレースになった」と喜びを語った。

レース後に優勝の喜びを噛みしめる西村選手
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 リアルなグラフィックで繰り広げられるレース映像に実況まで合わさると,まるで本物のレースを見ているかのようだった。もちろん,レベルの高いドライバーたちによるレースだったからこそ,手に汗握るレース展開が繰り広げられたわけだが,終盤のバスストップ・シケインのデッドヒートなどでは,観客も食い入るようにスクリーンを注目していたのが印象的だった。

 「グランツーリスモSPORT」の直近のイベントとしては,茨城国体のほか,自動車の見本市である「東京モーターショー」での「GR Supra GT CUP決勝大会」や,「都道府県対抗U18全日本選手権」「出展者メーカー対抗戦」,そして世界大会となる「FIA グランツーリスモ チャンピオンシップ ワールドツアー」など目白押しとなっている。ますます盛り上がる「グランツーリスモSPORT」,そして“eモータースポーツ”の今後に期待したい。

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「グランツーリスモSPORT」公式サイト

4Gamerの東京ゲームショウ2019特設サイト


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